賃貸サイトat home(アットホーム)の評判と特徴を解説

賃貸サイトat home(アットホーム)、評判と特徴を解説

理想の住まいを見つけるための第一歩となる物件探し。数多くの賃貸情報サイトが存在する中で、「どのサイトを使えば良いのか分からない」「at home(アットホーム)ってよく聞くけど、実際のところどうなの?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。自分に合った賃貸情報サイトを選ぶことは、効率的かつ満足のいく部屋探しを実現するための重要な鍵となります。

at home(アットホーム)は、日本で長年の歴史と実績を持つ、最大級の不動産情報サイトの一つです。しかし、SUUMO(スーモ)やLIFULL HOME’S(ライフルホームズ)といった他の大手サイトと比べて、どのような特徴や強みがあるのか、具体的に理解している方は少ないかもしれません。

この記事では、賃貸サイトat home(アットホーム)について、その基本情報から、利用者の評判に基づいたメリット・デメリット、さらには賢い活用方法まで、網羅的に詳しく解説します。この記事を読めば、at homeが自分にとって最適なツールなのかを判断できるようになり、後悔しない部屋探しをスタートできるでしょう。

at home(アットホーム)とは

at home(アットホーム)とは

まずはじめに、「at home(アットホーム)」がどのようなサービスなのか、その基本的な概要と他の大手サイトとの違いについて見ていきましょう。サービスの全体像を理解することで、その後のメリットやデメリットの解説がより深く理解できるようになります。

日本最大級の不動産情報サイト

at home(アットホーム)は、アットホーム株式会社が運営する不動産情報サイトです。その歴史は古く、1967年の創業以来、50年以上にわたって日本の不動産業界を支えてきた老舗企業として知られています。もともとは不動産会社間の情報交換を目的としたBtoB(企業間取引)のプラットフォームからスタートしており、その基盤が現在のat homeの大きな強みとなっています。

単なる物件広告サイトではなく、全国の不動産会社が加盟する「不動産情報ネットワーク」としての側面が強いのが特徴です。全国の加盟・利用不動産店数は64,000店以上(2024年3月時点)にのぼり、この広範なネットワークを通じて、日々膨大な数の物件情報が集約されています。このため、都市部の物件はもちろん、地方都市や郊外の物件まで、幅広いエリアの情報が網羅されています。

(参照:アットホーム株式会社 会社概要)

at homeが提供するサービスは、賃貸物件(アパート、マンション、一戸建て)だけにとどまりません。新築・中古のマンションや一戸建て、土地などの「売買物件」、さらには貸店舗や貸事務所、倉庫といった「事業用物件」まで、あらゆる種類の不動産情報を取り扱っています。これにより、個人の住み替えから法人のオフィス探し、店舗開業まで、人生のさまざまなステージやビジネスシーンにおける不動産のニーズに応える総合的なプラットフォームとしての役割を果たしています。

また、長年にわたる不動産業界での実績から、不動産会社からの信頼が厚い点も特筆すべきでしょう。不動産会社向けの業務支援サービスなども手掛けており、業界全体との強固な結びつきがあります。この信頼関係が、質の高い物件情報や、地域に根差した不動産会社からの「掘り出し物物件」の掲載に繋がっているのです。

このように、at homeは単に物件を検索するだけのサイトではなく、長年の歴史と全国の不動産会社との強固なネットワークに支えられた、信頼性の高い総合不動産情報サイトであると言えます。

SUUMOやLIFULL HOME’Sとの違い

賃貸物件を探す際、多くの人が比較検討するのが「SUUMO(スーモ)」や「LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)」でしょう。ここでは、at homeがこれらの大手サイトとどのように違うのか、その特徴を比較しながら解説します。

比較項目 at home(アットホーム) SUUMO(スーモ) LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)
運営会社 アットホーム株式会社 株式会社リクルート 株式会社LIFULL
歴史・特徴 1967年創業。不動産会社間の情報流通網が基盤。BtoB事業に強み。 圧倒的な知名度と広告宣伝力。若者向けのコンテンツが豊富。 200以上の検索条件など、機能性が高い。情報量と質の両立を目指す。
強み 全国の地域密着型不動産会社との強固なネットワーク。掘り出し物物件が見つかりやすい。 都市部の物件数や新築・築浅物件の情報量。ブランド力による集客力。 多様な検索機能とデータ活用。「見える!不動産価値」など独自の情報提供。
主なターゲット層 幅広い層。特に地方や郊外で探す人、地元の不動産会社に相談したい人。 都市部に住む若者〜ファミリー層。最新の物件情報を求める人。 こだわり条件が多い人、物件の資産価値や周辺情報まで詳しく知りたい人。

at homeの最大の特徴は、前述の通り「地域密着型の不動産会社との繋がり」にあります。 全国津々浦々の不動産会社が加盟しているため、他の大手ポータルサイトには掲載されていない、その地域ならではの優良物件や未公開物件に出会える可能性を秘めています。大手だけでなく、地元の事情に精通した中小規模の不動産会社の物件も多く扱っているため、「地元で長く営業している信頼できる不動産屋さん」を探したいというニーズにも応えてくれます。

