【2024年最新】全国の人気複合商業施設ランキングTOP20

全国の人気複合商業施設、ランキングTOP20

近年、私たちの休日の過ごし方や消費のスタイルは大きく変化しました。単にモノを買うだけでなく、その場所でしか得られない特別な「体験」や「時間」を求める傾向が強まっています。そんな現代のニーズに応える存在として、全国各地で人気を集めているのが「複合商業施設」です。

複合商業施設は、ショッピングやグルメはもちろん、アート、エンターテイメント、オフィス、ホテル、さらには緑豊かな公園まで、多彩な機能が一体となった「小さな街」のような空間です。天候に左右されずに一日中楽しめ、季節ごとのイベントも満載で、訪れるたびに新しい発見があります。

この記事では、そんな複合商業施設の魅力に迫ります。まずは「複合商業施設とは何か」という基本的な定義から、ショッピングモールや百貨店との違いを分かりやすく解説。さらに、訪れるメリット・デメリット、そして全国の人気施設ランキングまで、複合商業施設を最大限に楽しむための情報を網羅的にご紹介します。

この記事を読めば、あなたにぴったりの複合商業施設が見つかり、次のお出かけがより一層充実したものになるでしょう。

複合商業施設とは?

複合商業施設とは?

まずはじめに、「複合商業施設」という言葉が具体的にどのような施設を指すのか、その定義と背景を深く掘り下げていきましょう。この言葉を耳にする機会は増えましたが、ショッピングモールや百貨店と何が違うのか、明確に説明できる人は少ないかもしれません。その本質を理解することで、なぜこれほどまでに多くの人々を惹きつけるのかが見えてきます。

複合商業施設の定義

複合商業施設とは、物販(ショッピング)、飲食(レストラン・カフェ)、サービスといった商業機能に加え、文化(美術館・劇場)、エンターテイメント(映画館・ライブホール)、オフィス、ホテル、住宅、公園といった複数の異なる都市機能が、一つの建物や隣接する敷地内に計画的に集約された施設のことを指します。

この定義の最も重要なポイントは「複合性」「計画性」です。単に店舗がたくさん集まっているだけでは、複合商業施設とは呼べません。そこには、人々の生活や活動を多角的に支えるという明確な意図があり、それぞれの機能が有機的に連携するように設計されています。

具体的に、複合商業施設に含まれる主な機能を挙げると、以下のようなものがあります。

  • 商業機能: ファッション、雑貨、食品などの物販店、レストラン、カフェ、バーなどの飲食店、美容院、クリニック、銀行などのサービス店舗。これは多くの商業施設に共通する基本的な機能です。
  • 文化・交流機能: 美術館、博物館、劇場、ギャラリー、カンファレンスセンター、ライブラリーなど。人々に文化的な刺激や学びの機会を提供し、知的な交流を促進します。
  • エンターテイメント機能: シネマコンプレックス(シネコン)、ライブホール、アミューズメント施設など。非日常的な楽しみや興奮を提供します。
  • ビジネス機能: 高層階に設けられることが多いオフィス。施設内で働く人々が、そのまま施設の利用者にもなり、昼夜を問わず活気を生み出します。
  • 宿泊機能: ラグジュアリーホテルやビジネスホテル。遠方からの観光客やビジネス客を呼び込み、滞在型の利用を可能にします。
  • 居住機能: 高層マンションやサービスアパートメント。職住近接を実現し、施設を生活の一部として利用する定住者を増やします。
  • 公共・オープンスペース機能: 広場、公園、庭園、屋上テラス、遊歩道など。人々の憩いの場となると同時に、イベント開催の場としても活用され、賑わいを創出します。

これらの多様な機能が一箇所に集まることで、利用者は「買い物をする」「食事をする」「働く」「遊ぶ」「学ぶ」「くつろぐ」「住む」といった様々な活動を、施設内を移動するだけで完結させられます。これは、単なる商業施設を超えた、まさに「コンパクトシティ」や「小さな街」と呼ぶにふさわしいコンセプトです。

このような施設の開発は、多くの場合、都心部の駅周辺や臨海部などで行われる大規模な都市再開発プロジェクトの一環として進められます。その目的は、単に新しい商業施設を作ることだけではありません。土地の高度利用を図り、新たな人の流れを生み出し、エリア全体の価値を向上させ、都市の国際競争力を高めるという、より大きな視点に基づいています。

したがって、複合商業施設は、その地域のランドマークとなるような象徴的な建築デザインを採用することが多く、訪れる人々に強い印象を与えます。そして、施設内にはゆったりとしたパブリックスペースが確保され、人々が快適に過ごし、交流できるような工夫が凝らされているのです。

他の商業施設との違い

複合商業施設の輪郭が見えてきたところで、次に、より身近な「ショッピングモール」「駅ビル」「百貨店」といった他の商業施設との違いを比較しながら、その特徴をさらに明確にしていきましょう。それぞれの施設が持つ役割や性格の違いを知ることで、目的に応じた使い分けができるようになります。

施設種別 主な機能 主な立地 運営形態 主なターゲット層
複合商業施設 物販、飲食、文化、エンタメ、オフィス、ホテル、住宅等、多岐にわたる都市機能 都心部、駅周辺、大規模再開発エリア テナント方式が主流 幅広い層(ファミリー、カップル、ビジネス、観光客)
ショッピングモール 物販、飲食、エンタメ(シネコン等)が中心 郊外の幹線道路沿いなど テナント方式が主流 ファミリー層、地域住民(車での来訪が主)
駅ビル 物販、飲食、サービスが中心 駅直結・隣接 テナント方式が主流 駅利用者、通勤・通学者、地域住民
百貨店(デパート) 衣食住に関する幅広い商品の販売、飲食 都心部、主要駅前 直営・消化仕入が中心 幅広い層、贈答品需要、富裕層

