賃貸エイブルの評判は?仲介手数料やサービスの特徴を解説

賃貸エイブルの評判は?、仲介手数料やサービスの特徴を解説

これから新生活を始めるにあたり、賃貸物件を探している多くの方が不動産会社の選択に頭を悩ませるのではないでしょうか。数ある不動産会社の中でも、全国に広がる店舗網と特徴的なサービスで知られる「エイブル」は、有力な選択肢の一つです。しかし、インターネット上では「仲介手数料が安い」といった良い評判から、「対応がしつこい」といった気になる口コミまで、様々な情報が飛び交っており、実際のところどうなのか判断に迷うこともあるでしょう。

お部屋探しは、新しい生活の基盤を作る重要なステップです。だからこそ、パートナーとなる不動産会社は、サービス内容や費用、評判を正しく理解した上で、慎重に選びたいものです。特に、引越しには何かと物入りで、初期費用は少しでも抑えたいと考えるのが自然です。エイブルの大きな特徴である「仲介手数料」の仕組みや、その他の費用について正確に知ることは、賢いお部屋探しに直結します。

この記事では、賃貸仲介大手のエイブルについて、その評判や口コミを徹底的に分析し、そこから見えてくるメリット・デメリットを詳しく解説します。さらに、多くの方が気になる仲介手数料の仕組みや、初期費用の全体像、他社との比較、便利な独自サービスまで、エイブルを利用する上で知っておきたい情報を網羅的にご紹介します。

この記事を最後まで読めば、エイブルが自分に合った不動産会社なのかどうかを判断するための確かな知識が身につき、不安なくお部屋探しをスタートできるようになるでしょう。

エイブルとはどんな不動産会社?

エイブルとはどんな不動産会社?

まずはじめに、エイブルがどのような会社なのか、その基本的な情報と特徴を見ていきましょう。会社の概要や事業規模を知ることは、その不動産会社が持つ強みや信頼性を判断する上での第一歩となります。

会社概要と特徴

エイブル(AIBLE)は、1968年に創業された歴史ある不動産会社で、正式名称を株式会社エイブルといいます。長年にわたり、賃貸物件の仲介を主軸として事業を展開しており、日本全国に多くの人々が新しい住まいを見つける手助けをしてきました。

エイブルの企業理念は「暮らしを、よりよく」という言葉に集約されています。これは、単に物件を仲介するだけでなく、顧客一人ひとりのライフスタイルや価値観に寄り添い、より豊かで快適な生活空間を提案するという強い意志の表れです。この顧客第一主義の姿勢が、後述する仲介手数料の割引や多様なサービス展開に繋がっています。

主な事業内容は賃貸仲介業ですが、それに付随する様々なサービスも手掛けています。例えば、物件の管理業務、引越し業者の紹介、インターネット回線の取次、保険代理店業務など、住まいに関わるトータルサポートを提供しているのが特徴です。これにより、利用者は物件探しから入居後の生活まで、一貫したサポートを受けることが可能です。

以下に、株式会社エイブルの基本的な会社概要をまとめます。

項目 内容
商号 株式会社エイブル(AIBLE INC.)
設立 1979年7月 (創業1968年)
本社所在地 東京都港区元赤坂1丁目5番5号 元赤坂SFビル
代表者 代表取締役社長 平田 竜史
事業内容 不動産賃貸仲介事業、不動産管理事業、不動産賃貸関連事業(リフォーム・引越取次・消毒・保険代理など)、パーキング事業
資本金 8,000万円

参照:株式会社エイブル 会社概要

エイブルの大きな特徴の一つに、貸主(大家さん)と借主(入居者)の双方から支持されるビジネスモデルを構築している点が挙げられます。借主に対しては仲介手数料を抑えることで利用のハードルを下げ、貸主に対しては全国規模の集客力を活かして空室リスクを低減する提案を行うことで、両者の間に立ち、円滑な賃貸借契約を促進しています。このバランスの取れた事業戦略が、長年にわたる安定した経営基盤を支えていると言えるでしょう。

全国の店舗数

エイブルのもう一つの大きな強みは、日本全国を網羅する広範な店舗ネットワークです。お部屋探しは、その地域に精通した情報を持つ不動産会社に相談するのが成功の鍵となりますが、エイブルはその点で非常に有利なポジションにあります。

公式サイトによると、エイブルの店舗数は以下の通りです。(2024年5月時点)

  • 直営店:436店舗
  • ネットワーク店:326店舗
  • 海外店:15店舗
  • 合計:777店舗

参照:株式会社エイブル 会社概要

合計で800店舗に迫るこの数は、業界でもトップクラスの規模を誇ります。ここで重要なのが「直営店」と「ネットワーク店」の違いです。

  • 直営店: 株式会社エイブルが直接運営している店舗です。サービス内容やスタッフの教育方針が統一されており、全国どこでも均質なサービスを受けやすいのが特徴です。
  • ネットワーク店: エイブルのブランドを掲げて営業しているフランチャイズ(FC)店舗です。地域の不動産会社が加盟しており、より地元に密着したきめ細やかな情報を持っている場合があります。

この直営店とネットワーク店の両輪で全国をカバーしているため、利用者は様々なメリットを享受できます。例えば、大学進学や就職、転勤などで、今住んでいる場所から遠く離れた地域の物件を探す場合でも、最寄りのエイブル店舗で相談が可能です。現地の店舗と連携して物件情報を共有してくれるため、土地勘のない場所の部屋探しもスムーズに進めることができます。

また、店舗数が多いということは、それだけ多くのエリアの物件情報が集まっていることを意味します。都市部の主要駅前はもちろん、郊外の住宅地にまで店舗が点在しているため、特定のエリアに絞って探したい場合でも、希望に合った物件が見つかる可能性が高まります。

このように、エイブルは長年の歴史と顧客志向の理念を持ち、全国規模の店舗網を背景に、安定したサービスを提供する大手不動産会社です。この基盤があるからこそ、多くの人々に選ばれ続けているのです。

エイブルの評判・口コミまとめ

不動産会社を選ぶ際、実際に利用した人の声は非常に参考になります。ここでは、インターネットやSNSなどで見られるエイブルの評判・口コミを「良い評判」と「悪い評判」に分けて整理し、それぞれの背景を分析していきます。

良い評判・口コミ

エイブルの利用者からは、特に費用面や利便性において多くの肯定的な評価が寄せられています。

1. 仲介手数料が安くて助かった
最も多く見られるのが、「仲介手数料が家賃の半月分で済んだ」「初期費用を大幅に抑えられた」という声です。賃貸契約時の初期費用は、一般的に家賃の4〜6ヶ月分かかると言われており、その中でも仲介手数料は大きな割合を占めます。法律上の上限である「家賃1ヶ月分+消費税」を請求する不動産会社が多い中、エイブルは原則として「家賃の0.5ヶ月分+消費税」を掲げています。この差は非常に大きく、例えば家賃10万円の物件であれば、約55,000円も費用を節約できる計算になります。この明確な料金体系が、特に初期費用を重視する学生や新社会人、引越し回数の多い人々から絶大な支持を得ています。