一方、SUUMOは株式会社リクルートが運営しており、その圧倒的なブランド力と広告宣伝力が強みです。 テレビCMなどで馴染み深く、特に若者層からの支持が厚いのが特徴です。豊富な資金力を背景に、物件掲載の営業にも力を入れているため、特に都市部における物件数は非常に多く、新築や築浅物件の情報もスピーディーに集まります。使いやすいインターフェースや、住まいに関する読み物コンテンツが充実している点も魅力です。

LIFULL HOME’Sは、情報量と検索機能の豊富さで差別化を図っています。 「ペット相談可」や「楽器相談可」といった基本的な条件はもちろん、「DIY可」「オンライン内見可」など、200種類以上のこだわり条件で検索できる機能性は業界トップクラスです。また、物件の参考価格がわかる「見える!不動産価値」や、地域の災害リスクがわかるハザードマップなど、独自のデータに基づいた情報提供にも力を入れており、多角的な視点から物件を検討したいユーザーに適しています。

まとめると、「掘り出し物や地域密着の情報を求めるならat home」「都市部でとにかく多くの選択肢から選びたいならSUUMO」「独自の検索機能やデータで深く調べたいならLIFULL HOME’S」といった棲み分けが考えられます。どのサイトが一番優れているというわけではなく、それぞれの強みを理解し、自分の探し方や希望条件に合わせて使い分けることが、理想の物件を見つけるための近道と言えるでしょう。

at home(アットホーム)の良い評判から分かるメリット7選

at homeを利用したユーザーからは、多くの肯定的な評判が寄せられています。ここでは、それらの評判から見えてくるat homeの具体的なメリットを7つに絞って詳しく解説します。

① 掲載物件数が多く選択肢が豊富

at homeを利用する上で最も大きなメリットの一つが、掲載されている物件数の豊富さです。前述の通り、at homeは全国64,000店以上(2024年3月時点)の不動産会社が加盟する巨大なネットワークを基盤としています。このネットワークにより、大手デベロッパーが手掛ける新築マンションから、個人オーナーが所有するアパートの一室、さらには地方の古民家まで、多種多様な物件情報が日々集まってきます。

他のポータルサイトが主に広告掲載料を収益源としているのに対し、at homeは不動産会社向けの業務支援システム(BtoBサービス)を提供していることが、物件の網羅性に繋がっています。多くの不動産会社が日常業務でat homeのシステムを利用しており、その流れで物件情報を登録するため、自然と情報が集約される構造になっているのです。

この結果、ユーザーは特定のエリアや物件種別に偏ることなく、幅広い選択肢の中から自分の希望に合った物件を比較検討できます。例えば、「都心で駅近のワンルームを探したい」というニーズはもちろん、「郊外でのびのびと子育てができる広めの一戸建てを探したい」「自然豊かな場所で家庭菜園ができる庭付きの家を探したい」といった多様なライフスタイルに対応する物件が見つかる可能性が高いのです。

選択肢の多さは、より良い条件の物件を見つけるための絶対条件です。 多くの物件を比較することで、家賃相場や設備のトレンドを把握でき、自分の希望条件が現実的かどうかを判断する材料にもなります。at homeの圧倒的な情報量は、理想の住まい探しにおける強力な武器となるでしょう。

② こだわりの条件で物件を検索できる

多くの物件の中から理想の一部屋を見つけ出すためには、優れた検索機能が不可欠です。at homeは、ユーザーの多様なニーズに応える、きめ細やかな「こだわり検索」機能が充実しています。

基本的な「家賃」「間取り」「駅からの徒歩分数」といった条件はもちろんのこと、よりライフスタイルに踏み込んだ検索が可能です。例えば、以下のような条件で絞り込むことができます。

  • ペット関連: 「ペット相談可」「大型犬相談」「猫相談」「多頭飼い相談」など、ペットの種類や数に応じて細かく設定できます。
  • セキュリティ: 「オートロック」「防犯カメラ」「TVモニタ付インタホン」「24時間セキュリティ」など、女性の一人暮らしやファミリー層が安心できる設備で絞り込めます。
  • ライフスタイル: 「楽器相談可」「DIY可」「二人入居可」「ルームシェア相談」など、趣味や共同生活といった特定のニーズに対応します。
  • 物件の特徴: 「デザイナーズ」「リノベーション」「南向き」「角部屋」「最上階」など、部屋の個性や快適性を重視する条件も豊富です。
  • 最新のニーズ: 「インターネット無料」「宅配ボックス」「オンライン内見相談可」「IT重説対応」など、現代のライフスタイルに合わせた条件も網羅しています。

これらのこだわり条件を複数組み合わせることで、「駅から徒歩10分以内で、ペット(小型犬)が飼えて、オートロックと宅配ボックスが付いている南向きの2階以上の角部屋」といった、非常に具体的な希望に合致する物件を効率的に探し出すことができます。

また、「家賃相場から探す」機能を使えば、希望するエリアや間取りの家賃がどのくらいなのかを事前に把握でき、予算設定の参考になります。自分の「こだわり」を妥協することなく、理想の住まいを追求できる検索機能の充実は、at homeの大きな魅力と言えるでしょう。