ショッピングモールとの違い

一般的に「ショッピングモール(またはショッピングセンター、SC)」と呼ばれる施設と複合商業施設は、どちらも多くのテナントが集まっている点で似ていますが、そのコンセプトと機能に明確な違いがあります。

最大の違いは、機能の多様性です。ショッピングモールの機能は、主に物販と飲食、そしてシネマコンプレックスなどのエンターテイメントに特化しています。特に郊外型のモールは、週末にファミリー層が車で訪れ、一日かけて買い物を楽しむという利用シーンを想定して作られています。そのため、広大な駐車場を備え、スーパーマーケットや家電量販店といった日常的なニーズに応える店舗が核となることが多いのが特徴です。

一方、複合商業施設は、前述の通りオフィス、ホテル、文化施設、住宅といった、より高度で多様な都市機能を備えています。これは、買い物客だけでなく、ビジネスパーソン、観光客、地域住民など、様々な目的を持つ人々が集まる「街」を創出することを意図しているためです。立地も、郊外ではなく都心の一等地や駅直結の再開発エリアが中心となります。

例えるなら、ショッピングモールが「買い物のための便利な場所」であるのに対し、複合商業施設は「都市生活の様々なシーンが集約された舞台」と言えるでしょう。ショッピングモールが提供する価値が主に「利便性」や「品揃え」にあるとすれば、複合商業施設はそれに加えて「文化的な刺激」「新たな人との交流」「上質な空間体験」といった付加価値を提供することに重きを置いています。

駅ビルとの違い

駅ビルは、その名の通り鉄道駅の駅舎と一体化、または隣接して建設された商業施設です。最大の目的は、駅利用者の利便性を高めることにあります。通勤・通学の途中で気軽に立ち寄れるように、食料品、惣菜、雑貨、書店、カフェ、レストランなどがコンパクトにまとめられています。

複合商業施設との違いは、まずその成り立ちと主目的にあります。駅ビルはあくまで「駅」という交通結節点に付随する施設であり、その規模や機能は駅の乗降客数や周辺環境に大きく左右されます。運営主体も鉄道会社であることがほとんどです。

しかし近年、この境界線は曖昧になりつつあります。特に、ターミナル駅の再開発に伴って建設される大規模な駅ビルは、百貨店やホテル、オフィスなどを併設し、「駅ビル型複合商業施設」とでも呼ぶべき形態に進化しています。例えば、JRタワー(北海道)やJRセントラルタワーズ(愛知県)などは、駅ビルでありながら、展望台やホテル、オフィスといった複合的な機能を備えており、複合商業施設としての性格を色濃く持っています。

したがって、単純な駅ビルと複合商業施設の違いは、機能の複合度と、施設が目指す役割の大きさにあると言えます。駅利用者の利便性向上を主眼とするのが伝統的な駅ビル、都市機能の一翼を担い、エリア全体の価値向上を目指すのが複合商業施設、と整理できるでしょう。

百貨店(デパート)との違い

百貨店(デパート)は、長い歴史を持つ商業施設の形態であり、多くの人にとって馴染み深い存在です。複合商業施設との最も大きな違いは、その運営形態にあります。

百貨店は、自らが商品を仕入れて販売する「買取仕入」や、売れた分だけ仕入代金をメーカーに支払う「消化仕入(売上仕入)」という形態が基本です。つまり、百貨店自身が小売業者として、商品の選定から販売、在庫管理まで責任を負います。フロアも「婦人服」「紳士服」「食品」といった商品カテゴリーごとに構成され、統一されたサービスや接客が提供されるのが特徴です。

対して、複合商業施設やショッピングモールの多くは、「テナント方式」で運営されています。これは、デベロッパーなどの事業主が建物を所有・管理し、区画ごとにスペースを様々な小売業者や飲食店に貸し出すという不動産賃貸業のビジネスモデルです。各店舗は独立した事業者として、それぞれのブランドコンセプトに基づいた店舗運営を行います。

この運営形態の違いは、施設の性格に大きく影響します。百貨店は「〇〇百貨店」という一つの大きな商店として、統一感のある品揃えと質の高いサービス(おもてなし)を強みとします。一方、複合商業施設は、多種多様なテナントが集まることによる「魅力の集合体」として価値を生み出します。話題のブランドや個性的な店舗を誘致し、それらを組み合わせることで、施設全体の魅力を高めていくのです。

また、機能面でも、百貨店はあくまで物販と飲食が中心ですが、複合商業施設は前述の通り、文化施設やオフィス、ホテルなど、物販以外の機能が大きな比重を占めている点が異なります。近年は百貨店も「コト消費」を意識したイベントやサービスを強化していますが、施設全体のコンセプトとして多様な都市機能の集積を目指す複合商業施設とは、その成り立ちからして異なっているのです。

複合商業施設へ行く3つのメリット

天候に左右されずに楽しめる、ショッピングからエンタメまで1日中過ごせる、季節ごとのイベントが開催される

複合商業施設がどのようなものか、他の施設とどう違うのかを理解したところで、次はその魅力、つまり「なぜ私たちは複合商業施設に惹かれるのか?」という点について、具体的なメリットを3つの観点からご紹介します。

① 天候に左右されずに楽しめる

複合商業施設が持つ最大のメリットの一つは、天候に全く左右されることなく、快適に過ごせることです。これは、計画を立てる上で非常に大きな安心感に繋がります。

例えば、大切な人とのデートの約束。屋外のテーマパークや景色の良い公園も素敵ですが、「もし当日が雨だったらどうしよう…」という不安は常につきまといます。梅雨の時期や台風シーズンはもちろん、夏の猛暑日や冬の厳しい寒さの日も、屋外での長時間の活動は体力を消耗し、せっかくの楽しみが半減してしまうことも少なくありません。

その点、複合商業施設は、そのほとんどが巨大な屋内空間です。外が大雨でも、灼熱の太陽が照りつけていても、凍えるような寒さでも、施設の中は一年中快適な温度に保たれています。 駅と地下通路などで直結している施設も多く、その場合は家を出てから目的地に着くまで、一度も傘をさす必要がないことさえあります。