2. スタッフの対応が親切・丁寧だった
「担当者が親身になって相談に乗ってくれた」「こちらのわがままな条件にも嫌な顔せず付き合ってくれた」といった、スタッフの接客態度を評価する声も少なくありません。お部屋探しは、時にプライベートな事情や将来のライフプランに関わるデリケートな相談を伴います。そんな時、高圧的でなく、利用者の立場に立って一緒に考えてくれるスタッフの存在は心強いものです。エイブルでは、前述の「暮らしを、よりよく」という企業理念のもと、スタッフ教育にも力を入れていることが、こうした良い評判に繋がっていると考えられます。

3. LINEでのやり取りがスムーズで便利だった
「仕事で日中電話に出られないので、LINEで連絡が取れて楽だった」「物件資料をLINEで送ってくれて、すぐ確認できた」など、コミュニケーションの利便性を評価する声も目立ちます。エイブルはDX(デジタル・トランスフォーメーション)に積極的で、多くの店舗でLINE公式アカウントを通じた顧客対応を導入しています。これにより、電話やメールよりも気軽に、隙間時間を使って担当者とやり取りができます。物件情報の共有や内見の予約、ちょっとした質問などもテキストベースで残るため、「言った・言わない」のトラブルを防ぐ効果も期待できます。この現代的なコミュニケーションスタイルは、特に若い世代から好評を得ています。

4. 物件数が多く、選択肢が豊富だった
「他の不動産会社にはなかった物件を紹介してもらえた」「希望エリアの物件をたくさん見せてもらえた」という声も挙がっています。これは、エイブルが持つ全国規模のネットワークと、長年の実績によって築かれた貸主(大家さん)との強い関係性によるものです。多くの物件情報を自社で抱えているため、利用者の多様なニーズに応えるだけの選択肢を提示できます。特に、エイブルが管理する物件や、専任で募集を任されている物件も多く、エイブルでしか出会えない掘り出し物が見つかる可能性も十分にあります。

これらの良い評判は、エイブルが掲げる「顧客第一主義」や「料金の透明性」、そして「時代のニーズに合わせたサービスの提供」といった企業努力が、利用者に正しく評価されている結果と言えるでしょう。

悪い評判・口コミ「やばい」「しつこい」は本当?

一方で、エイブルに対してネガティブな印象を持つ声も存在します。「やばい」「しつこい」といった強い言葉で検索されることもあり、不安に感じる方もいるかもしれません。これらの悪い評判がなぜ生まれるのか、その実態と背景を探ります。

1. 担当者の対応に不満があった
「知識が乏しい担当者で話が噛み合わなかった」「高圧的な態度で不快だった」「約束の時間に遅れてきた」など、スタッフの対応に関する不満は、悪い口コミの中で最も多いものの一つです。これは、エイブルに限らず、どの不動産会社でも起こり得る問題です。全国に多数の店舗とスタッフを抱えているため、残念ながらスタッフ個々のスキルや経験、人間性にはばらつきが出てしまうのが実情です。特に、不動産業界は人の入れ替わりが激しい側面もあり、経験の浅いスタッフが担当になる可能性もゼロではありません。運悪く相性の悪い担当者に当たってしまった場合、不満を感じてしまうのは当然のことです。

2. 営業の電話やメールがしつこいと感じた
「一度問い合わせただけなのに、何度も電話がかかってきて困った」「希望と違う物件ばかりメールで送られてくる」といった、営業連絡の頻度や内容に対する不満も散見されます。これも不動産業界特有の事情が関係しています。担当者には営業目標(ノルマ)が課せられている場合が多く、顧客を他社に取られまいと必死になるあまり、連絡が過剰になってしまうことがあります。また、「良い物件はすぐに埋まってしまうので、早くしないと」という親切心からくる連絡が、受け手にとっては「せかされている」「しつこい」と感じられてしまうケースもあります。コミュニケーションの温度感にズレが生じやすいのが、この問題の根源と言えるでしょう。

3. 「おとり物件」を疑うような経験をした
「ネットで見た物件を問い合わせたら『ついさっき埋まってしまいました』と言われ、別の物件を勧められた」という経験談も、悪い評判の一つです。これは、いわゆる「おとり物件」を疑われる典型的なケースです。おとり物件とは、集客目的で掲載される、実際には契約できない物件(成約済み、存在しないなど)のことを指し、業界の悪しき慣習として問題視されています。

大手であるエイブルが組織的におとり物件を推奨している可能性は極めて低いですが、情報の更新が追いつかず結果的におとり物件のようになってしまったり、一部のスタッフが個人の判断で集客のために行ってしまったりする可能性は否定できません。賃貸物件の情報は流動性が非常に高いため、問い合わせのタイミングによっては本当に直前で申し込みが入ってしまうことも日常茶飯事です。そのため、全てがおとり物件だと断定するのは難しいですが、利用者が不信感を抱く一因となっているのは事実です。

「やばい」という強い言葉は、こうした個々の不満が集積し、誇張されて広まったものと考えられます。重要なのは、これらの問題がエイブルだけの特異な現象ではなく、不動産業界全体が抱える構造的な課題の一側面でもあると理解することです。そして、こうしたリスクを認識した上で、後述する「良い物件を見つけるためのコツ」を実践することが、不快な思いをせずに部屋探しを成功させる鍵となります。

評判からわかるエイブルのメリット5選

エイブルに関する様々な評判を分析すると、利用者にとって明確なメリットが5つ浮かび上がってきます。これらの強みを理解することで、エイブルをより効果的に活用できるでしょう。

① 仲介手数料が家賃の半月分で安い

エイブル最大のメリットは、何と言っても仲介手数料が原則として「家賃の0.5ヶ月分(税別)」であることです。これは法律で定められた上限「家賃の1ヶ月分(税別)」の半額であり、初期費用を大幅に削減できる非常に大きな魅力です。

たとえば、家賃8万円の物件を契約する場合を考えてみましょう。

  • 一般的な不動産会社(仲介手数料1ヶ月分): 80,000円 + 消費税8,000円 = 88,000円
  • エイブル(仲介手数料0.5ヶ月分): 40,000円 + 消費税4,000円 = 44,000円

このケースでは、実に44,000円もの差額が生まれます。この浮いた費用を、新しい家具や家電の購入費用、あるいは引越し費用に充てることができます。特に、新生活を始める学生や新社会人、少しでも貯蓄に回したいと考えている方にとって、この差は計り知れないほど大きなメリットです。