③ アプリが直感的で使いやすい

現代の部屋探しにおいて、スマートフォンアプリの使いやすさは非常に重要な要素です。at homeは公式アプリ(iOS/Android対応)を提供しており、その直感的でストレスのない操作性が多くのユーザーから高く評価されています。

アプリを利用する最大のメリットは、通勤中や休憩時間などの隙間時間を有効活用して、いつでもどこでも手軽に物件探しができることです。パソコンを開く手間なく、気になった時にすぐに新着物件をチェックしたり、保存した物件を見返したりできます。

at homeアプリの優れた機能として、特に便利なのが以下の3つです。

  1. 地図なぞり検索: スマートフォンの画面上で、探したいエリアの地図を指でなぞるだけで、その範囲内の物件を検索できます。「この公園の周辺」「この大通り沿い」といった、より感覚的な場所の指定が可能で、土地勘のないエリアでも効率的に物件を探せます。
  2. 通勤・通学時間から探す: 「〇〇駅から電車で30分以内」といった条件で物件を検索できます。複数の駅を目的地として設定することも可能で、乗り換え時間も含めて計算してくれるため、通勤・通学の利便性を最優先に考えたい人にとって非常に便利な機能です。
  3. プッシュ通知機能: 希望の条件(エリア、家賃、間取りなど)を保存しておくと、その条件に合った新着物件が登録された際にスマートフォンに通知が届きます。人気の物件は公開後すぐに申し込みが入ってしまうことも多いため、この機能を活用することで、他の人よりも早く情報をキャッチし、チャンスを逃しにくくなります。

その他にも、気に入った物件を保存できる「お気に入り」機能や、一度見た物件を後から確認できる「閲覧履歴」機能など、物件探しをサポートする基本的な機能も充実しています。これらの機能がシンプルで分かりやすいデザインにまとめられており、IT機器の操作が苦手な人でも迷うことなく使える点も、多くの人に支持される理由でしょう。

④ 写真やパノラマ画像が多く部屋のイメージがしやすい

物件情報において、写真や画像はテキスト情報以上に重要な役割を果たします。部屋の雰囲気や広さ、清潔感、日当たりなどを判断する上で、質の高い画像は不可欠です。at homeは、物件詳細ページに掲載される写真の枚数が多く、360度パノラマ画像に対応した物件も豊富な点がメリットとして挙げられます。

多くの不動産会社は、リビングやキッチン、浴室、寝室といった主要なスペースだけでなく、収納の内部、バルコニーからの眺望、玄関、共用部分(廊下、エントランス、ゴミ置き場など)まで、詳細な写真を掲載するよう努めています。これにより、ユーザーは実際に内見に行く前に、物件の全体像をかなり正確に把握できます。

特に注目すべきは「360度パノラマ画像」です。これは、部屋の中心に立っているかのように、マウスや指の操作で視点を自由に動かし、室内を隅々まで見渡せる機能です。写真だけでは分かりにくい、部屋の奥行きや天井の高さ、家具を置いた際のレイアウトなどを立体的にイメージするのに非常に役立ちます。

オンライン上で内見に近い体験ができることは、時間的・地理的な制約がある人にとって大きなメリットです。遠方に住んでいて何度も現地に足を運べない人や、仕事が忙しくて内見の時間を確保しづらい人でも、効率的に物件を絞り込むことができます。また、内見の予約をする前に、自分の持っている家具が収まるかどうかを大まかにシミュレーションしたり、コンセントやテレビアンテナ端子の位置を確認したりすることも可能です。

このように、情報量が多く質の高い画像コンテンツが充実していることで、ミスマッチの少ない、納得感のある部屋探しが実現します。

⑤ 地域に密着した不動産会社の物件が見つかる

at homeの最大の強みであり、他の大手ポータルサイトとの明確な差別化ポイントが、地域に密着して長年営業している不動産会社の物件が豊富に見つかることです。

SUUMOやLIFULL HOME’Sが、広告宣伝力のある大手不動産会社の物件を中心に掲載している傾向があるのに対し、at homeは全国津々浦々の中小規模の不動産会社とのネットワークを大切にしています。これらの地元の不動産会社は、その地域でしか得られない独自の物件情報を持っていることが少なくありません。

例えば、以下のような「掘り出し物物件」に出会える可能性があります。

  • 大手サイトには広告を出していない優良物件: 広告費をかけず、昔からの付き合いや紹介だけで入居者が決まるような物件。
  • オーナーと直接繋がりのある物件: 不動産会社の担当者が物件のオーナーと長年の信頼関係を築いており、家賃交渉や条件緩和(ペット飼育など)に応じてもらいやすい物件。
  • 近々空き予定の未公開物件: まだインターネットに公開されていない、退去予定の物件情報を先行して教えてもらえるケース。

また、物件情報そのものだけでなく、地域の事情に精通した不動産会社と繋がれること自体が大きなメリットです。スーパーや病院、学校の評判、治安の良し悪し、近隣の騒音問題、住民の雰囲気といった、データだけでは分からない「生きた情報」を提供してくれることが期待できます。

「都会の喧騒から離れて、地方でのんびり暮らしたい」「生まれ育った地元で、信頼できる不動産屋さんに相談したい」といったニーズを持つ人にとって、at homeは最適なプラットフォームとなるでしょう。単に住む箱を探すのではなく、その地域に根差した暮らしを始めたいと考えるなら、at homeの地域密着性は非常に心強い味方になります。