この「天候からの解放」は、特に小さなお子様連れのファミリーにとって、計り知れない恩恵をもたらします。ベビーカーを押しながら傘をさす大変さや、急な天候の変化でお子様の体調を崩す心配もありません。授乳室やおむつ交換台などの設備も充実しているため、安心して一日を過ごすことができます。

友人との集まりでも同様です。「雨天決行」を前提に計画を立てられるため、直前のキャンセルやプラン変更の必要がなく、スムーズに集まることができます。このように、どんな日でも、誰とでも、安心して快適な時間を約束してくれること。それが、複合商業施設の持つ普遍的で強力な魅力なのです。

② ショッピングからエンタメまで1日中過ごせる

複合商業施設のもう一つの大きなメリットは、その圧倒的な「ワンストップ性」です。一つの施設の中に、私たちの欲求を満たすためのあらゆる選択肢が詰まっています。これにより、移動の手間や時間をかけることなく、非常に密度の濃い一日を過ごすことが可能です。

具体的な一日の過ごし方をシミュレーションしてみましょう。

【カップルでの過ごし方モデル】

  • 午前: 最新のファッションフロアで一緒に服を選び、ウィンドウショッピングを楽しむ。
  • 昼食: 開放的なテラス席のあるカフェで、おしゃれなランチを。
  • 午後: 話題の映画をシネコンで鑑賞。その後、併設の美術館でアートに触れ、知的な時間を過ごす。
  • 夕方: 少し疲れたら、展望フロアからの景色を眺めながらコーヒーブレイク。
  • 夕食: 高層階にある夜景の綺麗なレストランで、特別なディナーを。

【ファミリーでの過ごし方モデル】

  • 午前: 子供服やおもちゃのフロアをチェック。キャラクターショップで子供たちは大喜び。
  • 昼食: フードコートやファミリー向けのレストランで、みんなが好きなものを選ぶ。
  • 午後: 子供が遊べる屋内広場や、参加型のワークショップイベントで思いっきり楽しませる。大人はその間に交代で自分の買い物を。
  • 夕方: スーパーマーケットで夕食の材料を買って帰る。

このように、目的や気分、メンバー構成に応じて、その場で柔軟にプランを組み立てられるのが複合商業施設の強みです。もし映画がつまらなそうなら美術館へ、買い物が一段落したら公園で休憩、といったように、選択肢が豊富だからこそ、全員が満足できる時間を過ごせます。「次はどこへ行こうか?」と移動手段や時間を気にする必要がありません。

この「移動時間の削減」は、想像以上に大きなメリットです。特に都心部では、場所から場所への移動だけで30分以上かかることも珍しくありません。その時間と労力を、純粋に楽しむための時間として使えるのです。一日という限られた時間を最大限に有効活用し、多様な体験を凝縮できること。これこそ、複合商業施設が提供する究極の利便性と言えるでしょう。

③ 季節ごとのイベントが開催される

複合商業施設は、単なる「場所」の提供に留まりません。季節感を演出し、訪れるたびに新しい発見と感動を与えるための「イベント」に非常に力を入れています。これが、リピーターを増やし、施設を常に新鮮な魅力で満たし続ける秘訣です。

春には桜をテーマにした装飾や、新生活を応援するフェア。夏には屋外広場でのビアガーデンや、涼しげなミスト演出、子供向けのじゃぶじゃぶ池。秋にはハロウィンのかぼちゃが並び、仮装イベントや秋の味覚フェアが開催される。そして冬には、施設の象徴とも言える大規模なクリスマスイルミネーションやクリスマスマーケット、特設のアイススケートリンクが登場し、街全体を幻想的な雰囲気で包み込みます。

これらの大規模な季節イベントに加え、週末ごとに行われる小規模なイベントも多彩です。

  • アーティストによるミニライブやトークショー
  • 有名シェフを招いての料理教室
  • 子供向けのキャラクターショーやワークショップ
  • 地方の物産展やアンティークマーケット
  • アート作品の展示やインスタレーション

これらのイベントの多くは、無料で観覧・参加できるものも多く、ショッピングや食事のついでに気軽に立ち寄れるのも嬉しいポイントです。イベントがあることを知って施設を訪れる人もいれば、偶然通りかかって素敵な音楽やパフォーマンスに出会い、得した気分になる人もいるでしょう。

こうしたイベントは、私たちに「わざわざそこへ行く理由」を与えてくれます。ただ買い物をするだけなら、オンラインでも近所の店でも構いません。しかし、「あのイルミネーションが見たいから」「限定のマーケットに行きたいから」という強い目的が生まれることで、私たちは複合商業施設へと足を運ぶのです。

このように、複合商業施設は常に変化し、進化し続ける「生きた空間」です。訪れるたびに違う表情を見せてくれるからこそ、私たちは飽きることなく、また次も訪れたいと感じるのです。

複合商業施設へ行く2つのデメリット

多くのメリットがある一方で、複合商業施設には、その人気ゆえに生じるデメリットや注意点も存在します。これらを事前に理解し、対策を立てておくことで、より快適に過ごすことができます。

① 休日や連休は混雑しやすい

これは、人気のある複合商業施設の宿命とも言える最大のデメリットです。特に、土日祝日やゴールデンウィーク、お盆、年末年始といった大型連休中は、想像を絶するほどの混雑に見舞われることがあります。

具体的には、以下のような状況が発生しやすくなります。

  • レストラン・カフェの行列: ランチタイムやディナータイムには、人気店の前に長い行列ができ、1時間以上待つことも珍しくありません。フードコートでさえ、席を見つけるのが困難になります。
  • エレベーター・エスカレーターの混雑: 人が一箇所に集中するため、移動がスムーズにいきません。特にベビーカーや車椅子を利用している場合、エレベーターを何台か見送らなければならないこともあります。
  • トイレの混雑: 特に女性用トイレは、常に行列ができている可能性があります。
  • 人気店舗の入場制限: 話題のショップや期間限定のポップアップストアなどでは、安全確保のために入場制限が行われることがあります。
  • 全体的な喧騒: 人が多すぎることによる喧騒や閉塞感で、リラックスするどころか、かえって疲れてしまう人もいるでしょう。