なぜエイブルがこの価格設定を実現できるのかというと、主に貸主(大家さん)から広告料や業務委託料という形で別途報酬を得るビジネスモデルを確立しているためです。つまり、借主と貸主の双方から手数料を得ることで、借主側の負担を軽減しているのです。これは、全国的な知名度と集客力を持つエイブルだからこそ可能な戦略と言えます。

一部の物件や提携サービスを利用した場合など、例外的に半月分とならないケースも考えられますが、原則としてこの「仲介手数料半月分」はエイブルの基本方針です。契約前には必ず見積もりで仲介手数料の金額を確認することが重要ですが、この料金体系はエイブルを選ぶ非常に強力な動機となるでしょう。

② 全国の店舗数が多く物件を探しやすい

前述の通り、エイブルは直営店とネットワーク店を合わせて全国に約800店舗という広範なネットワークを持っています。この圧倒的な店舗数が、物件の探しやすさに直結しています。

まず、地域を問わず質の高いサービスを受けられる点が挙げられます。例えば、東京に住んでいる学生が、卒業後に福岡で就職が決まったとします。この場合、東京の自宅近くのエイブル店舗を訪れ、福岡の物件について相談を始めることができます。店舗間の連携により、現地の最新情報や土地勘に基づいたアドバイスを得ながら、効率的に部屋探しを進められます。わざわざ福岡まで何度も足を運ぶ必要がなく、時間的・経済的な負担を大幅に軽減できます。

次に、物件情報の網羅性が高いこともメリットです。店舗が多いということは、それだけ多くのエリアの貸主(大家さん)と繋がりがあることを意味します。都市部の人気エリアから、少し離れた郊外の静かな住宅街まで、様々な地域の物件情報が集約されています。そのため、「A駅の周辺だけでなく、隣のB駅や、バス便のエリアも見てみたい」といった幅広い要望にも応えやすいのです。他の不動産会社では見つからなかったような、特定の地域にしかない未公開物件や、エイブルが専任で扱っている物件に出会えるチャンスも増えます。

さらに、各店舗のスタッフはその地域の「プロ」です。「スーパーが近くて便利なのはこのエリア」「夜道が明るくて女性の一人暮らしにおすすめなのはこの通り」といった、インターネットだけでは得られない生きた情報を提供してくれることも少なくありません。こうした地域密着型の情報力は、特に土地勘のない場所で部屋を探す際に、非常に頼りになる存在です。

③ LINEでのやり取りやオンライン内見に対応している

エイブルは、IT技術を積極的に活用し、顧客の利便性を高めるサービスを多数提供しています。その代表格が、LINEでのコミュニケーションとオンライン内見です。

多くの店舗でLINE公式アカウントを導入しており、友だち登録をすることで、担当者と気軽にメッセージのやり取りができます。日中は仕事で電話に出られない方や、電話での会話が苦手な方でも、自分のペースで質問や相談ができます。物件のURLや資料をLINEで送ってもらえば、移動中や休憩時間などの隙間時間にスマートフォンで手軽に確認でき、非常に効率的です。

また、オンライン内見(リモート内見)にも対応しています。これは、店舗のスタッフが現地に赴き、ビデオ通話を使って部屋の内部をリアルタイムで映してくれるサービスです。遠方に住んでいて現地に行くのが難しい方や、感染症対策で外出を控えたい方、忙しくて内見の時間を確保できない方にとって、非常に便利なサービスと言えます。画面越しに「クローゼットの中を見せてください」「窓からの眺めを確認したいです」といったリクエストにも応えてくれるため、自宅にいながらにして、実際の部屋の様子を詳細に確認できます。

さらに、契約手続きの最終段階である「重要事項説明」も、オンラインで受けられる「IT重説」に対応しています。これにより、物件探しから問い合わせ、内見、契約まで、一度も店舗に足を運ぶことなく、すべてオンラインで完結させることも理論上は可能です。こうしたデジタル対応の充実は、現代の多様なライフスタイルにマッチした、大きなメリットと言えるでしょう。

④ 女性向けの「女子割」など独自の割引サービスがある

エイブルは、特定の顧客層に向けたユニークな割引サービスを展開しており、その中でも特に知られているのが「女子割」です。

これは、女性の契約者(契約名義人が女性の場合)を対象に、仲介手数料が10%割引になるというサービスです。前述の「仲介手数料が家賃の半月分」というだけでもお得ですが、そこからさらに割引が適用されるため、女性にとっては非常にお得感があります。

  • 女子割の適用条件(例):
    • 契約名義人が女性であること
    • エイブルの直営店で個人契約であること
    • 他の割引サービスとの併用は不可な場合がある

このサービスは、単なる値引きに留まりません。エイブルは「MAISON ABLE(メゾンエイブル)」という女性のお部屋探しを応援するブランドを展開しており、その一環として「女子割」を提供しています。MAISON ABLEの店舗では、女性スタッフが中心となって対応してくれるため、セキュリティ面での不安や女性ならではのこだわりなど、同性だからこそ話しやすい相談も安心してできます。こうした女性のライフスタイルに寄り添う姿勢が、多くの女性から支持されています。

⑤ 学生向けの「学割」サービスがある

「女子割」と並んで、エイブルの代表的な割引サービスが「学割」です。これは、新生活をスタートする学生を応援するための制度で、対象となる学生が契約する場合、仲介手数料が10%割引になります。

  • 学割の適用条件(例):
    • 契約時に学生(大学、短大、専門学校など)であることの証明(学生証など)が必要
    • エイブルの直営店での個人契約が対象
    • 他の割引サービスとの併用は不可な場合がある

春からの新生活に向けて部屋を探す学生にとって、引越し費用や生活用品の購入など、出費がかさむ時期です。その中で、初期費用の一部である仲介手数料が割引になるのは、非常に大きな助けとなります。保護者の方が費用を負担する場合でも、少しでも安く抑えられるのは嬉しいポイントでしょう。

エイブルは全国の大学や専門学校周辺に多くの店舗を構えており、学生向けの物件情報も豊富です。通学の利便性や周辺の環境、学生に人気の間取りなど、学生のニーズを熟知したスタッフから的確なアドバイスを受けられる点も魅力です。これらの学生支援に特化したサービスがあることは、初めて一人暮らしをする学生やそのご家族にとって、大きな安心材料となります。

評判からわかるエイブルのデメリット・注意点3選

エイブルには多くのメリットがある一方で、利用する際には注意すべき点も存在します。悪い評判や口コミから見えてくるデメリットを理解し、対策を講じることで、よりスムーズなお部屋探しが可能になります。

① 担当者によって対応の質に差がある

これはエイブルに限った話ではなく、大規模なチェーン展開を行う企業の多くが抱える課題ですが、担当するスタッフによってサービスの質にばらつきが生じる可能性があります。全国に数多くのスタッフが在籍しているため、全員が同じレベルの知識、経験、接客スキルを持っているわけではありません。