⑥ LINEで気軽に問い合わせができる

物件探しにおいて、不動産会社への問い合わせは欠かせないステップですが、「電話するのは緊張する」「メールフォームへの入力が面倒」と感じる人も少なくありません。at homeでは、こうしたハードルを下げるために、多くの物件で「LINE」による問い合わせに対応しています。

物件詳細ページに「LINEで問い合わせ」のボタンが設置されており、これをタップするだけで、その物件を扱う不動産会社のLINE公式アカウントを友だち追加し、すぐにメッセージを送り始めることができます。

LINEで問い合わせるメリットは数多くあります。

  • 手軽さ: 普段使い慣れているアプリなので、心理的な抵抗が少なく、気軽に質問できます。
  • 即時性: メールよりも担当者の目に留まりやすく、スピーディーな返信が期待できます。
  • 記録が残る: やり取りがテキストで残るため、「言った・言わない」のトラブルを防ぎ、後から条件などを確認しやすいです。
  • 画像やURLの共有が簡単: 気になる他の物件のURLを送って意見を聞いたり、内見の日程調整をしたりするのもスムーズです。

不動産会社とのコミュニケーションが円滑に進むことは、スムーズな部屋探しに直結します。特に、複数の物件を同時に比較検討している段階では、各不動産会社とのやり取りを効率的に管理することが重要になります。LINEであれば、トークルームごとに情報が整理されるため、管理も容易です。

この手軽なコミュニケーション手段は、特に日中忙しく電話に出られないビジネスパーソンや、電話が苦手な若者層にとって、非常に価値のある機能と言えるでしょう。

⑦ 賃貸以外の物件情報も充実している

at homeは賃貸専門サイトではなく、売買や事業用も含めた総合不動産情報サイトです。この点も、長期的な視点で見ると大きなメリットとなります。

多くの人は、ライフステージの変化に応じて住まいに求める条件が変わっていきます。

  • 20代: 一人暮らしで賃貸アパート・マンションを探す
  • 30代: 結婚や出産を機に、より広い賃貸物件や分譲マンションの購入を検討する
  • 40代以降: 子どもの成長に合わせて一戸建ての購入を考えたり、親との同居で二世帯住宅を探したりする

at homeを利用すれば、これらのライフステージの変化に一貫して対応できます。 最初は賃貸物件を探すために利用し、数年後にマイホームの購入を考え始めた時にも、同じプラットフォームで新築・中古のマンションや一戸建ての情報を探すことができます。使い慣れたサイトで情報収集を続けられるため、非常に効率的です。

また、個人だけでなく、ビジネス用途にも強いのがat homeの特徴です。「独立して自分の店を持ちたい」と考えれば貸店舗の情報を、「事業が拡大したのでオフィスを移転したい」となれば貸事務所の情報を探すことができます。

このように、賃貸から売買、そして事業用まで、あらゆる不動産ニーズを一つのサイトでカバーできる網羅性は、ユーザーの人生に長く寄り添うことができるプラットフォームとしての価値を示しています。一度きりの利用で終わらない、長期的な信頼関係を築けるサービスであることが、at homeの隠れた強みの一つです。

at home(アットホーム)の悪い評判から分かるデメリット3選

多くのメリットがある一方で、at homeにもいくつかのデメリットや注意点が存在します。ここでは、利用者のネガティブな評判から見えてくる課題を3つ挙げ、その背景と対策について解説します。これらの点を理解しておくことで、より賢くat homeを活用できるようになります。

① いわゆる「おとり物件」が存在する可能性がある

at homeの悪い評判として、時折「おとり物件」の存在が指摘されることがあります。おとり物件とは、「実際には契約できない(既に成約済み、あるいは元々存在しない)にもかかわらず、顧客を店舗に呼び込む目的で意図的に掲載され続けている物件」のことを指します。これはat homeに限った問題ではなく、SUUMOやLIFULL HOME’Sを含め、不動産ポータルサイト業界全体が抱える構造的な課題です。

おとり物件が存在する背景には、主に2つの理由があります。

  1. 情報更新のタイムラグ: 人気物件に申し込みが入った後、不動産会社がポータルサイトの情報を「募集中」から「募集終了」に更新するまでに時間がかかる場合があります。これは意図的でないケースも多いですが、結果としてユーザーは契約できない物件に問い合わせてしまうことになります。
  2. 一部の悪質な不動産会社: 集客を目的として、意図的に好条件の架空物件や成約済み物件を掲載し続ける業者が残念ながら存在します。問い合わせてきた顧客に対し、「その物件はたった今決まってしまったのですが、こちらの物件はいかがですか?」と別の物件を勧めるのが典型的な手口です。

このようなおとり物件は、部屋探しをしているユーザーの時間と労力を無駄にし、不動産業界全体の信頼を損なう深刻な問題です。

もちろん、at home側もこの問題を座視しているわけではありません。おとり物件を撲滅するために、さまざまな対策を講じています。 例えば、物件情報の定期的なパトロールを実施したり、ユーザーが「掲載情報と事実が異なる物件」を通報できる窓口を設置したりしています。通報された情報に基づき、悪質な不動産会社に対しては掲載停止や契約解除といった厳しい措置を取っています。(参照:アットホーム株式会社 おとり物件(とり広告)に対する取り組み)

