新しい生活への期待に胸を膨らませる一人暮らし。その第一歩となるのが、自分だけの城となる「賃貸物件探し」です。しかし、初めての経験であれば「何から始めたらいいの?」「費用はどれくらいかかる?」「どんな部屋を選べば失敗しない?」といった疑問や不安が次々と浮かんでくることでしょう。
この記事では、そんな一人暮らしの部屋探しに関するあらゆる疑問を解消し、理想の住まいを見つけるための完全ガイドをお届けします。部屋探しの基本的な流れから、複雑な費用の内訳、後悔しないための物件選びの条件設定、内見で必ずチェックすべきポイントまで、網羅的に解説します。
この記事を最後まで読めば、あなたは一人暮らしの部屋探しにおける確かな知識と自信を身につけ、スムーズかつ納得のいく形で新生活をスタートさせることができるはずです。さあ、最高のスタートを切るための準備を始めましょう。
目次
一人暮らしの部屋探しは何から始める?
一人暮らしを決意したものの、いざ部屋を探そうとすると、膨大な情報とやるべきことの多さに圧倒されてしまうかもしれません。「とりあえず不動産会社に行けばいいのかな?」と考える人もいますが、その前にやるべきことがあります。成功する部屋探しの鍵は、事前の情報収集と計画的な準備にあります。
まず、なぜ計画が重要なのでしょうか。それは、賃貸物件は「一点もの」であり、良い条件の物件はすぐに他の人に押さえられてしまうからです。行き当たりばったりで探し始めると、焦りから判断を誤ったり、希望とは違う物件で妥協してしまったりする可能性があります。また、部屋探しには物件の契約金だけでなく、引越し費用や家具・家電の購入費など、まとまったお金が必要です。事前に全体像を把握し、予算を立てておかなければ、資金が足りなくなるという事態にもなりかねません。
では、具体的に何から始めるべきか。最初のステップは、「住みたい部屋のイメージを具体化する」ことです。これは、いわば部屋探しの羅針盤を作る作業です。以下の3つの軸で、自分の希望を整理してみましょう。
- 予算(家賃): 毎月の収入から、家賃にいくらまで支払えるかを考えます。一般的に「手取り月収の3分の1」が目安とされていますが、これはあくまで目安です。自分のライフスタイル(趣味にお金を使いたい、貯金をしっかりしたいなど)に合わせて、無理のない範囲で上限を設定することが重要です。
- エリア(場所): 通勤・通学先へのアクセスを最優先に考える人が多いでしょう。電車やバスの所要時間、乗り換え回数などを考慮して、住みたい沿線や駅をいくつかリストアップします。さらに、駅からの距離、スーパーやコンビニの有無、街の雰囲気や治安なども、快適な暮らしを送る上で欠かせない要素です。
- 間取りと設備: 一人暮らし向けの代表的な間取りには、1R(ワンルーム)や1K(ワンケー)などがあります。自分の持っている家具の量や、家での過ごし方(寝るだけの部屋か、友人を招きたいかなど)を想像しながら、必要な広さや部屋のタイプを考えます。また、「バス・トイレ別」「独立洗面台」「オートロック」など、絶対に譲れない設備と、あれば嬉しい設備をリストアップし、優先順位をつけておきましょう。
これらの希望条件がある程度固まったら、次に賃貸情報サイトやアプリを使って、「物件の相場観を養う」段階に進みます。自分が希望するエリアや条件で、実際にどのような物件が、どれくらいの家賃で出ているのかをリサーチするのです。
このリサーチを通じて、「このエリアでこの条件だと、家賃は〇万円くらいか」「予算内でこの設備を望むのは難しいかもしれない」といった現実的な感覚が身についてきます。すると、最初に立てた希望条件を修正する必要が出てくるかもしれません。例えば、「家賃をあと5,000円上げれば、希望の設備がつく物件が見つかりそうだ」あるいは「駅から少し歩くことを許容すれば、もっと広い部屋に住めそうだ」といった具合です。
このように、「希望の具体化」と「相場観の把握」を繰り返すことで、より現実的で自分に合った部屋探しの軸が定まります。 この軸がしっかりしていれば、不動産会社を訪れた際にも、担当者に自分の希望を的確に伝えることができ、効率的に物件を紹介してもらうことが可能になります。
部屋探しは、単に住む場所を見つける作業ではありません。これから始まる新しい生活の基盤を築く、非常に重要なプロセスです。焦らず、しかし計画的に、まずは自分自身の希望と向き合うことから始めてみましょう。それが、理想の一人暮らしへの最も確実な第一歩となるのです。
部屋探しから入居までの8ステップと期間の目安
一人暮らしの部屋探しは、思い立ってすぐに入居できるわけではありません。希望条件の整理から始まり、物件探し、内見、契約、そして引越しと、いくつかのステップを踏む必要があり、全体で2〜3ヶ月程度の期間を見込んでおくと安心です。ここでは、部屋探しを始めてから実際に入居するまでの流れを8つのステップに分け、それぞれの内容と期間の目安を詳しく解説します。
① 希望条件を決める(入居の2〜3ヶ月前)
すべての始まりは、「どんな部屋に住みたいか」という希望条件を明確にすることです。前述の通り、家賃、エリア、間取り、設備など、自分の理想の暮らしを具体的にイメージし、リストアップしていく作業です。
- 家賃: 手取り月収の3分の1を目安に、上限額を決めます。管理費や共益費も忘れずに含めて考えましょう。
- エリア: 通勤・通学時間、利用したい沿線や駅、駅からの距離、周辺環境(スーパー、コンビニ、治安など)を考えます。
- 間取り: 1R、1K、1DKなど、自分のライフスタイルや荷物の量に合った間取りを選びます。
- 設備: 「バス・トイレ別」「2階以上」「オートロック」など、絶対に譲れない条件と、あれば嬉しい条件に分けて優先順位をつけます。
この段階で希望を固めておくことで、その後の物件探しが格段にスムーズになります。逆に、ここが曖昧なままだと、情報収集の段階で膨大な物件情報に埋もれてしまい、何を基準に選べば良いか分からなくなってしまいます。新生活を始める時期から逆算して、遅くとも入居希望日の3ヶ月前にはこの作業に着手するのが理想的です。
② 物件情報を探す(入居の1〜2ヶ月前)
希望条件が固まったら、いよいよ具体的な物件探しをスタートします。主な情報収集の方法は、賃貸情報サイトやスマートフォンのアプリです。
- SUUMO(スーモ)
- LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)
- at home(アットホーム)
これらのサイトでは、設定した希望条件で物件を絞り込み検索できます。この段階の目的は、「完璧な1件」を見つけることよりも、「希望エリアの家賃相場を知る」「内見してみたい物件をいくつかピックアップする」ことです。
気になる物件を見つけたら、お気に入り機能などを活用してリストアップしておきましょう。ただし、注意点として、Webサイトに掲載されている物件が常に最新とは限りません。すでに申し込みが入っている「おとり物件」の可能性もゼロではないため、あくまで参考情報として捉え、次のステップに進む準備をします。この情報収集は、入居の1〜2ヶ月前に集中的に行うのが一般的です。
③ 不動産会社に問い合わせる(入居の1.5ヶ月前)
Webサイトで気になる物件をいくつか見つけたら、その物件を取り扱っている不動産会社に問い合わせを行います。問い合わせ方法は電話やメール、サイトの問い合わせフォームなどがあります。
このとき、事前に予約をしてから訪問するのがおすすめです。予約なしで訪問すると、担当者が接客中であったり、準備ができていなかったりして、待たされる可能性があります。予約時に希望条件や、サイトで気になった物件情報を伝えておけば、訪問当日にスムーズに話を進めることができます。