具体的には、以下のような差が考えられます。

  • 知識・経験の差: ベテランスタッフであれば、地域の特性や物件のメリット・デメリットを深く理解しており、的確な提案が期待できます。一方、経験の浅いスタッフだと、質問に対する回答が曖昧だったり、物件の知識が不十分だったりすることがあります。
  • 提案力の差: 利用者の隠れたニーズを汲み取り、想像以上の良い物件を提案してくれるスタッフもいれば、希望条件をただリストアップして機械的に物件を紹介するだけのスタッフもいます。
  • 相性の問題: 単純に、人としての相性が合わないケースもあります。丁寧な対応を好む人もいれば、フレンドリーな対応を好む人もおり、スタッフの接客スタイルが自分の求めるものと異なると、不満を感じやすくなります。

こうした「担当者ガチャ」とも言える状況は、利用者にとって大きなストレスになりかねません。もし担当者の対応に不満を感じたり、相性が悪いと感じたりした場合は、我慢せずに担当者の変更を申し出ることをおすすめします。店舗の責任者に相談すれば、多くの場合、快く応じてくれます。また、最初から一つの店舗に絞らず、近隣の別のエイブル店舗や、他の不動産会社にも足を運んでみて、信頼できる担当者を見つけるというのも有効な対策です. 自分にとって最高のパートナーとなる担当者を見つけることが、満足のいく部屋探しの第一歩です。

② 営業の連絡がしつこいと感じる場合がある

「問い合わせ後の電話が頻繁にかかってくる」「希望していない条件の物件情報がメールで大量に送られてくる」といった、営業連絡の過剰さを指摘する声も少なくありません。これもまた、不動産業界全体に見られる傾向の一つです。

この背景には、いくつかの理由が考えられます。

  • 営業ノルマの存在: 多くの不動産会社では、スタッフ個人や店舗ごとに成約件数の目標(ノルマ)が設定されています。目標達成へのプレッシャーから、顧客へのアプローチが積極的になりすぎることがあります。
  • 顧客の囲い込み: 利用者が他の不動産会社に行ってしまわないように、頻繁に連絡を取ることで関係性を維持しようとする営業戦略です。
  • 情報の鮮度: 賃貸物件は「水物」と言われるほど情報の移り変わりが激しく、「良い物件はすぐに決まってしまう」という現実があります。そのため、担当者としては「良い情報が入ったので、いち早く知らせたい」という善意から連絡しているケースも多々あります。

しかし、こうした営業努力が、利用者にとっては「しつこい」「急かされている」というネガティブな印象に繋がってしまうことがあります。

この問題への対策としては、コミュニケーションの主導権をこちらが握ることが重要です。最初の問い合わせや来店の際に、希望する連絡方法と頻度を明確に伝えましょう。
「連絡は平日の19時以降にメールでお願いします」
「まだ探し始めたばかりなので、週に1回程度、おすすめ物件をまとめて送ってもらえれば大丈夫です」
「こちらの希望条件に合う物件が出た時だけ、LINEで連絡をください」
といったように、具体的なルールを最初に設定しておくことで、不要なストレスを大幅に減らすことができます。それでも連絡が過剰だと感じる場合は、はっきりとその旨を伝える勇気も必要です。

③ 「おとり物件」の可能性がゼロではない

「おとり物件」とは、すでに入居者が決まっている、あるいは実際には存在しないにもかかわらず、広告に掲載され続けている物件のことです。これは顧客を店舗に呼び込むための悪質な集客手口であり、宅地建物取引業法で禁止されています。

エイブルのような大手企業が、会社としておとり物件を意図的に利用しているとは考えにくいです。コンプライアンス(法令遵守)体制も厳しく、発覚した際のリスクは計り知れません。しかし、以下の理由により、結果として「おとり物件」のような状況が発生する可能性はゼロではありません。

  • 情報の更新遅れ: 物件の申し込みが入ってから、ポータルサイトなどの広告情報を削除するまでにタイムラグが生じることがあります。特に、貸主から不動産会社への連絡が遅れた場合など、意図せず情報が古いまま掲載されてしまうケースです。
  • 店舗や担当者個人の判断: ごく稀なケースとして、店舗や担当者個人の判断で、集客のために成約済みの人気物件をすぐには削除しない、ということが行われる可能性も否定しきれません。

利用者が「おとり物件かも?」と疑念を抱くのは、「問い合わせた物件が『たった今決まってしまいました』と言われ、別の高額な物件を勧められた」といった経験をした時です。これが本当にタイミングの問題なのか、意図的なのかを見分けるのは困難です。

おとり物件を避けるための自衛策としては、以下のような点が挙げられます。

  • 相場より著しく条件が良い物件は疑う: 家賃が周辺相場に比べて異常に安い、好立地なのに礼金・敷金ゼロなど、あまりにも「おいしすぎる」物件は注意が必要です。
  • 掲載日が古い物件: 長期間にわたって同じ物件が掲載され続けている場合も、更新がされていない可能性があります。
  • 来店前に電話で空室確認: 気になる物件を見つけたら、店舗に行く前に必ず電話で「〇〇というサイトで見た、〇〇マンションの〇〇号室は、まだ紹介可能ですか?」と具体的に確認しましょう。この時点で返答が曖昧な場合は、注意が必要です。

万が一、おとり物件が疑われる対応をされた場合は、その不動産会社とは距離を置き、別の会社を当たるのが賢明です。

エイブルの仲介手数料を詳しく解説

エイブルを選ぶ最大の理由の一つが「仲介手数料の安さ」です。ここでは、その仕組みや理由、さらにお得になる情報について深掘りしていきます。

仲介手数料は原則「家賃の0.5ヶ月分+消費税」

不動産会社が受け取れる仲介手数料の上限は、宅地建物取引業法という法律で定められています。具体的には、「貸主と借主の双方から受け取る合計額が、家賃の1ヶ月分+消費税以内」とされています。

この法律の解釈として、多くの不動産会社は、借主から「家賃1ヶ月分+消費税」を請求する慣行があります。これは、貸主からは手数料を受け取らない(あるいは広告料など別の名目で受け取る)という前提に立ったものです。

しかし、エイブルはこの慣行とは一線を画し、原則として借主(入居者)から受け取る仲介手数料を「家賃の0.5ヶ月分+消費税」としています。これは、法律で定められた「貸主と借主の合計で1ヶ月分」という枠組みの中で、貸主と借主の負担を半分ずつに近づけるという考え方に基づいています。