ユーザー側としても、おとり物件に騙されないための自衛策を講じることが重要です。後述する「at homeで後悔しないための3つのポイント」で詳しく解説しますが、相場より著しく安い物件や、好条件なのに長期間掲載され続けている物件には注意が必要です。「うますぎる話には裏があるかもしれない」と、常に冷静な視点を持つことが大切です。

② 物件情報が古い場合がある

「おとり物件」と関連しますが、より広範な問題として「情報の鮮度」が挙げられます。問い合わせてみたら、「その物件はつい先日、申し込みが入りました」と言われてがっかりした、という経験は少なくありません。これは悪意のあるおとり物件とは限りませんが、ユーザーにとっては同じように時間のロスに繋がります。

この問題が発生する主な原因は、at homeが多数の不動産会社からの情報を集約する「プラットフォーム」であるという特性にあります。物件の申し込み状況をリアルタイムで100%反映させることは、システム的に非常に困難です。物件の管理はあくまで個々の不動産会社が行っており、申し込みが入った際に、その会社がat homeのシステムに情報を反映させるまでの間に、どうしてもタイムラグが生じてしまうのです。

特に、3月や9月といった引っ越しの繁忙期には、物件の動きが非常に速くなります。午前中に「募集中」だった物件が、午後には申し込みが入ってしまうということも日常茶飯事です。不動産会社の担当者も多忙で、一つ一つの物件情報の更新が後手に回ってしまうケースが増える傾向にあります。

この問題は、at homeに限らず、複数の不動産会社が情報を登録するタイプのポータルサイトに共通する課題です。

このデメリットへの最も効果的な対策は、「サイト上の情報を鵜呑みにせず、気になった物件があればすぐに不動産会社へ最新の空き状況を確認する」ことです。「お気に入り」に登録して後で考えよう、と思っている間に、他の人に先を越されてしまう可能性があります。情報の鮮度は常に変化するものだと割り切り、スピーディーに行動することが、良い物件を逃さないための鍵となります。問い合わせることで、サイト上では「募集中」でも実際には「2番手以降の申し込みなら可能」といった、より詳細な状況が分かる場合もあります。

③ 都心部と比較すると地方の物件は少なめ

at homeは全国をカバーしており、地域密着型の物件に強いというメリットがありますが、一部のユーザーからは「都心部ではSUUMOの方が多い気がする」「特定のエリアでは物件が少ない」といった声も聞かれます。これは、サイトの特性と広告戦略の違いに起因する可能性があります。

SUUMOは、莫大な広告宣伝費を投下し、特に人口の多い首都圏や関西圏、主要都市部での物件掲載数を増やすことに注力しています。 大手の不動産会社も、集客力の高いSUUMOに優先的に広告を出す傾向があるため、見かけ上の物件数では、特定の都心エリアにおいてSUUMOがat homeを上回ることがあります。

しかし、これは単純な優劣ではありません。at homeの価値は、数の多さだけではなく、その「質」と「独自性」にあります。 SUUMOには掲載されていない、地元の不動産会社だけが扱う「隠れた優良物件」がat homeには存在する可能性があります。したがって、都心部で物件を探す場合でも、SUUMOとat homeを併用することで、より網羅的な情報収集が可能になります。

また、「地方の物件が少ない」という評価も、一概には言えません。むしろ、大手ポータルサイトがカバーしきれていない地方都市や郡部においては、at homeの地域密着ネットワークが強みを発揮するケースが多くあります。 地元で長年営業している不動産会社が加盟しているため、他のサイトでは見つからないような物件に出会える可能性は十分にあります。

結論として、特定のエリアでの物件数の多寡は、サイトの戦略の違いによるものであり、一概にデメリットとは言えません。重要なのは、各サイトの特性を理解し、自分の探すエリアや希望条件に合わせて複数のサイトを使い分けることです。特に地方で探す場合は、at homeを主軸にしつつ、他のサイトも補助的に確認するという使い方が効果的でしょう。

at home(アットホーム)の利用がおすすめな人

これまで解説してきたメリット・デメリットを踏まえ、at homeの利用が特にどのような人におすすめなのかを具体的にご紹介します。ご自身の状況や希望と照らし合わせてみてください。

多くの物件を比較検討したい人

「とにかくたくさんの選択肢の中から、ベストな一部屋をじっくり選びたい」と考えている人にとって、at homeは非常に強力なツールです。全国64,000店以上の加盟店ネットワークから集まる膨大な物件情報は、あなたの理想の住まい探しの可能性を大きく広げてくれます。

選択肢が多ければ多いほど、自分の希望条件を客観的に見つめ直すことができます。例えば、最初は「家賃8万円、1K、駅徒歩5分」で探していても、at homeで様々な物件を見るうちに、「少し駅から離れれば、同じ家賃で1LDKの広い部屋に住める」「築年数を少し妥協すれば、もっと設備の良い物件がある」といった新たな発見があるかもしれません。