不動産会社に行くタイミングとしては、早すぎても遅すぎてもいけません。一般的に、賃貸物件は申し込みから約2週間〜1ヶ月後には家賃が発生し始めます。そのため、入居希望日の1.5ヶ月前くらいに不動産会社を訪れるのが、最も効率的で無駄のないタイミングと言えるでしょう。
④ 物件を内見する(入居の1〜1.5ヶ月前)
不動産会社でさらに詳しい話を聞き、候補物件が絞れたら、実際に物件を見に行く「内見(ないけん)」に進みます。内見は、部屋探しにおいて最も重要なステップの一つです。写真や間取り図だけでは分からない、部屋の雰囲気、日当たり、広さの感覚、周辺環境などを自分の目で確かめる絶好の機会です。
内見時には、メジャー、スマートフォン(写真撮影や方位磁針、水平器アプリのため)、メモ帳などを持っていくと便利です。チェックすべきポイントは多岐にわたりますが、特に以下の点は重点的に確認しましょう。
- 部屋の広さ、天井の高さ、収納の大きさ
- 日当たりや風通し(時間帯による変化も考慮)
- コンセントの位置と数
- 水回りの状態(水圧、排水、臭い)
- 壁や床の傷、汚れ
- 携帯電話の電波状況
- 共用部分(廊下、ゴミ置き場など)の管理状態
- 周辺の騒音や雰囲気
1日に複数の物件を内見することも可能です。比較検討できるよう、それぞれの物件の良かった点、気になった点を写真やメモで記録しておくことが大切です。
⑤ 入居を申し込む(入居の1ヶ月前)
内見の結果、「この部屋に住みたい!」と心に決めた物件が見つかったら、不動産会社にその意思を伝え、「入居申込書」を提出します。これは、「この物件を借りたいです」という意思表示をするための書類です。
入居申込書には、自分の氏名、住所、連絡先、勤務先、年収などの個人情報や、連帯保証人の情報などを記入します。人気物件は申し込みが早い者勝ちになることが多いため、内見で気に入ったら、なるべく早く申し込むのが得策です。この申し込みの段階で「申込金」や「預かり金」として1万円〜家賃1ヶ月分程度のお金を求められることがありますが、これは契約が成立しなかった場合には返還されるのが原則です。事前にそのお金の性質(預かり金なのか、手付金なのか)をしっかり確認しておきましょう。
⑥ 入居審査を受ける(申し込みから3日〜10日)
入居申込書を提出すると、大家さんや管理会社、保証会社による「入居審査」が行われます。この審査は、「この人に部屋を貸して、家賃をきちんと支払ってもらえるか」「トラブルを起こすような人物ではないか」といった点を確認するためのものです。
審査では、主に以下の点がチェックされます。
- 支払い能力: 年収や職業、勤続年数などから、家賃を継続的に支払えるかどうかが判断されます。一般的に、家賃が年収の36分の1以内(月収の3分の1以内)であることが一つの目安です。
- 人柄: 申込時の対応や服装などから、他の入居者とトラブルなく生活できる人物かが見られます。
- 連帯保証人: 連帯保証人にも、本人同様の支払い能力があるかどうかが審査されます。
審査期間は、通常3日〜10日程度です。この間、本人や勤務先、連帯保証人に確認の電話がかかってくることがあります。審査に通過すると、不動産会社から連絡があり、契約手続きへと進みます。
⑦ 賃貸借契約を結ぶ(入居の2週間前)
入居審査に通過したら、正式な「賃貸借契約」を結びます。契約は不動産会社の店舗で行うのが一般的です。
契約時には、宅地建物取引士から物件や契約内容に関する重要な事項を説明される「重要事項説明」を受けます。契約書の内容は専門用語も多く難解に感じるかもしれませんが、後々のトラブルを防ぐためにも、疑問点があればその場で必ず質問し、納得した上で署名・捺印するようにしましょう。
このタイミングで、敷金や礼金などの「初期費用」を支払います。また、住民票や印鑑証明書など、事前に準備を求められていた書類も提出します。契約手続きは、入居希望日の2週間前くらいまでに行うのが目安です。
⑧ 引越しの準備をして入居する(入居当日)
契約が完了し、鍵の受け渡し日(=入居可能日)が決まったら、いよいよ引越しの準備です。
- 引越し業者の手配: 1〜3月は繁忙期で料金が高く、予約も取りにくいため、早めに複数の業者から見積もりを取って比較検討しましょう。
- 荷造り: 不要なものを処分しながら、計画的に荷造りを進めます。
- ライフラインの手続き: 電気、ガス、水道の使用開始手続きを、入居日の1週間前までには済ませておきましょう。特にガスの開栓には立ち会いが必要です。
- インターネット回線の手続き: 開通工事が必要な場合、申し込みから利用開始まで1ヶ月以上かかることもあるため、早めに手配します。
- 役所での手続き: 転出届・転入届(または転居届)の提出、国民健康保険や年金の手続きなどを行います。
そして、いよいよ入居日当日。不動産会社で鍵を受け取り、新居での生活がスタートします。荷物の搬入や整理、近隣への挨拶など、やることはたくさんありますが、計画的に進めてきた努力が実を結ぶ瞬間です。
一人暮らしの部屋探しにかかる費用のすべて
一人暮らしを始めるにあたって、最も気になるのが「お金」の問題ではないでしょうか。賃貸物件を借りる際には、毎月の家賃だけでなく、契約時にまとまった「初期費用」が必要になります。さらに、引越し費用や新しい家具・家電の購入費もかかります。ここでは、一人暮らしのスタートに必要な費用を「初期費用」「引越し費用」「家具・家電購入費」「毎月の生活費」の4つに分けて、その内訳と目安を詳しく解説します。
物件の契約にかかる初期費用
賃貸契約時に支払う初期費用は、一般的に家賃の4〜6ヶ月分が目安と言われています。例えば、家賃7万円の物件であれば、28万円〜42万円程度が必要になる計算です。これは大きな出費となるため、何にいくらかかるのかを正確に把握しておくことが非常に重要です。
費用の種類 | 内容 | 費用の目安(家賃7万円の場合) |
---|---|---|
敷金 | 家賃滞納や退去時の原状回復費用に充てられる保証金。 | 家賃の0〜2ヶ月分(0円〜140,000円) |
礼金 | 大家さんへのお礼として支払うお金。返還されない。 | 家賃の0〜2ヶ月分(0円〜140,000円) |
仲介手数料 | 物件を紹介してくれた不動産会社に支払う手数料。 | 家賃の0.5〜1ヶ月分 + 消費税(38,500円〜77,000円) |
前家賃 | 入居する月の家賃。契約時に前払いで支払う。 | 家賃1ヶ月分(70,000円) |
日割り家賃 | 月の途中から入居する場合に支払う、その月の日割り分の家賃。 | 入居日数に応じて変動 |
火災保険料 | 火事や水漏れなどの損害に備える保険。加入が義務の場合が多い。 | 15,000円〜20,000円(2年契約) |
鍵交換費用 | 前の入居者から鍵を交換するための費用。防犯上必須。 | 15,000円〜25,000円 |
保証会社利用料 | 連帯保証人がいない場合や、利用が必須の場合に支払う費用。 | 初回:家賃の0.5〜1ヶ月分 or 年間10,000円〜30,000円 |
敷金
敷金は、大家さんに預けておく「保証金」のようなものです。家賃を滞納してしまった場合や、退去時に借主の故意・過失で部屋を傷つけたり汚したりした場合の修繕費用(原状回復費用)に充てられます。問題がなければ、退去時にクリーニング費用などを差し引いた残額が返還されます。相場は家賃の1ヶ月分ですが、最近は「敷金ゼロ」の物件も増えています。
礼金