一般的な不動産会社 エイブル
法律上の上限 貸主・借主の合計で家賃1ヶ月分+税 貸主・借主の合計で家賃1ヶ月分+税
借主の負担(慣行) 家賃1ヶ月分+税 家賃0.5ヶ月分+税
貸主の負担(慣行) 0円(広告料等で補填) 家賃0.5ヶ月分+税(または広告料等)

この「半月分」という明確な基準は、利用者にとって非常に分かりやすく、初期費用の計画を立てやすいというメリットもあります。契約する物件の家賃さえ分かれば、仲介手数料がいくらになるか即座に計算できるため、安心して部屋探しを進められます。

なぜエイブルの仲介手数料は安いのか

「半額で会社の経営は大丈夫なのか?」と疑問に思う方もいるかもしれません。エイブルがこの低価格な仲介手数料を実現できるのには、しっかりとしたビジネス上の理由があります。

その最大の理由は、「貸主(大家さん)からも報酬を得る仕組み」を構築している点です。エイブルは借主から仲介手数料を0.5ヶ月分受け取る一方で、貸主からも同様に0.5ヶ月分、あるいは「広告料(AD)」や「業務委託料」といった名目で報酬を受け取っています。これにより、貸主・借主の双方から手数料を得て、合計で家賃1ヶ月分程度の収益を確保するモデルとなっています。

では、なぜ貸主はエイブルに手数料を支払うのでしょうか。それは、エイブルが持つ圧倒的な集客力にあります。全国規模の店舗網と高い知名度により、エイブルには毎日数多くのお部屋探しをしている人が訪れます。貸主にとって、最も避けたいのは所有物件が空室のまま家賃収入が途絶えることです。エイブルに物件の募集を依頼すれば、早期に入居者が見つかる可能性が高まるため、手数料を支払ってでも依頼するメリットが大きいのです。

つまり、「借主の負担を減らして集客力を高め、その集客力をもって貸主の空室リスクを減らし、貸主からもしっかりと報酬を得る」という、WIN-WINの関係を築き上げているのが、エイブルの仲介手数料が安い秘密です。このスケールメリットを活かした戦略は、他の小規模な不動産会社には真似のできない、大手ならではの強みと言えるでしょう。

仲介手数料が安くなるキャンペーン情報

原則として家賃の0.5ヶ月分と、すでにお得なエイブルの仲介手数料ですが、特定の条件を満たすことで、さらに安くなる場合があります。

  • 女子割: 前述の通り、契約名義人が女性の場合、仲介手数料が10%OFFになります。
  • 学割: 契約時に学生であることを証明できれば、仲介手数料が10%OFFになります。

これらの割引は、エイブルの直営店で、個人の居住用賃貸物件を契約する場合に適用されるのが一般的です。法人契約や事業用物件、ネットワーク店(FC店)では適用対象外となる場合があるため、利用を検討する際は、事前に店舗へ確認することをおすすめします。

例えば、家賃8万円の物件で女子割を利用した場合、
仲介手数料(税別): 40,000円
割引額: 40,000円 × 10% = 4,000円
割引後の仲介手数料(税別): 36,000円
となり、通常よりもさらに4,000円(税別)お得になります。

これらの常設の割引サービスの他に、期間限定のキャンペーンが実施されることもあります。引越しの閑散期などに、特定の物件やエリアを対象とした割引キャンペーンが行われる可能性もあるため、エイブルの公式サイトや店舗の告知をこまめにチェックしておくと良いでしょう。

仲介手数料以外に必要な初期費用の目安

賃貸契約時には、仲介手数料以外にも様々な費用が発生します。全体像を把握しておくことで、資金計画をスムーズに立てられます。一般的に、初期費用の総額は家賃の4〜6ヶ月分が目安とされています。

費用項目 目安 概要
敷金 家賃の0〜2ヶ月分 退去時の原状回復費用や家賃滞納の担保として預けるお金。残金は返還される。
礼金 家賃の0〜2ヶ月分 大家さんへのお礼として支払うお金。返還されない。
前家賃 家賃の1ヶ月分 入居する月の家賃を前払いするもの。
日割り家賃 (家賃÷月の日数)×入居日数 月の途中から入居する場合に発生する、その月分の家賃。
火災保険料 1.5万円〜2万円程度(2年間) 火事や水漏れなどの損害に備える保険。加入が義務付けられていることが多い。
鍵交換費用 1.5万円〜2.5万円程度 前の入居者から鍵を交換するための費用。防犯上、必須とされることが多い。
保証会社利用料 家賃の0.5〜1ヶ月分、または定額 連帯保証人の代わりとなる保証会社を利用するための費用。近年は必須の物件が多い。
仲介手数料 家賃の0.5〜1ヶ月分+税 不動産会社に支払う成功報酬。エイブルは原則0.5ヶ月分+税。

以下で、各項目の詳細を解説します。

敷金・礼金

  • 敷金: 大家さんに預けておく「担保」のようなお金です。家賃を滞納してしまった場合や、退去時に借主の故意・過失で部屋を傷つけたり汚したりした場合の修繕費用(原状回復費用)に充てられます。何もなければ、クリーニング費用などを差し引いた残額が退去時に返還されます。相場は家賃の1〜2ヶ月分ですが、最近は「敷金0」の物件も増えています。
  • 礼金: その名の通り、大家さんに対する「お礼」として支払うお金です。敷金とは異なり、退去時に返還されることはありません。昔からの慣習として残っているもので、相場は家賃の1〜2ヶ月分です。こちらも「礼金0」の物件が増加傾向にあります。

前家賃・日割り家賃

  • 前家賃: 賃貸契約では、入居する月の家賃を契約時に前もって支払うのが一般的です。これを「前家賃」と呼びます。例えば、4月1日から入居する場合、契約時に4月分の家賃を支払います。
  • 日割り家賃: 4月15日など、月の途中から入居する場合に発生します。4月15日〜4月30日までの家賃を日割りで計算して支払います。この場合、前家賃として5月分の家賃も同時に請求されることが多いため、初期費用が少し高くなる可能性があります。

火災保険料

賃貸物件では、火災保険(家財保険)への加入が契約の条件となっていることがほとんどです。これは、万が一火事を起こしてしまった場合の損害賠償や、自分の家財道具が火災や水漏れなどで損害を受けた際の補償を目的としています。不動産会社が指定する保険に加入することが多いですが、自分で選べる場合もあります。相場は2年契約で15,000円〜20,000円程度です。

鍵交換費用

防犯上の観点から、入居者が変わるタイミングで玄関の鍵(シリンダー)を新しいものに交換するのが一般的です。そのための費用は、原則として新しい入居者が負担します。料金は鍵の種類によって異なりますが、相場は15,000円〜25,000円程度です。ピッキングに強いディンプルキーなどは、やや高額になる傾向があります。