このような混雑は、せっかくの楽しい時間をストレスフルなものに変えてしまいかねません。

【混雑を避けるための対策】

  • 平日に訪れる: もし可能であれば、これが最も効果的な対策です。平日であれば、多くの施設でゆったりと自分のペースで過ごすことができます。
  • 時間帯をずらす: 休日に行く場合でも、多くの人が活動を始める前の「午前中の早い時間(オープン直後)」や、夕食前の「16時~18時頃」、あるいは「閉店間際」を狙うと、比較的空いていることがあります。
  • レストランの事前予約: 目的のレストランが決まっている場合は、必ず事前に予約をしておきましょう。予約不可の店が多い場合は、食事の時間を11時頃や14時以降、17時頃など、ピークタイムからずらすのが賢明です。
  • 施設の公式サイトやSNSをチェックする: 施設によっては、現在の混雑状況を発信している場合があります。出かける前に確認する習慣をつけましょう。

② 駐車場が満車になりやすい

都心部に立地することが多い複合商業施設では、公共交通機関でのアクセスが推奨されていますが、様々な事情で車を利用したい場合もあるでしょう。その際に直面するのが、駐車場の問題です。

休日の複合商業施設では、駐車場に入るための車で、周辺道路が長い渋滞になることが頻繁に起こります。ようやく駐車場に入れたと思っても、空きスペースを見つけるために場内を何周も探し回らなければならないことも。最悪の場合、満車で入場すらできず、途方に暮れてしまう可能性もあります。

また、都心部の駐車場は料金も高めに設定されていることが多く、長時間滞在すると駐車料金が数千円に達してしまうことも少なくありません。多くの施設では、買い物金額に応じた駐車サービスの割引がありますが、「あと少しで割引条件に達するから」と、不要な買い物をしてしまう本末転倒な事態にもなりかねません。

【駐車場問題への対策】

  • 公共交通機関を利用する: これが最も確実でストレスのない方法です。多くの複合商業施設は駅直結や駅から徒歩数分という抜群の立地を誇ります。その利便性を最大限に活用しましょう。
  • 周辺のコインパーキングを事前に調べておく: どうしても車で行く必要がある場合は、目的の施設の駐車場だけに頼らず、周辺にあるコインパーキングを複数リストアップしておきましょう。少し歩くことになっても、結果的に時間とストレスを節約できる場合があります。料金も比較検討しておくと良いでしょう。
  • 駐車場の満空情報をリアルタイムで確認する: 施設の公式サイトや専用アプリ、あるいは駐車場検索サイトなどで、満空情報をリアルタイムで提供している場合があります。出発前や現地に近づいた際に確認し、状況に応じて目的地を変更する柔軟性も大切です。
  • パークアンドライドを検討する: 少し離れた駅の駐車場に車を停め、そこから電車で目的地へ向かう「パークアンドライド」も有効な手段です。都心部の渋滞や高い駐車料金を回避できます。

これらのデメリットと対策を頭に入れておくだけで、当日の立ち回りが大きく変わってきます。賢く計画を立てて、複合商業施設をスマートに楽しみましょう。

【2024年最新】全国の人気複合商業施設ランキングTOP20

ここからは、いよいよ本記事のメインコンテンツである、全国の人気複合商業施設のランキングTOP20をご紹介します。どの施設も、独自のコンセプトと魅力を持ち、多くの人々を惹きつけてやみません。それぞれの特徴を参考に、次のお出かけ先を見つけてみてください。
※このランキングは、各種メディアでの紹介頻度や施設の規模、話題性などを総合的に加味して作成したものです。

① 東京ミッドタウン(六本木)【東京都】

「JAPAN VALUE(新しい日本の価値・感性・才能)」を世界に発信することをコンセプトに、2007年に開業した六本木の複合商業施設。都心にありながら広大な緑地空間を持つことが最大の特徴で、まさに都会のオアシスと呼ぶにふさわしい場所です。
施設は、ショッピング&レストランエリア、最高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン東京」、オフィス、レジデンスに加え、「サントリー美術館」「21_21 DESIGN SIGHT」という2つのアート施設で構成されています。上質なショップやレストランが軒を連ねる一方で、隣接する檜町公園と一体となった「ミッドタウン・ガーデン」では、四季折々の自然を感じながら散策を楽しめます。
アート、デザイン、自然が見事に融合した空間は、洗練された大人の時間を過ごしたい方におすすめです。冬のイルミネーションは特に有名で、多くの人々を魅了します。

  • アクセス: 都営大江戸線・東京メトロ日比谷線「六本木」駅直結

② グランフロント大阪【大阪府】

JR大阪駅の北側に位置する、西日本最大級の複合商業施設。「多様な人々が交流する『まち』」をコンセプトに、2013年に開業しました。南館、北館、うめきた広場から構成され、大阪駅とは2階の連絡デッキで直結しています。
この施設の核となるのが、北館にある知的創造・交流の場「ナレッジキャピタル」です。最先端技術に触れられるショールームや、大学・研究機関のラボ、様々な分野のプロフェッショナルが集う会員制サロンなどがあり、単なる商業施設に留まらないユニークな存在感を放っています。
もちろん、約260店舗が集まるショップ&レストランも充実。インターコンチネンタルホテル大阪も併設されており、国内外から多くの人々が訪れます。うめきた広場の水景も美しく、待ち合わせや休憩に最適です。