多くの物件を比較検討するプロセスは、単に条件の良い部屋を見つけるだけでなく、自分自身のライフスタイルや価値観を見つめ直し、本当に満足できる住まいとは何かを考える良い機会にもなります。家賃、広さ、立地、設備、デザインなど、様々な角度から物件を比較し、優先順位をつけながら絞り込んでいく作業は、後悔のない選択をするために不可欠です。at homeの豊富な物件ストックは、こうした徹底的な比較検討を望む人に最適な環境を提供します。

細かい条件でこだわりのお部屋を探したい人

「ペットと一緒に暮らしたい」「趣味の楽器を気兼ねなく演奏したい」「壁紙や床を自分好みに変えられるDIY可能な部屋がいい」など、住まいに対して明確なこだわりや譲れない条件がある人に、at homeは強くおすすめです。

at homeの強みである詳細な「こだわり検索」機能は、こうしたニッチなニーズにもしっかりと応えてくれます。多くの賃貸サイトでは「ペット可」という大まかな括りしかない場合でも、at homeなら「大型犬可」「猫可」「多頭飼い相談」といったように、より具体的に絞り込むことが可能です。

このような細かい条件で検索できることは、無駄な問い合わせを減らし、効率的に物件探しを進める上で非常に重要です。例えば、楽器演奏が可能な物件を探している場合、最初から「楽器相談可」で絞り込んでおけば、問い合わせた後に「ピアノは不可でした」「防音設備はありません」といったがっかりする返答を受け取る可能性を減らせます。

自分のライフスタイルを大切にし、それを実現できる住まいを妥協せずに探したいという情熱を持っている人ほど、at homeの検索機能のありがたみを実感できるでしょう。多様化する現代の暮らし方に寄り添う、このきめ細やかな機能性は、あなたの理想の部屋探しを力強くサポートします。

アプリを使って手軽に物件探しをしたい人

「仕事が忙しくて、平日に不動産会社を回る時間がない」「通勤電車の中や、ちょっとした休憩時間にサクッと部屋探しを進めたい」という、時間を有効活用したい現代の忙しい人々にとって、at homeの公式アプリは欠かせないツールです。

直感的な操作が可能なアプリは、思い立った時にすぐに物件検索を始められます。特に「地図なぞり検索」や「通勤・通学時間検索」といった機能は、スマートフォンならではの利便性を最大限に活かしたもので、効率的な物件探しを可能にします。

また、希望条件を登録しておけば新着物件をプッシュ通知で知らせてくれる機能は、多忙な人にとって非常に有益です。常にサイトをチェックしていなくても、自分の希望に合った物件が登場した瞬間に情報をキャッチできるため、人気の優良物件を逃すリスクを大幅に減らすことができます。

お気に入り機能や閲覧履歴も、複数の物件を比較検討する上で役立ちます。気になった物件をリストアップしておき、時間のある時にじっくり見比べたり、家族やパートナーに共有して意見を聞いたりするのも簡単です。このように、隙間時間を活用してストレスなく部屋探しを進めたいと考えるなら、at homeアプリの導入は必須と言えるでしょう。

地元に密着した不動産会社で探したい人

「大手チェーン店よりも、地域のことをよく知っている不動産屋さんに相談したい」「インターネットには出てこないような、掘り出し物の物件を見つけたい」という、地域との繋がりを重視する人に、at homeは最適な選択肢です。

at homeの最大の強みは、全国津々浦々の地元不動産会社との強固なネットワークです。長年その地域で営業してきた不動産会社は、物件情報だけでなく、周辺環境に関する貴重な情報を持っています。例えば、「この道は朝夕の交通量が多い」「近くのスーパーは品揃えが豊富で安い」「学区内の小学校の評判はこうだ」といった、実際に住んでみないと分からないようなリアルな情報を教えてくれることが期待できます。

また、こうした不動産会社は、物件のオーナーと直接、長年の信頼関係を築いていることが多く、それがユーザーにとってもメリットになる場合があります。例えば、家賃の値下げ交渉や、通常は難しいペット飼育の許可など、柔軟に対応してくれる可能性もゼロではありません。

単に「住む場所」を探すのではなく、「暮らす場所」としての地域性を大切にしたいと考える人にとって、at homeは信頼できる地元の案内人(不動産会社)と出会うための入り口となります。安心感を持ちながら、じっくりと腰を据えて新しい生活の基盤を探したい人には、まさにぴったりのサービスです。

at home(アットホーム)で後悔しないための3つのポイント

おとり物件を見分ける方法を理解する、複数の賃貸情報サイトを併用する、気になる物件はすぐに不動産会社へ問い合わせる

at homeは非常に便利なサイトですが、その特性を理解せずに利用すると、思わぬ落とし穴にはまってしまう可能性もあります。ここでは、at homeを最大限に活用し、後悔のない部屋探しをするための3つの重要なポイントを解説します。

① おとり物件を見分ける方法を理解する

前述の通り、不動産ポータルサイトには「おとり物件」が紛れ込んでいる可能性があります。これに騙されないためには、ユーザー自身が見分けるための知識を身につけておくことが重要です。以下の特徴に複数当てはまる物件は、おとり物件の可能性を疑ってみましょう。