保証会社利用料

近年、連帯保証人の有無にかかわらず、家賃保証会社への加入を必須とする物件が非常に増えています。これは、大家さんにとって家賃滞納のリスクを回避するための重要な仕組みです。保証会社は、万が一入居者が家賃を滞納した場合に、一時的に立て替え払いをしてくれます。
その利用料として、契約時に家賃の50%〜100%、または3〜5万円程度の定額を支払うのが一般的です。さらに、1年ごとに1万円程度の更新料がかかる場合もあります。これは初期費用の中でも見落としがちな項目なので、必ず確認しておきましょう。

エイブルの便利な独自サービス

希望条件の登録、エージェントからの提案、チャットで相談、内見予約・契約

エイブルは、仲介手数料の安さや店舗数の多さに加え、利用者の多様なニーズに応えるための便利な独自サービスを展開しています。ここでは、その代表的なものを2つ紹介します。

CHINTAIエージェント

「CHINTAIエージェント for エイブル」は、忙しくて自分で物件を探す時間がない方や、どんな物件が良いか分からずプロに相談したい方に最適なサービスです。これは、エイブルが提携する賃貸情報サイト「CHINTAI」のプラットフォームを活用した、お部屋探し代行サービスと呼べるものです。

サービスの主な流れ

  1. 希望条件の登録: 専用のWEBサイトから、希望のエリア、家賃、間取り、こだわり条件などを登録します。通勤・通学時間からエリアを提案してもらうことも可能です。
  2. エージェントからの提案: 登録された情報をもとに、エイブルの専門スタッフ(エージェント)が条件に合った物件を探し出し、メールやLINEで提案してくれます。自分でポータルサイトを延々と検索する必要がありません。
  3. チャットで相談: 提案された物件について、チャット形式で気軽に質問や相談ができます。「もう少し駅から近い物件はないですか?」「この物件の周辺環境について教えてほしい」など、細かな要望を伝えることで、より希望に近い物件が見つかりやすくなります。
  4. 内見予約・契約: 気になる物件が見つかれば、そのまま内見の予約、そして契約へと進むことができます。

このサービスの最大のメリットは、お部屋探しの手間と時間を大幅に削減できる点です。プロが自分の代わりに探してくれるため、非公開物件や、自分では見つけられなかったような掘り出し物の物件に出会える可能性もあります。無料で利用できるため、「とりあえず登録してみる」という使い方もおすすめです。

参照:CHINTAIエージェント for エイブル 公式サイト

IT重説(オンラインでの重要事項説明)

「IT重説」は、賃貸契約における重要事項説明を、パソコンやスマートフォン、タブレットなどを利用してオンラインのビデオ通話で受けられるサービスです。

従来、重要事項説明は宅地建物取引士が対面で行うことが法律で義務付けられていました。しかし、2017年10月の法改正により、一定の条件を満たせばオンラインでの実施が可能になったのです。エイブルは、この変化にいち早く対応し、多くの店舗でIT重説を導入しています。

IT重説のメリット

  • 来店が不要になる: 遠方に住んでいるため契約のために店舗へ行くのが難しい方や、仕事が忙しくて平日に時間を取れない方でも、自宅や好きな場所で説明を受けられます。交通費や移動時間の節約に繋がります。
  • 手続きの効率化: オンライン内見と組み合わせることで、物件探しから契約までを完全に非対面で完結させることも可能です。これにより、引越しまでのプロセスが大幅にスピードアップします。
  • 録画・録音が可能: 説明内容を録画・録音しておくことで(相手の同意が必要な場合あり)、後から聞き直したり、家族と共有したりすることができます。契約内容の理解を深め、聞き間違いや勘違いを防ぐのに役立ちます。

IT重説を利用するには、安定したインターネット環境と、カメラ・マイク付きのデバイスが必要です。説明の際には、重要事項説明書などの書類が事前に郵送されてくるので、それらを手元に準備して臨みます。分からないことがあれば、その場で質問できるのは対面の場合と変わりません。

このサービスは、デジタル化が進む現代社会のニーズに応えるものであり、エイブルの利便性を象徴するサービスの一つと言えるでしょう。

エイブルと他の大手不動産会社を比較

不動産会社選びでは、他社との比較が欠かせません。ここでは、エイブルと同じく全国的に知名度の高い「ミニミニ」「アパマンショップ」を取り上げ、それぞれの特徴を比較してみましょう。

項目 株式会社エイブル 株式会社ミニミニ アパマンショップ
仲介手数料(借主負担) 原則 家賃0.5ヶ月分+税 原則 家賃0.5ヶ月分+税 原則 家賃0.5ヶ月分~1ヶ月分+税
店舗数 約780店舗(直営・ネットワーク店合計) 約450店舗(直営・FC店合計) 約1,000店舗(FC店中心)
特徴的なサービス ・女子割、学割
・MAISON ABLE
・CHINTAIエージェント
・敷金礼金0の「スーパー君」
・家具家電付き物件が豊富
・T-POINTが貯まる
・オンライン接客・VR内見
・Pontaポイントが貯まる
・幅広いFCネットワーク
強み 直営店中心の均質なサービスと初期費用の安さ 独自の企画物件と初期費用を抑える選択肢の多さ 業界No.1の店舗網とFC店ならではの地域密着力

店舗数は各社公式サイトの情報を基にした概数(2024年時点)。仲介手数料は原則であり、物件や店舗により異なる場合があります。

ミニミニとの比較

株式会社ミニミニも、エイブルと同様に仲介手数料を「家賃の55%(家賃の0.5ヶ月分+消費税)」としていることで知られており、初期費用を抑えたい人にとっては有力な比較対象となります。

ミニミニの最大の特徴は、独自の企画物件が豊富な点です。特に、敷金・礼金が0円の「スーパー君」というシリーズは非常に人気があります。また、ベッドや冷蔵庫、洗濯機といった生活に必要な家具・家電が最初から備え付けられている物件も多く扱っており、引越しの手間や費用を大幅に削減したい学生や単身赴任者に喜ばれています。

一方で、店舗数はエイブルに比べるとやや少なめですが、主要都市を中心に展開しており、利便性は高いです。また、ミニミニで契約するとT-POINTが貯まるというユニークなサービスも提供しています。

エイブルとミニミニの選び分けのポイント

  • エイブルがおすすめ: 女性や学生で割引サービスを活用したい人、全国広範囲(地方都市含む)で物件を探したい人。
  • ミニミニがおすすめ: 家具・家電付き物件を探している人、敷金・礼金ゼロの物件にこだわりたい人。

アパマンショップとの比較

アパマンショップは、フランチャイズ(FC)店を中心とした展開で、全国に約1,000店舗という業界No.1の店舗ネットワークを誇ります。この圧倒的な店舗数により、どの地域にいても相談しやすいのが最大の強みです。