  • アクセス: JR「大阪」駅直結

③ MARK IS みなとみらい【神奈川県】

横浜・みなとみらい21地区の中心に位置し、横浜美術館の向かいにある複合商業施設。2013年の開業以来、ファミリー層を中心に絶大な人気を誇ります。「ライフエンターテインメントモール」をコンセプトに掲げ、約190のテナントが集結しています。
館内は開放感あふれる設計で、屋上には菜園や果樹園を備えた「みんなの庭」があり、都会にいながら土や緑に触れることができます。ファッションや雑貨はもちろん、大型スポーツ店や玩具店、ユニークな体験型施設「オービィ横浜」(2020年閉館後、現在は別施設が入居)など、家族みんなで楽しめるコンテンツが豊富です。
みなとみらい駅直結というアクセスの良さも魅力で、周辺の観光スポットと合わせて一日中楽しめます。

  • アクセス: みなとみらい線「みなとみらい」駅直結、JR「桜木町」駅より徒歩約8分

④ KITTE【東京都】

東京駅丸の内南口の目の前に立つ、日本郵便が手がける複合商業施設。2013年に、旧東京中央郵便局の局舎を一部保存・再生して開業しました。「FEEL JAPAN」をコンセプトに、日本のものづくりや美意識を感じさせる約100のショップ&レストランが集まっています。
歴史ある昭和モダニズム建築の趣を残した低層部と、最新の高層ビル「JPタワー」が融合した建物は、それ自体が見どころです。1階には現役の東京中央郵便局があるのもユニーク。
最大の見どころは、6階の屋上庭園「KITTEガーデン」。ここからは、赤レンガの東京駅舎や行き交う新幹線を一望でき、絶好のフォトスポットとして人気を集めています。全国各地のご当地銘品を扱う店舗も多く、お土産探しにも最適です。

  • アクセス: JR「東京」駅 丸の内南口より徒歩約1分

⑤ 東京ミッドタウン日比谷【東京都】

「劇場都市」日比谷の街の特性を活かし、「THE PREMIUM TIME, HIBIYA」をコンセプトに2018年に開業。映画・演劇の聖地にふさわしく、施設内には都心最大級のシネマコンプレックス「TOHOシネマズ 日比谷」が入っています。
洗練されたショップやレストランが約60店舗集まり、特に上質な食体験を提供する店舗が充実しています。6階には皇居外苑や日比谷公園を一望できる「パークビューガーデン」があり、開放的な空間でくつろげます。
地下で東京メトロ日比谷駅・有楽町駅と直結しており、雨の日でもアクセスは快適。周辺の劇場や銀座エリアとの回遊性も高く、大人のためのエンターテインメントと上質な時間を過ごせる施設として人気です。

  • アクセス: 東京メトロ「日比谷」駅・「有楽町」駅直結

⑥ COREDO室町【東京都】

東京・日本橋エリアの再開発を牽引する存在として、三井不動産が展開する複合商業施設群。「COREDO室町1・2・3」と、大規模な屋外広場を持つ「COREDO室町テラス」の4つの建物で構成されています。
「日本を賑わす、日本橋」をコンセプトに、老舗の名店から話題の飲食店、ライフスタイルショップまで、日本の良いものを集めたテナント構成が特徴です。特に「COREDO室町1」には、日本橋の歴史を受け継ぐ老舗が集結。「COREDO室町2」にはシネマコンプレックス、「COREDO室町テラス」には台湾から日本初進出した「誠品生活日本橋」が入居し、文化的な発信も行っています。
福徳神社に隣接する「福徳の森」ではイベントも開催され、伝統と革新が共存する街の魅力を体感できます。

  • アクセス: 東京メトロ「三越前」駅直結

⑦ 六本木ヒルズ【東京都】

2003年に開業し、複合商業施設の概念を日本に定着させた先駆け的存在。「文化都心」をコンセプトに、オフィス、レジデンス、約200のショップ&レストラン、ホテル、シネコン、テレビ局、そして森タワーの最上層部には現代アートの拠点「森美術館」と展望台「東京シティビュー」を備えています。
まさに「一つの街」として機能しており、ここで働き、住み、遊び、文化に触れるという、都市生活のすべてが完結します。毛利庭園の豊かな自然や、季節ごとに表情を変えるイベント、パブリックアートの数々も魅力。開業から20年以上経った今もなお、東京の文化と情報の中心地として進化を続けています。

  • アクセス: 東京メトロ日比谷線「六本木」駅コンコースにて直結

⑧ 横浜赤レンガ倉庫【神奈川県】

明治・大正時代に国の模範倉庫として創建された歴史的建造物を活用した、横浜を代表する文化・商業施設。2002年にリニューアルオープンしました。港の歴史と文化を感じさせるノスタルジックな雰囲気が最大の魅力です。
1号館はホールやギャラリースペースを持つ文化施設、2号館は個性的なショップやレストランが集まる商業施設として利用されています。海に面した広場では、オクトーバーフェストやクリスマスマーケットなど、四季を通じて大規模なイベントが開催され、常に多くの人で賑わっています。
横浜港の景色とともに、ショッピングやグルメ、イベントを楽しめる唯一無二の空間は、デートスポットとしても定番の人気を誇ります。

  • アクセス: みなとみらい線「馬車道」駅または「日本大通り」駅より徒歩約6分

⑨ ミッドランド スクエア【愛知県】

JR名古屋駅の目の前に位置する、東海地方で最も高い超高層ビル。2007年に開業し、名古屋のランドマークとして親しまれています。「本物・上質」をテーマに、国内外のラグジュアリーブランドやセレクトショップ、レストランが集結。
低層階の商業棟と、トヨタ自動車などが入居する高層のオフィス棟で構成されています。シネマコンプレックスも併設。最大の特徴は、屋外にある展望台としては日本一の高さを誇る「スカイプロムナード」。地上約220mから名古屋の街並みを360度見渡せる絶景スポットです。
名古屋駅からのアクセスも抜群で、ビジネスからプライベートまで、様々なシーンで利用される上質な空間です。