おとり物件の典型的な特徴

  • 相場より家賃が著しく安い: 周辺の同じような間取り・築年数の物件と比べて、明らかに家賃が安すぎる場合は注意が必要です。「駅近で新築なのに格安」といった、あまりに好条件すぎる物件は、客寄せのためのダミーである可能性があります。
  • 好条件なのに長期間掲載されている: 人気のエリアで条件の良い物件が、数週間〜数ヶ月も「募集中」のままになっているのは不自然です。本当に優良な物件であれば、すぐに借り手が見つかるはずです。
  • 物件の所在地が曖昧: 「〇〇市〇〇町」までしか記載がなく、詳細な住所や地図上のピンの位置が示されていない場合があります。これは、実在しない物件をごまかすための手口の一つです。
  • 写真が少ない、または画質が極端に悪い: 内装の写真が1〜2枚しかない、外観の写真だけ、あるいは明らかに他の物件の写真を使い回しているような場合は疑わしいです。
  • 複数の不動産会社が全く同じ情報で掲載している: 特に、写真やキャッチコピーまで完全に同一のものが多数の会社から出ている場合、元となる情報が古かったり、架空だったりする可能性があります。

これらの特徴に当てはまる物件に問い合わせた際、「内見をしたいと伝えても、何かと理由をつけて断られる」「すぐに別の物件をしつこく勧められる」といった対応をされた場合は、おとり物件である可能性が非常に高いと判断できます。怪しいと感じたら、深追いせずに次の物件を探しましょう。また、at homeの「掲載情報に関するお問い合わせ」フォームから通報することも、業界全体の健全化に繋がります。

② 複数の賃貸情報サイトを併用する

at homeは素晴らしいサイトですが、物件探しをat homeだけに限定するのは得策ではありません。理想の物件に出会う確率を最大化するためには、複数の賃貸情報サイトを併用することが極めて重要です。

at home、SUUMO、LIFULL HOME’Sといった大手ポータルサイトは、それぞれに強みや特徴、そして掲載されている物件の傾向が異なります。

  • at home: 地域密着型の物件、掘り出し物物件に強い。
  • SUUMO: 都市部の物件数、新築・築浅物件に強い。
  • LIFULL HOME’S: 検索機能が豊富、独自のデータ提供に強み。

例えば、ある物件はSUUMOにしか掲載されていないかもしれませんし、別の掘り出し物物件はat homeでしか見つからないかもしれません。各サイトには、そのサイトにしか掲載されていない「専任媒介物件」や「独占物件」が存在するため、一つのサイトだけを見ていると、そうした貴重な情報を見逃してしまうリスクがあるのです。

具体的な併用方法としては、まず主要な3サイト(at home, SUUMO, LIFULL HOME’S)すべてに希望条件を登録し、毎日新着情報をチェックするのがおすすめです。そうすることで、情報の網羅性を高め、機会損失を防ぐことができます。また、それぞれのサイトで同じ物件を見つけた場合、不動産会社によって初期費用やサービスが異なることもあるため、比較検討の材料にもなります。

「面倒くさがらずに複数の情報源をクロスチェックする」という一手間が、結果的に最も効率的で満足度の高い部屋探しに繋がるのです。

③ 気になる物件はすぐに不動産会社へ問い合わせる

情報の鮮度が常に変動する賃貸市場において、スピード感は成功の鍵を握ります。 サイト上で「いいな」と思う物件を見つけたら、「お気に入り」に入れて後で考えよう、では手遅れになる可能性があります。

良い条件の物件は、当然ながら他の多くの人も狙っています。あなたが迷っている間に、他の誰かが内見の予約を入れ、申し込みをしてしまうかもしれません。特に引っ越しシーズンには、午前中に公開された物件がその日のうちに埋まってしまうことも珍しくありません。

したがって、「少しでも気になったら、迷わずすぐに問い合わせる」という姿勢が非常に重要です。問い合わせることで、以下のようなメリットがあります。

  • 最新の空き状況の確認: まず、その物件がまだ募集中かどうかを正確に知ることができます。
  • 詳細情報の入手: サイトには掲載されていない、より詳細な情報(具体的な初期費用の見積もり、正確な入居可能日、騒音の有無など)を教えてもらえる場合があります。
  • 内見の予約: すぐに内見の予約をすることで、他の人よりも先に物件を確保できる可能性が高まります。
  • 不動産会社との関係構築: 問い合わせることで、担当者にあなたの希望が伝わり、その物件がダメだった場合でも、条件に合う別の非公開物件などを紹介してもらえるきっかけになることもあります。

問い合わせ方法は、電話が最もスピーディーですが、ハードルが高い場合はLINEやメールフォームでも構いません。重要なのは、「検討中」の段階から「行動」の段階へと、できるだけ早く移行することです。この迅速なアクションが、理想の物件を勝ち取るための最も確実な方法と言えるでしょう。

at home(アットホーム)とあわせて使いたい賃貸サイト4選

at homeを使いこなしつつ、さらに物件探しの幅を広げるために、併用をおすすめする賃貸サイトを4つご紹介します。それぞれのサイトが持つ独自の特徴を理解し、at homeと組み合わせることで、より死角のない部屋探しが実現します。

① SUUMO(スーモ)