礼金は、その名の通り、部屋を貸してくれる大家さんに対して「お礼」として支払うお金です。敷金とは異なり、退去時に返還されることはありません。相場は家賃の1ヶ月分ですが、こちらも敷金同様に「礼金ゼロ」の物件が増加傾向にあります。初期費用を抑えたい場合は、敷金・礼金がゼロの、いわゆる「ゼロゼロ物件」を探すのも一つの手です。
仲介手数料
仲介手数料は、物件の紹介や内見の手配、契約手続きなどを行ってくれた不動産会社に支払う成功報酬です。法律(宅地建物取引業法)で上限が「家賃の1ヶ月分+消費税」と定められています。相場は家賃の0.5ヶ月〜1ヶ月分+消費税です。不動産会社によっては「仲介手数料半額」や「無料」を謳っている場合もあります。
前家賃
日本の賃貸契約では、家賃は「前払い」が基本です。つまり、4月分の家賃は3月末までに支払う、という形になります。契約時には、入居する月の家賃(例えば4月1日から入居なら4月分)を「前家賃」として支払います。
日割り家賃
月の途中(例えば4月15日)から入居する場合、その月の家賃は日割りで計算されます。4月15日から入居であれば、4月15日〜4月30日までの16日分の家賃を支払います。この日割り家賃と、翌月分の前家賃(5月分)をまとめて契約時に支払うケースも多くあります。
火災保険料
火災保険は、自分が火事を起こしてしまった場合の損害賠償や、隣室からのもらい火、水漏れ被害などに備えるための保険です。多くの場合、賃貸契約の条件として加入が義務付けられています。料金は2年契約で15,000円〜20,000円程度が一般的です。
鍵交換費用
防犯上の観点から、入居者が変わるタイミングで玄関の鍵を新しいものに交換します。そのための費用で、借主が負担するのが一般的です。料金は鍵の種類によって異なりますが、15,000円〜25,000円程度が目安です。
保証会社利用料
以前は親族などに連帯保証人になってもらうのが一般的でしたが、近年は「保証会社」の利用を必須とする物件が非常に増えています。保証会社は、万が一借主が家賃を滞納した場合に、大家さんに家賃を立て替えて支払ってくれる会社です。その利用料として、初回契約時に家賃の50%〜100%、または定額で10,000円〜30,000円程度を支払い、その後は1年ごとに更新料がかかるのが一般的です。
引越しにかかる費用
物件の契約とは別に、現在の住まいから新居へ荷物を運ぶための引越し費用も必要です。この費用は、「荷物の量」「移動距離」「引越しの時期」によって大きく変動します。
- 荷物の量: 一人暮らしで荷物が少ない場合は単身パックなどが利用でき、比較的安く済みます。
- 移動距離: 当然ながら、移動距離が長くなるほど料金は高くなります。
- 引越しの時期: 1年で最も料金が高騰するのが、新生活が始まる3月〜4月上旬の繁忙期です。逆に、梅雨の時期や秋口、年末年始を除く冬場は比較的安くなる傾向があります。
費用の目安としては、通常期であれば3万円〜6万円、繁忙期であれば5万円〜10万円以上かかることもあります。費用を抑えるためには、複数の引越し業者から見積もりを取る「相見積もり」が必須です。また、自分でレンタカーを借りて友人に手伝ってもらうなどの方法もありますが、手間や時間、お礼などを考えると、業者に依頼する方が結果的に効率的な場合も多いでしょう。
家具・家電の購入費用
実家から一人暮らしを始める場合など、生活に必要な家具や家電を新たに揃える必要があります。何をどこまで揃えるかによりますが、一通り新品で揃えるとなると、かなりの出費になります。
- 必須の家具・家電: ベッド、寝具、カーテン、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、テレビ、テーブル、椅子など
- あると便利なもの: ソファ、本棚、掃除機、炊飯器、ケトル、調理器具など
これらをすべて新品で揃える場合、10万円〜30万円程度が目安となります。費用を抑えるためには、以下のような工夫が考えられます。
- 実家で使っているものを持ち込む
- リサイクルショップやフリマアプリで中古品を探す
- 新生活応援セットなどを利用する
- 最初は最低限のものだけを揃え、生活しながら少しずつ買い足していく
毎月の生活費
無事に入居できても、生活は続いていきます。毎月の家賃に加えて、生活していくための費用がかかります。総務省統計局の家計調査(2023年)によると、単身世帯の消費支出(住居費を除く)は1ヶ月あたり約14万円というデータがあります。(参照:総務省統計局 家計調査 家計収支編 単身世帯)
主な内訳は以下の通りです。
- 食費: 3〜4万円
- 水道光熱費: 1〜1.5万円
- 通信費(スマホ・インターネット): 0.8〜1.2万円
- 交通費: 0.5〜1万円
- 交際費: 1〜3万円
- 趣味・娯楽費: 1〜3万円
- 日用品・消耗品費: 0.3〜0.5万円
- その他(医療費、被服費など): 1〜2万円
もちろん、これはあくまで平均的なデータであり、個人のライフスタイルによって大きく異なります。しかし、家賃以外にもこれだけの費用がかかるということを念頭に置き、無理のない家賃設定と、日々の家計管理を心がけることが、楽しい一人暮らしを継続する秘訣です。
失敗しない物件選びのための条件設定
部屋探しで最も重要なプロセスの一つが「条件設定」です。ここで設定した条件が、今後の物件探しの羅針盤となり、最終的にあなたの暮らしの質を左右します。しかし、すべての希望を100%満たす完璧な物件は、現実にはほとんど存在しません。大切なのは、自分にとって何が重要で、どこなら妥協できるのか、優先順位を明確にすることです。ここでは、失敗しないための物件選びの条件設定について、具体的なポイントを解説します。
家賃の上限を決める
何よりも先に決めるべきなのが、家賃の上限です。家賃は毎月必ず発生する固定費であり、ここを無理な設定にしてしまうと、日々の生活が圧迫され、楽しいはずの一人暮らしが苦しいものになってしまいます。
家賃は手取り月収の3分の1が目安
一般的に、家賃の目安は「手取り月収の3分の1以内」と言われています。手取りとは、給料の総支給額から社会保険料や税金などが天引きされた後、実際に自分の銀行口座に振り込まれる金額のことです。
例えば、手取り月収が21万円の場合、その3分の1は7万円です。この7万円には、家賃だけでなく、管理費や共益費も含まれていると考えるのが安全です。家賃6万5,000円+管理費5,000円=合計7万円、といった具合です。
なぜ3分の1が目安なのでしょうか。前述の通り、一人暮らしには家賃以外にも食費、水道光熱費、通信費、交際費など、さまざまな生活費がかかります。手取りの3分の1を家賃に充てると、残りの3分の2でこれらの生活費をまかない、さらに貯蓄や急な出費に備えるという、バランスの取れた家計を維持しやすいためです。
もちろん、これはあくまで一般的な目安です。「趣味や交際費にお金をかけたい」「将来のためにしっかり貯金したい」という人は、手取りの4分の1(手取り21万円なら約5.2万円)など、より低めに設定すると良いでしょう。逆に、「家での時間を最も大切にしたい」「多少生活が切り詰めてでも、住環境にはこだわりたい」という場合は、3分の1を少し超える設定も考えられますが、その際は他の出費をどう削るか、具体的な計画を立てることが不可欠です。
住みたいエリアを決める
家賃の上限が決まったら、次にどのエリアに住むかを考えます。エリア選びは、日々の生活の利便性や快適さに直結する重要な要素です。
通勤・通学時間