仲介手数料については、店舗や物件によって異なり、エイブルやミニミニのように一律で半月分とは限りません。原則として法律の上限である「家賃1ヶ月分+消費税」の範囲内で、各店舗が設定しています。そのため、費用面ではエイブルに分があるケースが多いでしょう。

アパマンショップもIT化に積極的で、オンラインでの接客や、実際に現地にいるかのような感覚で部屋を見られる「VR内見」など、先進的なサービスを導入しています。また、Pontaポイントが貯まる・使えるサービスも提供しています。FC店が中心であるため、各店舗が地域に深く根ざしており、その土地ならではのコアな情報を持っている可能性があるのも魅力です。

エイブルとアパマンショップの選び分けのポイント

  • エイブルがおすすめ: とにかく仲介手数料を安く抑えたい人、均質で安定したサービスを期待する人。
  • アパマンショップがおすすめ: 地方のニッチなエリアで探したい人、VR内見など最新のデジタル技術を試してみたい人、Pontaポイントを貯めている人。

このように、各社にはそれぞれ異なる強みがあります。自分の優先順位(費用、物件の種類、エリア、サービスなど)を明確にし、それに合った不動産会社を選ぶことが重要です。

エイブルの利用がおすすめな人の特徴

これまでの情報を総合すると、エイブルの利用は特に以下のような特徴を持つ人におすすめできます。

初期費用を少しでも抑えたい人

これはエイブルを選ぶ上で最も大きな理由となるでしょう。仲介手数料が原則として家賃の半月分(税別)であるため、他の多くの不動産会社で契約するよりも確実に初期費用を安く抑えることができます。家賃が高くなればなるほど、その差額は大きくなります。引越しには何かと出費がかさむため、数万円単位で費用を節約できるメリットは計り知れません。新生活のスタート資金に余裕を持たせたい、浮いたお金でワンランク上の家具を買いたい、といった具体的な目標がある方には最適です。

オンラインで部屋探しを完結させたい人

エイブルは、LINEでの物件提案や相談、オンライン内見、IT重説といった一連のデジタルサービスが充実しています。そのため、店舗に足を運ぶ時間がない多忙な社会人や、現住所と引越し先が離れているため頻繁な移動が難しい方にとって、非常に利便性が高いです。
自宅のソファでくつろぎながら物件を探し、ビデオ通話で部屋の隅々までチェックし、契約手続きもオンラインで済ませる。そんな現代的なお部屋探しをしたいと考えているなら、エイブルのサービスは強力な味方になります。物理的な制約に縛られず、効率的に理想の住まいを見つけたい方に強くおすすめします。

女性や学生の一人暮らし

エイブルは、「女子割」や「学割」といった、特定のターゲットに向けた明確な割引制度を用意しています。これは、ただ単に安くなるというだけでなく、「女性や学生を応援している」という企業の姿勢の表れでもあります。
特に女性向けには、「MAISON ABLE」という専門ブランドを立ち上げ、女性スタッフによるきめ細やかな対応や、セキュリティの高い物件の提案など、安心して一人暮らしを始められる環境づくりに力を入れています。初めて親元を離れて一人暮らしをする学生やそのご家族にとっても、学生向けのサービスが充実している大手不動産会社は安心感が高いでしょう。これらの割引サービスやサポート体制は、対象となる方々にとってエイブルを選ぶ大きな決め手となります。

エイブルで良い物件を見つけるためのコツ

複数の不動産会社を併用する、希望する条件を具体的にまとめておく、繁忙期(1月~3月)を避ける、内見時にチェックするポイントを準備する

どの不動産会社を利用するにしても、少しの工夫と準備で、理想の物件に出会える確率は格段に上がります。ここでは、エイブルを利用して満足のいく部屋探しをするための実践的なコツを紹介します。

複数の不動産会社を併用する

エイブルは優れた不動産会社ですが、最初から一社に絞り込むのは得策ではありません。エイブルの他に、ミニミニやアパマンショップ、あるいは地域密着型の地元の不動産会社など、少なくとも2〜3社を併用することをおすすめします。

複数の会社を回るメリットは数多くあります。

  • 物件情報の比較: 不動産会社によっては、その会社しか扱っていない「専任物件」というものが存在します。複数の会社を訪れることで、より多くの物件情報に触れることができ、選択肢が広がります。
  • 担当者の比較: 前述の通り、担当者との相性は非常に重要です。複数の担当者と話すことで、自分にとって最も信頼できる、親身になってくれるパートナーを見つけられます。
  • 客観的な視点の獲得: ある会社で「これがおすすめです」と言われた物件も、別の会社では違う角度からの意見(例:「日当たりは良いですが、坂の上なので大変ですよ」)が聞けるかもしれません。多角的な情報を得ることで、より冷静な判断ができます。

エイブルを本命としつつも、他の会社も見ることで、エイブルの良さを再確認したり、逆にデメリットに気づいたりすることもあります。

希望する条件を具体的にまとめておく

不動産会社の店舗に行く前に、自分がどんな部屋に住みたいのか、その条件を具体的に整理しておくことが非常に重要です。漠然としたまま訪れると、担当者のペースで話が進んでしまい、本来の希望とは違う物件を勧められてしまう可能性があります。

以下の2つの軸で条件を整理するのがおすすめです。

  • 絶対に譲れない条件(MUST条件): これが満たされなければ契約しない、という最低ラインの条件です。
    • 例:家賃上限〇万円、〇〇線〇〇駅から徒歩10分以内、バス・トイレ別、2階以上
  • できれば欲しい条件(WANT条件): あれば嬉しいが、なくても妥協できる条件です。
    • 例:オートロック、独立洗面台、ウォークインクローゼット、南向きバルコニー

このリストを担当者に見せることで、こちらの希望が正確に伝わり、無駄な物件紹介が減って効率的に話を進めることができます。優先順位を明確にしておくことが、迷走しないための鍵です。

繁忙期(1月~3月)を避ける

可能であれば、不動産業界の繁忙期である1月〜3月を避けて部屋探しをするのが賢明です。この時期は、新生活を始める学生や新社会人が一斉に部屋を探し始めるため、多くのデメリットが生じます。

  • 良い物件はすぐに埋まる: 競争率が激しく、少しでも迷っている間に他の人に取られてしまうことが日常茶飯事です。
  • 担当者が多忙: 一人の担当者が多くの顧客を抱えるため、一人ひとりにかけられる時間が短くなり、丁寧な対応を受けにくい可能性があります。
  • 家賃交渉が難しい: 需要が高いため、貸主側も強気になり、家賃や初期費用の交渉がほとんど通りません。

一方、繁忙期を外した4月下旬〜8月頃や、10月〜11月頃は狙い目です。この時期は物件の動きが比較的緩やかになるため、じっくりと物件を比較検討できます。担当者も時間に余裕があるため、親身なサポートが期待でき、場合によっては家賃交渉に応じてくれる可能性も高まります。