  • アクセス: JR・名鉄・近鉄・地下鉄「名古屋」駅すぐ

⑩ 二子玉川ライズ【東京都】

東急田園都市線・大井町線「二子玉川」駅に直結する、大規模な複合商業施設。2011年から段階的に開業し、街と一体となった開発が進められました。「歩いて楽しい街」をコンセプトに、商業施設、オフィス、レジデンス、ホテルなどが緑豊かな環境の中に配置されています。
商業エリアは、タウンフロント、リバーフロント、テラスマーケットなど複数の建物で構成され、約180のテナントが集まります。屋上庭園や広場が多く、多摩川の自然を感じられる開放的な空間が魅力。109シネマズや、蔦屋家電といったライフスタイル提案型の大型店も人気です。
ファミリー層が多く住むエリア特性に合わせ、上質でありながらも居心地の良い空間づくりがなされています。

  • アクセス: 東急田園都市線・大井町線「二子玉川」駅直結

⑪ 有明ガーデン【東京都】

東京臨海副都心の有明エリアに2020年に開業した、大規模複合施設。約200店舗の商業施設、劇団四季の専用劇場「有明四季劇場」、最大約8,000人収容の「東京ガーデンシアター」、ホテル、温浴施設「泉天空の湯 有明ガーデン」で構成されています。
「カラフル(多彩)×ワンダー(驚き)」をコンセプトに、ショッピングだけでなく、ライブや観劇、温泉まで、一日中多彩な楽しみ方ができるのが最大の強み。広大な芝生広場もあり、ファミリー層にも人気です。
湾岸エリアの新たなエンターテイメント拠点として、今後の発展が期待される注目の施設です。

  • アクセス: ゆりかもめ「有明」駅より徒歩4分、「有明テニスの森」駅より徒歩3分

⑫ GINZA SIX【東京都】

銀座エリア最大級の複合商業施設として2017年に開業。松坂屋銀座店の跡地を含む2つの街区を一体で再開発しました。「Life At Its Best ~最高に満たされた暮らし~」をコンセプトに、世界的なラグジュアリーブランドから、日本の伝統工芸、現代アートまで、最高峰の文化と商業が集結しています。
建築デザインや内装も豪華で、館内にはアート作品が点在。地下3階には観世流の能楽堂「観世能楽堂」があり、日本の伝統文化を発信しています。屋上には約4,000㎡の広さを誇る「GINZA SIX ガーデン」があり、銀座の街並みを眺めながら憩いの時間を過ごせます。まさに銀座の新しい顔と言うべき存在です。

  • アクセス: 東京メトロ「銀座」駅A3出口より徒歩2分

⑬ キャナルシティ博多【福岡県】

1996年に開業した、福岡市を代表する大型複合商業施設。「都市の劇場」をコンセプトに、敷地の中央には約180mの運河(キャナル)が流れ、その周辺をショップ、映画館、劇場、ホテル、オフィスなどが取り囲むユニークな構造です。
運河ではダイナミックな噴水ショーが毎日開催され、エンターテイメント性あふれる空間を演出しています。施設は曲線や色彩を多用した個性的なデザインで、歩いているだけで楽しい気分にさせてくれます。ラーメン好きにはたまらない「ラーメンスタジアム」も人気。
開業から長年経ちますが、常に新しい魅力を加え続け、地元住民からも観光客からも愛され続ける施設です。

  • アクセス: JR「博多」駅より徒歩約10分、地下鉄「祇園」駅より徒歩約7分

⑭ 丸の内ビルディング【東京都】

「丸ビル」の愛称で親しまれる、東京駅丸の内口の正面に位置する複合ビル。2002年に建て替えられ、現在の姿になりました。低層階には約140のショップ&レストラン、高層階にはオフィスが入居しています。
隣接する「新丸ビル」とともに、丸の内エリアの商業・ビジネスの中心を担っています。洗練された大人のための上質な店舗が多く、ビジネスシーンでの会食や接待にも利用されます。35階の展望フロアからは、東京駅舎や皇居方面の美しい景色を無料で楽しむことができます。
歴史と風格を感じさせながらも、常に時代の最先端を行く丸の内の象徴的な存在です。

  • アクセス: JR「東京」駅 丸の内地下中央口より地下道にて直結

⑮ MARINE & WALK YOKOHAMA【神奈川県】

横浜みなとみらいの新港地区に2016年にオープンした、海沿いのオープンエアモール。「海沿いの倉庫街にできた、オシャレなストリート」というコンセプト通り、レンガ造りの倉庫をイメージした建物が並び、海を間近に感じながらショッピングや食事を楽しめます。
個性的なセレクトショップや、オーシャンビューのレストラン&カフェなど、こだわりのテナントが揃っています。施設の中央にあるストリートはペットの同伴も可能で、愛犬と一緒に散歩を楽しむ人の姿も多く見られます。横浜赤レンガ倉庫の隣にあり、合わせて訪れることで、より充実した港町散策が楽しめます。

  • アクセス: みなとみらい線「馬車道」駅または「日本大通り」駅より徒歩約9分

⑯ テラスモール湘南【神奈川県】

JR辻堂駅北口に直結する、湘南エリア最大級の複合商業施設。2011年に開業しました。「湘南ライフスタイル」をコンセプトに、ファッション、グルメ、シネコンなど約280の店舗が集結。
その名の通り、テラスや緑を多用した開放的な空間デザインが特徴で、潮風を感じながら過ごせるような居心地の良さが魅力です。都心で人気のショップから、地元湘南発のブランドまで、幅広いテナント構成で多くのニーズに応えています。
地域住民の生活に密着しながらも、湘南らしい洗練された非日常感も提供してくれる施設です。