多くの人にとって最も優先すべきは、職場や学校へのアクセスです。毎日のことなので、無理なく通える所要時間を考えましょう。一般的には30分〜1時間以内を希望する人が多いようです。また、電車の乗り換え回数も重要です。乗り換えが少ないほど、通勤・通学のストレスは軽減されます。
駅からの距離
物件情報によくある「駅徒歩〇分」という表示は、不動産公正取引協議会連合会の規約により「80mを1分」として計算されています。しかし、これには信号や踏切の待ち時間、坂道の上り下りなどは考慮されていません。実際に歩いてみると表示以上の時間がかかることが多いため、内見の際には必ず自分の足で歩いて確かめることが重要です。一般的に、駅に近いほど家賃は高くなる傾向があります。どこまで許容できるかを考えましょう。
周辺の商業施設
日々の生活に欠かせないスーパーやコンビニ、ドラッグストアなどが、家の近くにあるかどうかは非常に重要です。特に自炊を考えているなら、品揃えが豊富で価格も手頃なスーパーが徒歩圏内にあると非常に便利です。また、飲食店や銀行、郵便局、病院などの場所も事前に地図アプリなどで確認しておくと良いでしょう。
治安
安心して暮らすためには、エリアの治安も確認しておきたいポイントです。各自治体の警察が公表している犯罪発生マップや、不動産会社の担当者に直接尋ねるなどして情報を集めましょう。夜に内見に行ってみて、街灯の多さや人通りの様子を自分の目で確かめるのも有効です。一般的に、繁華街や大通り沿いは便利ですが、夜でも騒がしい場合があります。逆に、閑静な住宅街は静かですが、夜道が暗く不安に感じることもあります。
希望の間取りを考える
一人暮らし向けの物件には、いくつかの代表的な間取りがあります。自分のライフスタイルや荷物の量に合わせて選びましょう。
間取り | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
1R | 居室とキッチンの間に仕切りがない。 | 家賃が安い傾向。部屋が広く見える。 | 料理の匂いが部屋に広がる。玄関から部屋が丸見え。 |
1K | 居室とキッチンの間にドアなどの仕切りがある。 | 匂いや来客時のプライバシーを確保できる。 | 1Rより家賃がやや高め。キッチンが狭いことが多い。 |
1DK | 居室+ダイニングキッチン(4.5畳〜8畳未満)。 | 食事スペースと寝室を分けられる。 | 1Kより家賃が高い。物件数が比較的少ない。 |
1LDK | 居室+リビングダイニングキッチン(8畳以上)。 | 居住空間にゆとりが持てる。友人を招きやすい。 | 家賃が最も高い。一人暮らしには広すぎると感じる場合も。 |
1R(ワンルーム)とは
キッチンと居室が一体化した間取りです。仕切りがないため開放感がありますが、料理の匂いがベッドや衣類につきやすい、玄関を開けると部屋の中まで見えてしまうといったデメリットもあります。家賃を最大限に抑えたい人や、家は寝るだけと割り切れる人に向いています。
1K(ワンケー)とは
キッチンと居室の間にドアなどの仕切りがある間取りです。この仕切りがあるおかげで、調理中の匂いを遮断したり、急な来客時に生活感のある居室を見られずに済んだりします。一人暮らし向けの間取りとしては最もポピュラーで、物件数も豊富です。
1DK(ワンディーケー)とは
1つの居室に加え、食事もできるスペース(ダイニングキッチン)がある間取りです。食事をする場所と寝る場所を明確に分けたい人におすすめです。家具のレイアウトもしやすくなりますが、1Kに比べて家賃は上がり、物件数も限られてくる傾向があります。
1LDK(ワンエルディーケー)とは
1つの居室に加え、広いリビングダイニングキッチンがある間取りです。ソファやダイニングテーブルを置いても余裕があり、友人を招いてホームパーティーを開くなど、ゆとりのある生活が送れます。その分、家賃は高くなります。
必要な設備を洗い出す
物件に備わっている設備は、日々の快適さを大きく左右します。ただし、設備が充実すればするほど家賃は高くなるため、「絶対に譲れない条件」と「あれば嬉しい条件」を分けて考えることが重要です。
バス・トイレ別
居室と並んで人気の高い条件です。湯船にゆっくり浸かりたい人や、来客時に気兼ねなくトイレを使ってもらいたい人には必須の条件と言えるでしょう。ユニットバス(風呂・トイレ・洗面台が一体)の物件は家賃が安い傾向にあります。
独立洗面台
バス・トイレ別とセットで希望する人が多い設備です。朝の身支度やメイクがしやすく、収納スペースも付いていることが多いので便利です。
室内洗濯機置き場
洗濯機を室内に置けるかどうかは重要です。ベランダや廊下に置くタイプだと、雨風にさらされて洗濯機が傷みやすく、冬場の洗濯は寒くて大変です。また、防犯面でも室内にあった方が安心です。
オートロック・モニター付きインターホン
防犯意識の高まりから、特に女性の一人暮らしでは必須条件とする人が多い設備です。不審者の侵入を防ぎ、訪問者を映像で確認できるため、安心感が格段に高まります。
エアコン
今やほとんどの賃貸物件に標準装備されていますが、念のため確認しましょう。古いタイプだと電気代が高くつくこともあるため、製造年式をチェックできると尚良いです。
収納スペース(クローゼットなど)
自分の荷物がすべて収まるだけの収納があるかは、部屋をすっきりと保つために非常に重要です。クローゼットや押入れの広さ、奥行きを内見時にしっかり確認しましょう。
インターネット環境
「インターネット無料」「光回線対応」など、物件によって環境は様々です。無料の場合は自分で契約する手間や費用がかかりませんが、回線速度が遅い場合もあります。リモートワークやオンラインゲームをする人は、速度や回線の種類も確認しておくと安心です。
建物の構造を確認する
建物の構造は、主に「防音性」「耐震性」「家賃」に影響します。
構造 | 防音性 | 耐震性 | 家賃 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
木造(W造) | △ | △ | 安い | 通気性が良い。建築コストが安く家賃も低め。 |
鉄骨造(S造) | 〇 | 〇 | 普通 | 木造より防音性・耐震性が高い。軽量鉄骨と重量鉄骨がある。 |
RC造 | ◎ | ◎ | 高い | 防音性・耐震性・耐火性に優れる。分譲マンションに多い。 |
木造(W造)
柱や梁に木材を使用した構造。アパートに多く、建築コストが安いため家賃も手頃な物件が多いです。通気性が良い反面、音や振動が伝わりやすく、隣室の生活音や外の音が気になる可能性があります。
鉄骨造(S造)
柱や梁に鉄骨を使用した構造。骨組みの厚さによって「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」に分かれます。木造よりは防音性・耐震性に優れています。
鉄筋コンクリート造(RC造)
鉄筋の型枠にコンクリートを流し込んで固めた構造。マンションに多く、防音性、耐震性、耐火性のすべてにおいて最も優れています。その分、建築コストが高く、家賃も高額になる傾向があります。音に敏感な人はRC造を選ぶと安心です。
その他のこだわり条件
上記の基本的な条件以外にも、個人の好みでこだわりたいポイントがあるでしょう。
部屋の階数
一般的に、1階は家賃が安い、出入りが楽というメリットがありますが、防犯面や虫の侵入が気になるというデメリットがあります。2階以上は眺望や日当たりが良くなり、防犯面でも安心感が増しますが、家賃は高くなります。特に最上階は、上の階の足音を気にする必要がなく人気ですが、夏は暑くなりやすいという特徴もあります。
日当たり・方角