内見時にチェックするポイントを準備する

内見は、物件の良し悪しを自分の目で確かめる最も重要なステップです。舞い上がってしまい、見るべき点を見落とさないように、事前にチェックリストを作成しておくと万全です。

内見チェックリストの例

  • 部屋全体:
    • 日当たりと風通し(時間帯による変化も考慮)
    • 壁や床の傷、汚れ、シミの有無(入居前に修繕可能か確認)
    • 収納スペースの広さと使いやすさ(奥行きや高さもチェック)
  • 設備:
    • コンセントの位置と数(家具の配置をイメージしながら)
    • エアコンの年式と状態
    • インターネット回線、テレビアンテナ端子の位置
  • 水回り:
    • 水圧(キッチン、浴室、洗面台の蛇口を全開にしてみる)
    • 排水溝の臭いや水の流れ
    • 給湯器の性能
  • 周辺環境:
    • 窓を開けた時の騒音(車の交通量、近隣の工事音など)
    • 共用部分(廊下、ゴミ置き場など)の清掃状況
    • スマートフォンの電波状況

メジャー、スマートフォンのカメラ(記録用)、水平器アプリなどを持って行くと、さらに詳細なチェックが可能です。「ここに住んだら、どんな生活になるか」を具体的にシミュレーションしながら見ることが、後悔しないための秘訣です。

エイブルの利用の流れ(部屋探しから入居まで)

物件探し・問い合わせ、店舗への来店・ヒアリング、内見、入居申し込み・入居審査、重要事項説明・賃貸借契約、初期費用の支払い、鍵の受け取り・入居開始

実際にエイブルを利用して部屋を借りる場合、どのようなステップで進んでいくのか、一連の流れを解説します。

物件探し・問い合わせ

まずは、エイブルの公式サイトやCHINTAIなどの不動産ポータルサイトで、希望の物件を探します。気になる物件が見つかったら、サイト上のフォームや電話で問い合わせを行い、来店日時を予約します。この時、事前に物件の空き状況を確認しておくとスムーズです。

店舗への来店・ヒアリング

予約した日時に店舗を訪れます。事前にまとめておいた希望条件リストをもとに、担当者と打ち合わせを行います。ライフスタイルやこだわりなどを詳しく伝えることで、より精度の高い物件提案を受けられます。この場で、ネットには掲載されていない未公開物件を紹介してもらえることもあります。

内見

提案された物件の中から、気になるものをいくつかピックアップし、実際に現地へ見学に行きます。通常、担当者が車で案内してくれます。内見時には、事前に準備したチェックリストを活用し、部屋の状態や周辺環境を細かく確認しましょう。疑問点はその場で担当者に質問することが重要です。

入居申し込み・入居審査

内見して「この部屋に住みたい」と決めたら、入居申込書に必要事項を記入して提出します。この申込書の情報をもとに、大家さんや管理会社、保証会社による入居審査が行われます。審査期間は、通常3日〜1週間程度です。審査では、主に支払い能力や人柄などが確認されます。

重要事項説明・賃貸借契約

無事に審査を通過したら、契約手続きに進みます。まず、宅地建物取引士から物件や契約内容に関する「重要事項説明」を受けます。前述のIT重説を利用することも可能です。説明内容に納得したら、賃貸借契約書に署名・捺印をします。契約内容に不明な点があれば、必ずこの段階で解消しておきましょう。

初期費用の支払い

契約書で定められた期日までに、敷金、礼金、仲介手数料などの初期費用を指定された口座に振り込みます。金額が大きいため、振込限度額などを事前に確認しておくと安心です。

鍵の受け取り・入居開始

初期費用の支払いが確認されると、いよいよ鍵の受け取りです。通常、入居開始日の前日または当日に、店舗で鍵を受け取ります。これですべての手続きが完了し、新生活がスタートします。

エイブルに関するよくある質問

契約後のキャンセルはできる?、保証会社への加入は必須?、礼金なしの物件はある?、契約時に必要なものは?

最後に、エイブルの利用を検討している方からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。

契約後のキャンセルはできる?

原則として、賃貸借契約書に署名・捺印をした後のキャンセルはできません。 契約が成立した後に自己都合でキャンセルする場合、すでに支払った初期費用が返還されないだけでなく、契約書の内容によっては違約金(家賃1ヶ月分など)を請求される可能性があります。
一方で、入居申し込みをして審査中の段階であれば、キャンセルできることがほとんどです。この場合、キャンセル料は発生しないのが一般的ですが、万が一に備えて申し込み時にキャンセルのルールを確認しておくと良いでしょう。契約は非常に重い手続きですので、少しでも迷いがある場合は、安易に署名・捺印しないことが重要です。

保証会社への加入は必須?

現在、ほとんどの賃貸物件で保証会社への加入が必須条件となっています。これは、大家さん側のリスク管理の観点から、連帯保証人がいる場合でも加入を求められるケースが非常に増えています。エイブルで扱っている物件も、その多くが保証会社の利用を前提としています。
保証会社を利用したくない場合は、その旨を担当者に伝え、「保証会社不要」の物件に絞って探してもらうことは可能です。ただし、物件の選択肢は大幅に少なくなることを覚悟しておく必要があります。

礼金なしの物件はある?

はい、エイブルでも礼金なしの物件は多数取り扱っています。 初期費用を抑えたい方にとって、「礼金0」の物件は非常に魅力的です。ポータルサイトの検索条件で「礼金なし」にチェックを入れて探したり、店舗で担当者にその旨を伝えたりすることで、効率的に見つけることができます。
ただし、礼金がない代わりに、他の名目(クリーニング費用前払いなど)で費用が設定されていたり、短期解約違約金(例:1年未満の解約で家賃1ヶ月分の違約金)が設けられていたりするケースもあります。トータルで見て本当にお得かどうか、契約内容をしっかり確認することが大切です。

契約時に必要なものは?

契約時に必要となる書類は物件によって異なりますが、一般的に以下のものが求められます。事前に担当者から案内があるので、早めに準備しておきましょう。

  • 契約者本人に関するもの:
    • 身分証明書(運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど)
    • 住民票(発行から3ヶ月以内のもの)
    • 印鑑(契約書に捺印するもの。シャチハタ不可)
    • 収入証明書(源泉徴収票、確定申告書の写し、課税証明書など)
  • 連帯保証人に関するもの(必要な場合):
    • 連帯保証人の身分証明書のコピー
    • 連帯保証人の住民票
    • 印鑑証明書
    • 連帯保証人引受承諾書(実印の捺印が必要)
    • 連帯保証人の収入証明書

これらの書類は、準備に時間がかかるものもあります。入居申し込みをする段階で、必要書類のリストを確認し、計画的に準備を進めることをおすすめします。