  • アクセス: JR「辻堂」駅北口直結

⑰ ららぽーとTOKYO-BAY【千葉県】

1981年に開業した、日本のショッピングセンターの草分け的存在。千葉県船橋市に位置し、長年にわたり増床とリニューアルを繰り返してきました。現在では約440店舗を擁する日本最大級の規模を誇り、もはやショッピングモールの枠を超えた複合施設と言えます。
北館、南館、西館からなり、ファッション、グルメ、インテリア、シネコン、アミューズメント施設まで、あらゆるジャンルが揃います。「三世代で楽しめる」をテーマに、子供から大人まで、誰もが一日中飽きずに過ごせる圧倒的な店舗数が最大の強みです。
長い歴史の中で、常に時代のニーズを取り入れ進化し続ける、まさに商業施設の「レジェンド」です。

  • アクセス: JR「南船橋」駅より徒歩5分、京成線「船橋競馬場」駅より徒歩10分

⑱ 渋谷ヒカリエ【東京都】

渋谷駅東口に2012年に開業した、地上34階建ての複合商業施設。低層階は商業施設「ShinQs」、中層階にはミュージカル劇場「東急シアターオーブ」やイベントホール「ヒカリエホール」、高層階はオフィスで構成されています。
「新たな価値を創造、発信するプラットフォーム」となることを目指し、ターゲットを「働く大人の女性」に絞った先鋭的なテナント構成が特徴です。クリエイターの作品を展示販売するスペースなど、文化的な発信にも力を入れています。
渋谷の喧騒から少し離れた、落ち着いた雰囲気の中でショッピングや観劇を楽しみたい大人に支持されています。

  • アクセス: JR・東急・東京メトロ「渋谷」駅直結

⑲ JRタワー【北海道】

JR札幌駅の駅ビルでありながら、その規模と機能から複合商業施設として圧倒的な存在感を放ちます。2003年に開業。百貨店「大丸札幌店」、専門店街「アピア」「エスタ(2023年閉館)」「パセオ(2022年閉館)」「札幌ステラプレイス」、ホテル、オフィス、そして地上160mの展望室「T38」で構成されています。
特に「札幌ステラプレイス」はファッションやコスメ、シネコンなどが集まるトレンドの発信地として人気です。駅直結という最高の立地で、天候を気にせずショッピングや食事、展望を楽しめるため、地元客から観光客まで多くの人で賑わいます。北海道の玄関口にふさわしい、まさに「北のランドマーク」です。

  • アクセス: JR「札幌」駅直結

⑳ なんばパークス【大阪府】

大阪・難波の、かつて南海ホークスの本拠地だった大阪球場の跡地に2003年に開業。「緑との共存」をテーマに、段丘状の建物に沿って屋上公園「パークスガーデン」が広がる、緑豊かな複合商業施設です。
約240のショップ&レストランに加え、シネコン、オフィスが入居。最大の特徴であるパークスガーデンは、都会の真ん中とは思えないほどの木々や草花に覆われ、散策や休憩に最適な癒やしの空間となっています。まさに都会のオアシスであり、建築物としても高く評価されています。
難波の繁華街にありながら、自然を感じられるユニークな存在として人気を集めています。

  • アクセス: 南海電鉄「なんば」駅中央口・南口直結

【エリア別】日本全国の有名な複合商業施設

ランキングには入りきらなかったものの、日本全国には各エリアを代表する素晴らしい複合商業施設がまだまだたくさんあります。ここではエリア別に、特に有名な施設をいくつかご紹介します。

北海道エリア

サッポロファクトリー

札幌市の中心部に位置する、1993年開業の複合商業施設。そのルーツは、日本初の本格的なビール工場である「開拓使麦酒醸造所」の跡地であることです。歴史的な赤レンガの建物を保存・活用しており、ノスタルジックな雰囲気が漂います。
施設は7つの館で構成され、ショップ、レストラン、シネコン、ホテルなどが入居。特に巨大なガラス屋根で覆われたアトリウムは、天候を気にせず過ごせる開放的な空間で、クリスマス時期には巨大なツリーが飾られ、多くの人々を魅了します。歴史と現代が融合した、札幌市民に愛される施設です。

  • 参照:サッポロファクトリー公式サイト

東北エリア

仙台パルコ2

JR仙台駅西口のペデストリアンデッキに直結する、2016年開業の複合商業施設。本館である「仙台PARCO」の向かいに位置します。「オトナのPARCO」をコンセプトに、ファッションやコスメ、雑貨など、より洗練されたテナント構成が特徴です。
東北初出店のショップも多く、常に新しいトレンドを発信しています。上層階にはシネマコンプレックス「TOHOシネマズ 仙台」があり、映画鑑賞も楽しめます。駅からのアクセスが非常に良く、仕事帰りや新幹線を待つ間の時間にも気軽に立ち寄れる、仙台の新たな情報発信拠点です。

  • 参照:仙台PARCO公式サイト

関東エリア

横浜ランドマークタワー

1993年に開業した、横浜・みなとみらい21地区のシンボル的存在。高さ296mの超高層ビルで、商業施設「ランドマークプラザ」、展望フロア「スカイガーデン」、横浜ロイヤルパークホテル、オフィスで構成されています。
ランドマークプラザには約170の専門店が集まり、ショッピングやグルメを楽しめます。そして何よりの魅力は、69階にある展望フロア「スカイガーデン」からの絶景です。360度のパノラマで、横浜の港や街並みはもちろん、天気が良ければ東京タワーや富士山まで見渡せます。横浜観光では外せないスポットの一つです。

  • 参照:横浜ランドマークタワー公式サイト

中部エリア

JRセントラルタワーズ

1999年に開業した、JR名古屋駅の真上にそびえ立つ複合駅ビル。百貨店「ジェイアール名古屋タカシマヤ」、52階建てのオフィス棟、51階建ての「名古屋マリオットアソシアホテル」で構成されています。
駅直結という究極の利便性を誇り、ビジネス、ショッピング、宿泊のすべてがここで完結します。12階・13階の「タワーズプラザ レストラン街」は日本最大級の規模を誇り、多彩なジャンルの食事が楽しめます。名古屋の玄関口として、また地域のランドマークとして、常に活気に満ちあふれています。