日当たりの良さは、部屋の明るさや暖かさ、洗濯物の乾きやすさに影響します。最も人気があるのは、一日を通して日当たりが良い「南向き」です。次いで、朝日が差し込む「東向き」、西日が当たる「西向き」、日当たりが期待しにくい「北向き」の順になります。
築年数
築年数が浅いほど、内外装が綺麗で設備も新しい傾向があります。一方、築年数が古い物件は家賃が安く、リノベーションされて内装は新築同様という「掘り出し物」が見つかることもあります。耐震基準(1981年6月以降の「新耐震基準」を満たしているか)も一つの判断材料になります。
内見で必ずチェックすべきポイント
Webサイトの情報や間取り図だけでは、物件の本当の姿は分かりません。実際に物件を訪れて自分の目で確かめる「内見」は、後悔しない部屋選びのための最も重要なステップです。内見は、ただ部屋を見るだけでなく、「ここで自分が快適に生活できるか」をシミュレーションする場です。ここでは、内見で必ずチェックすべきポイントを「部屋の中」「建物の共用部分」「周辺環境」の3つの視点から徹底的に解説します。
部屋の中のチェックポイント
専有部分である部屋の中は、生活の拠点となる最も大切な場所です。隅々まで細かくチェックしましょう。
間取りと広さの体感
間取り図で見たイメージと、実際に立った時の広さの感覚は意外と違うものです。「思ったより狭い」「天井が低くて圧迫感がある」と感じることも少なくありません。メジャーを持参し、冷蔵庫や洗濯機、ベッドなど、手持ちの大きな家具が置けるスペースがあるかを実測することが非常に重要です。特に、洗濯機置き場や冷蔵庫置き場の寸法は必ず測りましょう。
日当たりと風通し
部屋の明るさや快適さを左右する重要な要素です。窓の大きさや方角を確認し、実際に部屋がどれくらい明るいかを見ます。可能であれば、天気の良い日の日中に内見するのがおすすめです。また、窓を複数開けてみて、風が通り抜けるかどうかも確認しましょう。風通しが悪いと、湿気がこもりやすくカビの原因にもなります。
収納の広さと使いやすさ
クローゼットや押入れの扉を開け、奥行きや高さを確認します。ハンガーパイプの有無や棚の配置など、使い勝手もチェックしましょう。自分の荷物がすべて収まりそうか、具体的にイメージすることが大切です。靴箱の収納量も忘れずに確認しましょう。
コンセントの位置と数
意外と見落としがちですが、生活の利便性に大きく関わります。テレビ、パソコン、ベッドサイド、キッチンなど、「ここにコンセントがあったら便利なのに」と思う場所に、十分な数があるかを確認します。数が少ないと、延長コードだらけの見苦しい部屋になってしまいます。
水回りの状態(臭い・水圧)
キッチン、浴室、トイレ、洗面所は毎日使う場所です。清潔さはもちろん、機能面もしっかりチェックします。
- 臭い: 排水口から嫌な臭いがしないか確認します。
- 水圧: 蛇口をひねり、シャワーやキッチンの水の勢いが十分かを確認します。水圧が弱いと、日々のストレスに繋がります。
- 排水: 実際に水を流してみて、スムーズに流れるか、ゴボゴボといった異音がしないかを確認します。
- 給湯器: お湯が問題なく出るか、温度調節はスムーズかを確認します。
壁や床の傷・汚れ
壁紙(クロス)の剥がれや変色、床の傷やへこみなどをチェックします。大きな傷や汚れがある場合は、入居前に修繕してもらえるか不動産会社に確認しましょう。また、入居前に写真に撮っておくことで、退去時の原状回復トラブルを防ぐことができます。
携帯電話の電波状況
室内で自分のスマートフォンを取り出し、電波が問題なく入るかを確認します。特に、建物の構造(RC造など)や部屋の位置によっては電波が入りにくいことがあります。通話やデータ通信がスムーズにできるかは、現代の生活において死活問題です。
建物の共用部分のチェックポイント
建物の共用部分は、その物件の管理状態や住人のマナーを推し量る上で重要な手がかりとなります。
廊下・階段
きれいに清掃されているか、私物が放置されていないかなどをチェックします。共用部分が乱雑な物件は、管理が行き届いていない、あるいは住人のマナー意識が低い可能性があります。
エントランス・ポスト
エントランスは建物の顔です。オートロックの動作確認はもちろん、集合ポストの周りにチラシが散乱していないかなども確認しましょう。掲示板がある場合は、その内容(注意喚起の貼り紙など)から、過去にどのようなトラブルがあったかを推測できることもあります。
ゴミ置き場
ゴミ置き場の状態は、住人の質を最もよく表す場所と言っても過言ではありません。きちんと分別されているか、収集日以外にゴミが出されていないか、清掃は行き届いているかなどをチェックします。カラスよけのネットがかけられているか、24時間ゴミ出し可能かどうかも、生活の利便性に関わる重要なポイントです。
駐輪場・駐車場
自転車や車を利用する予定がある場合は、空きがあるか、料金はいくらかを必ず確認します。駐輪場が整理整頓されているかもチェックポイントです。乱雑に自転車が置かれている場合は、管理体制に問題があるかもしれません。
周辺環境のチェックポイント
物件そのものだけでなく、その周りの環境も快適な生活には不可欠です。
駅やバス停までの実際の道のり
物件資料に記載された「徒歩〇分」を鵜呑みにせず、必ず自分の足で歩いてみましょう。道のりに急な坂道はないか、街灯は十分に設置されているか、夜道でも安心して歩けるかなどを確認します。特に女性は、人通りが少なく暗い道は避けた方が賢明です。
スーパーやコンビニの場所
地図で確認するだけでなく、実際に足を運んでみましょう。スーパーの品揃えや価格帯、営業時間などを確認することで、入居後の生活がより具体的にイメージできます。
周りの騒音や臭い
内見中には気づきにくいのが、騒音や臭いの問題です。物件の近くに幹線道路や線路、工場、飲食店、学校、公園などがないかを確認しましょう。これらの施設は、時間帯によって騒音や臭いの発生源となる可能性があります。可能であれば、平日と休日、昼と夜など、異なる時間帯に物件の周辺を訪れてみるのが理想的です。車の交通量や、近隣の家の生活音(子供の声やペットの鳴き声など)もチェックしておきましょう。
内見は、あなたの五感をフル活用して「理想と現実のギャップ」を埋める作業です。少しでも疑問や不安に思ったことは、遠慮なく不動産会社の担当者に質問しましょう。その対応からも、不動産会社の信頼性を見極めることができます。
申し込みから契約までに必要なもの
内見を終え、心に決めた物件が見つかったら、次はいよいよ申し込みと契約のステップに進みます。この手続きをスムーズに進めるためには、事前に必要なものを把握し、準備しておくことが非常に重要です。特に人気物件はスピード勝負になることが多いため、「書類が足りなくて申し込みが遅れ、他の人に決まってしまった」という事態を避けるためにも、しっかりと準備しておきましょう。
申し込み時に必要なもの
入居の意思を固めたら、まずは「入居申込書」を提出します。これは正式な契約ではなく、あくまで「入居したい」という意思表示と、入居審査のための情報提供を行うものです。この時点で、以下の情報や書類を求められることが一般的です。
- 申込者本人の情報: 氏名、現住所、電話番号、生年月日、勤務先の名称・住所・電話番号、勤続年数、年収など。
- 身分証明書: 運転免許証や健康保険証、パスポートなどのコピー。
- 収入を証明するもの: 会社員の場合は源泉徴収票や給与明細のコピー、自営業やフリーランスの場合は確定申告書の控えなどを求められることがあります。必須でない場合も多いですが、あると審査がスムーズに進むことがあります。
- 連帯保証人の情報: 氏名、現住所、電話番号、勤務先、年収、申込者との続柄など。連帯保証人を立てる場合は、事前に本人からこれらの情報を正確に聞いておく必要があります。
- 申込金(預かり金): 物件を押さえるために、家賃1ヶ月分程度のお金を預けるよう求められる場合があります。これは契約が不成立になった場合は返還されるのが原則ですが、その性質(預かり金か、手付金か)については事前に必ず確認しましょう。
これらの情報をスムーズに記入し、必要な書類を提出できるよう、不動産会社を訪問する際には、身分証明書や収入証明書のコピー、連帯保証人の情報などをあらかじめ準備しておくと、気に入った物件を逃すリスクを減らすことができます。
契約時に必要な書類
入居審査に無事通過すると、正式な賃貸借契約の手続きに進みます。この際には、法的な効力を持つ書類がいくつか必要になります。発行に時間がかかるものもあるため、審査通過の連絡を受けたら、速やかに準備に取り掛かりましょう。
住民票
発行から3ヶ月以内のものを求められるのが一般的です。契約者本人だけでなく、同居人がいる場合は同居人全員分が必要になることもあります。お住まいの市区町村の役所や、マイナンバーカードがあればコンビニのマルチコピー機でも取得できます。
身分証明書
運転免許証、パスポート、マイナンバーカード、健康保険証などが該当します。顔写真付きのものを指定されることが多いです。契約当日に原本を提示し、コピーを提出します。
印鑑・印鑑証明書
契約書への捺印のために印鑑が必要です。認印で良い場合と、実印を求められる場合があります。実印が必要な場合は、それとセットで「印鑑証明書」の提出も必須となります。印鑑証明書は、市区町村の役所で印鑑登録を済ませていないと発行できません。こちらも発行から3ヶ月以内のものを求められます。連帯保証人を立てる場合は、保証人の実印と印鑑証明書も必要です。
収入証明書(源泉徴収票など)
申し込み時に提出していない場合、契約時に改めて提出を求められることがあります。
- 会社員の場合: 直近の源泉徴収票のコピー、または過去2〜3ヶ月分の給与明細のコピー。
- 自営業・フリーランスの場合: 直近の確定申告書の控えや、納税証明書。
- 学生や新社会人の場合: 内定通知書のコピーや、親権者の収入証明書。
どの書類が必要になるかは不動産会社や物件によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
連帯保証人の情報
連帯保証人を立てる場合、契約書に連帯保証人本人の署名・捺印が必要になります。そのため、以下の書類を事前に準備してもらう必要があります。
- 連帯保証人の印鑑証明書
- 連帯保証人の収入証明書
- 連帯保証人引受承諾書(不動産会社指定のフォーマットに署名・捺印してもらう)
連帯保証人は親族に依頼するのが一般的ですが、遠方に住んでいる場合は書類のやり取りに時間がかかります。審査通過後、すぐに依頼して準備を進めてもらいましょう。
これらの書類を不備なく揃え、契約日を迎えることが、新生活へのスムーズな移行に繋がります。何が必要で、いつまでに準備すれば良いのかをリストアップし、計画的に行動することが成功の鍵です。
一人暮らしの部屋探しをスムーズに進めるコツ
理想の部屋を見つけるためには、情報収集や条件設定だけでなく、いくつかの「コツ」を知っておくと、よりスムーズかつ有利に事を進めることができます。ここでは、初めての部屋探しでも失敗しないための、実践的な5つのコツをご紹介します。
希望条件に優先順位をつける
部屋探しを始めると、多くの人が「家賃は安く、駅に近くて、広くて綺麗で、設備も充実していて…」と、理想を追い求めてしまいます。しかし、すべての希望を100%満たす完璧な物件は、まず見つからないと心得ておくことが大切です。
そこで重要になるのが、希望条件に優先順位をつけることです。「これだけは絶対に譲れない」という条件と、「あれば嬉しいけれど、なくても我慢できる」という条件を自分の中ではっきりさせておきましょう。
例えば、
- 絶対条件: 家賃7万円以下、通勤時間40分以内、バス・トイレ別
- 希望条件: 2階以上、独立洗面台、オートロック
- 妥協可能条件: 築年数、駅からの距離(徒歩15分までならOK)
このように優先順位が明確であれば、物件を比較検討する際に迷いが少なくなります。また、不動産会社の担当者にも希望が的確に伝わるため、より自分の理想に近い物件を紹介してもらいやすくなります。「オートロックを諦めれば、同じ家賃で駅近の物件がありますよ」といった、建設的な提案を引き出すことにも繋がります。100点満点の物件を探すのではなく、自分にとっての80点の物件を見つける、という意識が成功の秘訣です。
親や保護者の同意を事前に得ておく
特に学生や未成年、新社会人で収入がまだ安定していない場合、賃貸契約には親(保護者)の同意や、連帯保証人になってもらうことがほぼ必須となります。
良い物件が見つかって、いざ申し込もうという段階になってから親に相談し、「そんな家賃の高いところはダメだ」「そのエリアは心配だ」と反対されてしまうケースは少なくありません。そうなると、せっかくのチャンスを逃してしまいます。
こういった事態を避けるためにも、部屋探しを始める段階で、親や保護者に一人暮らしをしたい旨を伝え、予算やエリアについて大まかな同意を得ておくことが非常に重要です。事前に相談しておくことで、連帯保証人の依頼もスムーズに進みますし、場合によっては初期費用の一部を援助してもらえる可能性もあるかもしれません。親子間の信頼関係を保ち、円滑に手続きを進めるための大切なステップです。
不動産会社に行くときは事前に予約する
「思い立ったが吉日」と、予約なしで不動産会社に飛び込みで訪問するのは、あまりおすすめできません。土日や祝日は店内が混み合っていることが多く、長時間待たされたり、十分な対応をしてもらえなかったりする可能性があります。
不動産会社を訪問する際は、必ず事前に電話やWebサイトから予約を入れましょう。予約には以下のようなメリットがあります。
- 待ち時間がない: 予約した時間に行けば、すぐに担当者が対応してくれます。
- 事前の準備: 予約時に希望条件(家賃、エリア、間取りなど)を伝えておくことで、担当者は訪問までに条件に合う物件をピックアップして準備してくれます。これにより、当日の物件紹介が非常にスムーズになります。
- じっくり相談できる: 担当者も時間を確保してくれているため、焦らずにじっくりと相談することができます。
忙しい引越しシーズンの貴重な時間を有効に使うためにも、事前の予約は必須と考えましょう。
複数の不動産会社を比較検討する
物件を探す際、最初に見つけた一つの不動産会社だけで決めようとするのは得策ではありません。不動産会社によって、扱っている物件や得意なエリア、担当者の質も様々です。
できれば2〜3社の不動産会社を訪問し、比較検討することをおすすめします。複数の会社を回ることで、以下のようなメリットが期待できます。
- 物件の選択肢が増える: ある会社では紹介されなかった物件を、別の会社が紹介してくれることがあります。特に、その会社だけが扱える「専任物件」に出会える可能性も高まります。
- 客観的な視点が得られる: 複数の担当者から話を聞くことで、エリアの相場観や物件のメリット・デメリットについて、より客観的な情報を得ることができます。
- 担当者との相性を見極められる: 部屋探しは、担当者との二人三脚です。親身に相談に乗ってくれる、レスポンスが早い、デメリットも正直に話してくれるなど、信頼できる担当者を見つけることが、良い部屋探しに繋がります。