  • 参照:JRセントラルタワーズ公式サイト

中国・四国エリア

エミフルMASAKI

愛媛県松前町にある、2008年開業の複合商業施設。延床面積では中四国最大級を誇ります。ショッピングモールとしての性格が強いですが、シネコンやアミューズメント施設、ファッション、グルメなど200以上の専門店が集まり、一日中楽しめるエンターテイメント性を持っています。
「Amazing Life(驚きのある毎日)」をコンセプトに、地域住民の生活に密着したイベントやサービスを数多く展開。観覧車「くるりん」もランドマークとして親しまれています。広大な敷地と駐車場を備え、ファミリー層を中心に、愛媛県内だけでなく四国各県から多くの人が訪れる広域型の施設です。

  • 参照:エミフルMASAKI公式サイト

お出かけ前にチェックしたい3つのポイント

事前にフロアマップを確認する、最新のイベント情報をチェックする、混雑しやすい時間帯を把握する

最後に、複合商業施設へのお出かけを、よりスムーズで満足度の高いものにするために、事前にチェックしておきたい3つのポイントをご紹介します。少しの手間で、当日の快適さが大きく変わります。

① 事前にフロアマップを確認する

複合商業施設は、その名の通り「複合」しており、複数の建物やフロアからなる巨大な空間です。初めて訪れる場所では、どこに何があるのか分からず、迷子になって時間をロスしてしまうことも少なくありません。

そこでおすすめなのが、出かける前に施設の公式サイトや公式アプリでフロアマップを確認しておくことです。

  • 行きたいお店の場所はどこか?
  • レストラン街は何階にあるか?
  • シネコンや美術館への最短ルートは?
  • ベビーカーでも移動しやすいか?(エレベーターの場所)
  • 授乳室、おむつ交換台、喫煙所、ATMの場所は?

これらの情報をざっと頭に入れておくだけで、当日の行動が驚くほどスムーズになります。特に、目的の店舗が複数ある場合や、滞在時間が限られている場合には必須の準備と言えるでしょう。デジタルマップであれば、スマートフォンで手軽に確認できるので、移動中にも役立ちます。無駄な歩行を減らし、体力を温存するためにも、ぜひ実践してみてください。

② 最新のイベント情報をチェックする

メリットの項でも触れましたが、複合商業施設の大きな魅力は、季節や時期によって開催される多彩なイベントです。せっかく訪れるなら、その魅力を最大限に享受したいものです。

そのためにも、公式サイトの「イベント・ニュース」のページや、公式のSNS(X(旧Twitter)やInstagramなど)を事前にチェックすることを強くおすすめします。

  • 開催中のイルミネーションや特別展示
  • 週末に行われるライブやワークショップ
  • 期間限定のポップアップストアやセール情報
  • レストランの限定メニュー
  • 新規オープンまたは閉店するテナントの情報

これらの情報を事前に知っておくことで、「せっかく行ったのに、楽しみにしていたイベントが昨日で終わっていた…」といった残念な事態を防げます。逆に、「ちょうど今日から〇〇フェアが始まるらしい」といった嬉しい発見があるかもしれません。最新情報をキャッチすることで、お出かけの目的がより明確になり、満足度も格段にアップします。

③ 混雑しやすい時間帯を把握する

デメリットとして挙げた「混雑」は、複合商業施設を楽しむ上での最大の障壁となり得ます。これを少しでも回避するために、混雑のピークを予測し、それを避ける工夫が重要です。

最近では、便利なツールを使って混雑状況をある程度把握することができます。

  • Googleマップの「混雑する時間帯」機能: Googleマップで施設名を検索すると、曜日ごと・時間帯ごとの混雑状況がグラフで表示されます。これは過去のデータに基づいた予測ですが、非常に参考になります。
  • 施設の公式SNS: 混雑がピークに達した際などに、施設側がリアルタイムで情報を発信してくれることがあります。
  • 駐車場の満空情報サイト: 車で行く場合は、駐車場のリアルタイム情報を確認できるサイトやアプリをチェックしましょう。

一般的に、休日の場合は「13時~16時頃」が最も混雑するピークタイムです。レストランも「12時~14時頃」が最も混み合います。この時間帯を避けて行動計画を立てるだけでも、ストレスは大幅に軽減されます。例えば、「オープン直後に入店して早めのランチを済ませ、混み合う午後は比較的空いている公園エリアで過ごす」といった工夫が有効です。

まとめ

今回は、現代のライフスタイルに欠かせない存在となった「複合商業施設」について、その定義からメリット・デメリット、そして全国の人気施設ランキングまで、幅広く掘り下げてきました。

複合商業施設は、もはや単にモノを買うための場所ではありません。ショッピング、グルメ、アート、エンターテイメント、そして憩いの空間まで、私たちの多様な「したい」を一つの場所で叶えてくれる「小さな街」であり、特別な「体験」と「時間」を提供してくれる舞台です。

【複合商業施設の主なメリット】

  • 天候に左右されず、一年中快適に過ごせる
  • 移動の手間なく、1日中多彩な楽しみ方ができる
  • 季節ごとのイベントが豊富で、訪れるたびに新しい発見がある

一方で、その人気ゆえの「混雑」というデメリットも存在しますが、これも事前の情報収集と計画によって、ある程度は回避することが可能です。

この記事でご紹介した全国の魅力的な複合商業施設は、それぞれが独自のコンセプトを持ち、訪れる人々に新しい価値を提供しようと進化を続けています。この記事を参考に、ぜひ次の休日の計画を立ててみてください。

お出かけ前には「フロアマップ」「イベント情報」「混雑時間帯」の3点をチェックすることを忘れずに。万全の準備をして、あなたにぴったりの複合商業施設で、素敵な一日を過ごしてみてはいかがでしょうか。