複数の会社を回るのは手間がかかると感じるかもしれませんが、その手間をかける価値は十分にあります。
自分の状況や希望は正直に伝える
不動産会社の担当者に対して、見栄を張ったり、不利な情報を隠したりするのはやめましょう。例えば、本当は家賃6万円が予算なのに「7万円くらいまでなら…」と言ってしまったり、転職したばかりで勤続年数が短いことを隠そうとしたりするなどです。
自分の予算や希望、少し不安に思っている点などは、正直に伝えることが、結果的に自分にとって最適な物件を見つける近道になります。「予算は少し厳しいのですが、どうしてもこのエリアのオートロック付き物件が良いんです」と伝えれば、担当者は「それなら、少し築年数が古いですがリノベーション済みの物件がありますよ」といった、プロならではの視点で解決策を提案してくれるかもしれません。
担当者は部屋探しのプロであり、あなたのパートナーです。信頼関係を築き、正直にコミュニケーションをとることで、より質の高いサポートを受けることができるのです。
おすすめの賃貸情報サイト3選
現代の部屋探しにおいて、賃貸情報サイトの活用は欠かせません。数多くのサイトが存在しますが、それぞれに特徴や強みがあります。ここでは、物件数の多さや使いやすさから、特に多くの人に利用されている代表的な3つのサイトをご紹介します。自分に合ったサイトを見つけ、効率的に情報収集を進めましょう。
サイト名 | 特徴 | 強み | こんな人におすすめ |
---|---|---|---|
SUUMO(スーモ) | 圧倒的な物件掲載数と詳細な検索機能 | 地方を含め全国の物件を網羅。こだわり条件での絞り込みがしやすい。 | とにかくたくさんの物件を比較検討したい人、細かい条件で探したい人。 |
LIFULL HOME’S | 多角的な検索軸と丁寧な情報提供 | 「見える!賃貸経営」など独自のコンテンツ。物件ごとの問い合わせ数も表示。 | 物件だけでなく街の情報や住み心地も重視したい人、客観的なデータで判断したい人。 |
at home | 地域密着型の不動産会社との強い連携 | 地元の不動産会社しか知らない未公開物件が見つかる可能性。 | 特定のエリアでじっくり探したい人、掘り出し物の物件に出会いたい人。 |
SUUMO(スーモ)
株式会社リクルートが運営する、日本最大級の不動産・住宅情報サイトです。「スーモ」という緑色のキャラクターでおなじみの方も多いでしょう。
SUUMOの最大の強みは、その圧倒的な物件掲載数です。都市部はもちろん、地方の物件まで幅広く網羅しており、「たくさんの物件の中から比較検討したい」というニーズに最も応えてくれるサイトと言えます。
また、検索機能の使いやすさも特筆すべき点です。「バス・トイレ別」「2階以上」といった基本的な条件はもちろん、「リノベーション・リフォーム済み」「デザイナーズ」「ペット相談可」など、非常に細かい「こだわり条件」で物件を絞り込むことができます。これにより、自分の理想に限りなく近い物件を効率的に探し出すことが可能です。
さらに、地図上で物件を探せる機能や、家賃相場を調べられる機能も充実しており、初めて部屋探しをする人から、特定の条件で深く探したい経験者まで、幅広いユーザーにとって使いやすいサイト設計になっています。まずはSUUMOで全体的な相場観を掴み、物件探しのベースにするという使い方がおすすめです。
(参照:SUUMO公式サイト)
LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)
株式会社LIFULLが運営する不動産情報サイトで、SUUMOと並ぶ業界の二大巨頭の一つです。
LIFULL HOME’Sの特徴は、物件情報だけでなく、住まい探しを多角的にサポートする独自のコンテンツが充実している点です。例えば、地図上で家賃相場や治安、洪水リスクなどを可視化する「見える!賃貸経営」や、通勤・通学時間から住みたい街を探せる「通勤・通学時間から探す」機能など、ユニークな検索軸を提供しています。
また、各物件ページには「この物件への問合せ数」が表示される機能があり、その物件の人気度を客観的に知ることができます。これは、申し込みのタイミングを判断する上で参考になる情報です。
さらに、掲載されている不動産会社に対して、ユーザーが電話やメールで問い合わせた際の応対品質を調査し、一定の基準を満たした会社を「接客の良い不動産会社」として紹介する取り組みも行っています。物件だけでなく、不動産会社の質にもこだわりたい人にとっては、非常に心強いサービスと言えるでしょう。
(参照:LIFULL HOME’S公式サイト)
at home(アットホーム)
アットホーム株式会社が運営する、長い歴史を持つ不動産情報サービスです。全国の不動産会社が加盟店となっており、そのネットワークの広さが強みです。
at homeの最大の特徴は、地域に根ざした不動産会社との強固な連携にあります。大手サイトには掲載されていない、地元の不動産会社だけが知っているような「未公開物件」や「掘り出し物物件」が見つかる可能性があります。
他のサイトでなかなか良い物件が見つからない場合や、住みたいエリアが明確に決まっている場合に、at homeで探してみると、思わぬ出会いがあるかもしれません。サイトのデザインは比較的シンプルですが、堅実に物件を探したいユーザーから根強い支持を得ています。
また、学生や新社会人、シングルマザー向けなど、特定のターゲットに特化した物件特集も充実しており、自分のライフステージに合った部屋を探しやすい点も魅力の一つです。
これらのサイトを複数活用することで、情報の偏りをなくし、より多くの選択肢の中から最適な物件を選ぶことができます。まずはそれぞれのサイトを実際に使ってみて、自分にとって使いやすい、相性の良いサイトを見つけることから始めてみましょう。
(参照:at home公式サイト)
初めての一人暮らしでよくある質問
初めての部屋探しは、分からないことだらけで不安がつきものです。ここでは、多くの人が抱く疑問の中から、特によくある質問をピックアップし、Q&A形式で分かりやすくお答えします。
良い不動産会社の見分け方は?
部屋探しの成否は、パートナーとなる不動産会社や担当者で大きく変わると言っても過言ではありません。良い不動産会社・担当者には、以下のような特徴があります。
- 話を親身に聞いてくれる: こちらの希望や不安を丁寧にヒアリングし、条件に合った物件を真剣に探してくれる姿勢があるか。
- メリットだけでなくデメリットも教えてくれる: 物件の良い点ばかりを強調するのではなく、「この物件は日当たりは良いですが、線路が近いので音が気になるかもしれません」といったように、デメリットや注意点も正直に伝えてくれる担当者は信頼できます。
- レスポンスが早い: メールや電話での問い合わせに対する返信が迅速かつ丁寧であること。レスポンスの速さは、その会社の顧客対応への意識を反映しています。
- 無理に契約を急かさない: 「今日中に決めないとなくなりますよ!」と過度に契約を急かしたり、こちらのペースを無視して話を進めたりする会社は注意が必要です。
- 宅地建物取引業の免許番号を確認する: オフィスの見やすい場所に免許証が掲示されているはずです。免許番号のカッコ内の数字は免許の更新回数を示しており、この数字が大きいほど、長く営業を続けている会社ということになり、一つの信頼の目安になります。
いくつかの会社を訪問し、これらの点を比較して、自分が「信頼できる」と感じた担当者に任せるのが一番です。
学生と社会人で部屋探しに違いはある?
はい、いくつかの点で違いがあります。
- 探し始める時期: 学生の場合、合格発表後の2月〜3月に部屋探しが集中します。一方、社会人は人事異動の内示が出る1月〜3月や、転勤の多い9月〜10月に動く人が多い傾向があります。
- 入居審査で見られる点: 学生の場合、本人の支払い能力よりも、契約者となる親権者(親)の年収や職業が重視されます。そのため、学生本人のアルバイト収入はあまり問題にされません。一方、社会人は本人の年収、勤務先、勤続年数などが厳しく審査されます。安定した収入があるかどうかが最も重要なポイントです。
- おすすめの物件: 学生の場合は、大学へのアクセスが良く、家賃が手頃な物件や、食事付きの学生会館・学生寮などが人気です。社会人の場合は、職住近接を重視したり、多少家賃が高くても防犯設備やグレードの高い設備が整った物件を選んだりする傾向があります。
基本的な部屋探しの流れは同じですが、自分の立場(学生か社会人か)によって、重視すべきポイントや準備すべきものが異なることを理解しておきましょう。
保証人がいなくても部屋は借りられる?
はい、保証人がいなくても部屋を借りることは可能です。
以前は、賃貸契約には親族などに依頼する「連帯保証人」が必須でしたが、近年は「家賃保証会社(賃貸保証会社)」の利用を必須とする物件が非常に増えています。大家さんや管理会社にとっては、万が一家賃滞納があっても保証会社が立て替えてくれるため、リスクを軽減できるというメリットがあります。
保証会社を利用する場合、借主は契約時に保証料(初回は家賃の50%〜100%程度が相場)を支払います。連帯保証人を頼める人がいない場合でも、このシステムを利用することで部屋を借りることができます。むしろ、最近では連帯保証人がいる場合でも、保証会社の利用を必須とするダブル保証の物件も増えているのが実情です。
ただし、保証会社の利用にも審査があります。過去に家賃滞納やクレジットカードの支払い遅延などがあると、審査に通らない可能性もあるため注意が必要です。
申し込みをキャンセルできる?
気に入った物件に申し込みをした後で、「もっと良い物件が見つかった」「事情が変わって引越し自体がなくなった」といった理由でキャンセルしたい場合、そのタイミングによって対応が異なります。
- 「契約成立」前であれば、キャンセルは可能: 賃貸借契約は、入居申込書を提出した時点ではなく、「貸主(大家さん)が入居を承諾し、契約書に署名・捺印が完了した」時点で成立します。それ以前の段階、つまり入居審査中や、審査に通った後の契約手続き前であれば、申し込みをキャンセルすることができます。この場合、支払った申込金(預かり金)は、原則として全額返還されます。
- 「契約成立」後のキャンセルは、原則として「解約」扱い: 契約が成立した後にキャンセルすると、それは「契約を一方的に破棄する」ことになり、法的には「解約」として扱われます。この場合、契約書に基づいて違約金(一般的には家賃1ヶ月分)が発生する可能性が非常に高いです。また、支払った敷金・礼金・仲介手数料なども返還されないことがほとんどです。
つまり、申し込みは慎重に行う必要があります。安易に複数の物件に同時に申し込む「二重申し込み」は、不動産会社や大家さんに多大な迷惑をかける行為であり、業界のルールとして避けるべきです。「本当にこの物件に住みたい」と覚悟が決まってから申し込むようにしましょう。
一人暮らしのスタートに必要なものリスト
無事に契約を終え、いよいよ新生活のスタートです。しかし、入居したその日から快適に過ごすためには、事前の準備が欠かせません。ここでは、一人暮らしを始めるにあたって必要なものを「必ず必要なもの」と「あると便利なもの」に分けてリストアップしました。引越しの荷造りや買い物の際のチェックリストとしてご活用ください。
必ず必要なもの
これらがなければ、入居初日から生活に困ってしまう可能性が高い、必須アイテムです。
家具・家電
- 冷蔵庫: 自炊の頻度に合わせてサイズを選びましょう。一人暮らしなら150L前後が一般的です。
- 洗濯機: 容量は5kg程度が一人暮らしの標準サイズです。乾燥機能付きだと雨の日も安心です。
- 電子レンジ: 温めるだけの単機能タイプか、オーブン機能もついたタイプか、ライフスタイルに合わせて選びます。
- エアコン: ほとんどの物件に備え付けられていますが、ない場合は自分で購入・設置が必要です。
- 照明器具: 居室に照明がついていない場合もあるため、内見時に必ず確認し、必要なら準備します。
- テレビ: 必須ではありませんが、多くの人にとって生活必需品の一つです。
- テーブル: 食事や作業をするためのローテーブルかダイニングテーブル。
- 椅子・ソファ: テーブルに合わせて準備します。
寝具
- ベッド・マットレスまたは布団セット: 引越し当日から眠れるように、必ず準備しておきましょう。
- 枕、シーツ、掛け布団カバーなど: 忘れずに一式揃えます。
カーテン
- 遮光・遮熱カーテン: 外からの視線を遮るプライバシー保護と、防犯のために必須です。入居前に窓のサイズを測り、引越し当日には取り付けられるように準備しておきましょう。
あると便利なもの
すぐには必要ないかもしれませんが、少しずつ揃えていくと生活がより豊かになるアイテムです。
キッチン用品
- 炊飯器: ご飯を炊くなら必須。3合炊き程度が一般的です。
- 電気ケトル: すぐにお湯が沸かせるので非常に便利です。
- 調理器具: フライパン、鍋、包丁、まな板、ボウル、ザル、おたま、フライ返しなど。
- 食器類: お皿(大小)、お椀、グラス、マグカップ、箸、スプーン、フォークなど。
- キッチン消耗品: 食器用洗剤、スポンジ、ラップ、アルミホイル、キッチンペーパーなど。
バス・トイレ用品
- タオル類: バスタオル、フェイスタオルを複数枚。
- シャンプー・リンス・ボディソープ
- 歯ブラシ・歯磨き粉
- ドライヤー
- トイレタリー: トイレットペーパー、トイレ用洗剤、トイレブラシなど。
- バスマット
掃除・洗濯用品
- 掃除機: コードレスタイプが手軽で人気です。フローリングワイパーや粘着カーペットクリーナーも便利。
- 洗濯用品: 洗濯用洗剤、柔軟剤、洗濯ネット、物干し竿、ハンガー、洗濯バサミなど。
- ゴミ箱・ゴミ袋: 部屋用、キッチン用、トイレ用など。自治体指定のゴミ袋も忘れずに。
- 各種洗剤: お風呂用洗剤、住居用洗剤など。
その他雑貨
- 時計(目覚まし時計)
- 物干しスタンド(室内用)
- 延長コード・電源タップ
- ティッシュペーパー
- 常備薬・救急セット
- 防災グッズ: 懐中電灯、携帯ラジオ、非常食、飲料水など。
これらのリストを参考に、自分に必要なものを過不足なく準備し、万全の体制で最高の一人暮らしをスタートさせましょう。