株式会社リクルートが運営するSUUMOは、日本で最も知名度が高い不動産情報サイトの一つです。テレビCMなどによる圧倒的なブランド力で、幅広い層から支持されています。

at homeと併用する最大のメリットは、特に都市部における圧倒的な物件数です。豊富な広告費を背景に多くの不動産会社が物件を掲載しているため、都心やその近郊で部屋を探す場合、SUUMOをチェックしない手はありません。新築マンションや築浅のきれいな物件の情報も非常に豊富で、最新の情報をいち早くキャッチしたい人には最適です。

また、ユーザーインターフェースが洗練されており、初心者でも直感的に操作しやすいデザインになっています。「SUUMOタウン」のような、街の魅力を紹介する読み物コンテンツも充実しており、住みたい街を探す段階から楽しむことができます。

【使い分けのポイント】
地域密着の掘り出し物を探すならat home、都市部でとにかく多くの選択肢を比較したいならSUUMO、というように使い分けるのがおすすめです。両方のサイトをチェックすることで、情報の網羅性が格段に向上します。

② LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)

株式会社LIFULLが運営するLIFULL HOME’Sは、情報量と機能性の高さで独自の地位を築いているサイトです。

最大の特徴は、200種類以上にも及ぶ詳細な「こだわり検索」機能です。「オンライン内見可」「IT重説対応」といった最新のニーズから、「DIY可」「SOHO相談可」といったニッチな条件まで、多種多様な切り口で物件を絞り込めます。at home以上に細かい条件で探したい場合に非常に役立ちます。

また、「見える!不動産価値」という機能では、物件の参考価格や価格の推移、賃料相場などを地図上で確認でき、資産価値という観点から物件を評価できます。地域の災害リスクを示す「ハザードマップ」と物件情報を重ねて表示できるなど、安全性に関わるデータも充実しています。

【使い分けのポイント】
at homeで大まかなエリアや物件の候補を絞り、LIFULL HOME’Sの独自機能を使って、その物件の資産価値や安全性などをより深く分析する、といった使い方が考えられます。多角的な視点で物件を徹底的に吟味したい人におすすめです。

③ イエプラ

株式会社エヌリンクスが運営する「イエプラ」は、店舗を持たないオンライン型の不動産サービスです。チャットを通じて部屋探しの相談ができるのが最大の特徴です。

at homeやSUUMOが物件情報を探すための「検索エンジン」であるのに対し、イエプラは「オンライン上の不動産カウンター」という位置づけです。希望条件をチャットで伝えると、専門のスタッフが条件に合う物件を提案してくれます。深夜0時まで営業しているため、日中忙しい人でも帰宅後にじっくり相談できるのが大きな魅力です。

また、イエプラは業者専用のデータベース(REINS)にもアクセスしているため、at homeなどのポータルサイトに掲載される前の未公開物件を提案してくれる可能性があります。おとり物件がないことを公言しており、安心して相談できる点もメリットです。

【使い分けのポイント】
at homeで見つけた気になる物件のURLをイエプラのチャットで送り、「この物件はまだ空いていますか?」「もっと条件の良い物件はありませんか?」といったセカンドオピニオンを求める使い方が非常に有効です。対面での接客が苦手な人や、プロの意見を聞きながら探したい人に最適です。

④ OHEYAGO(オヘヤゴー)

イタンジ株式会社が運営する「OHEYAGO(オヘヤゴー)」は、「セルフ内見」と「仲介手数料の安さ」に特化した新しい形の賃貸サイトです。

OHEYAGOの最大の特徴は、不動産会社の担当者の立ち会いなしで、ユーザー自身で物件の内見ができる点です(一部物件を除く)。スマートロックが設置された物件であれば、アプリで鍵を開けて、自分のペースで気兼ねなく部屋をチェックできます。

さらに、仲介手数料が原則無料または家賃の半額(+税)と、初期費用を大幅に抑えられる点も大きな魅力です。物件の申し込みから契約まで、すべてオンラインで完結できるため、手続きもスムーズです。

【使い分けのポイント】
at homeやSUUMOで情報収集を行い、住みたい物件の候補を絞り込んだ上で、その物件がOHEYAGOでも取り扱われていないかを確認するという流れがおすすめです。もし同じ物件がOHEYAGOにあれば、仲介手数料を節約できる可能性があります。初期費用を少しでも抑えたい人や、自分のペースで内見したい人にとって、非常に価値のあるサービスです。

at home(アットホーム)に関するよくある質問

アットホームの問い合わせ方法、アットホームにアプリはあるか、おとり物件とは何か

最後に、at homeの利用を検討している方からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。

アットホームの問い合わせ方法は?

at homeで見つけた物件への問い合わせ方法は、主に以下の3つがあります。物件を掲載している不動産会社によって対応している方法が異なります。

  1. 問い合わせフォーム(メール): 最も一般的な方法です。物件詳細ページにあるフォームに、名前や連絡先、質問内容などを入力して送信します。24時間いつでも送信でき、やり取りが文章で残るのがメリットです。
  2. 電話: すぐに空き状況を確認したい場合や、直接話して細かいニュアンスを伝えたい場合に有効です。物件詳細ページに記載されている不動産会社の電話番号に連絡します。営業時間内に限られますが、最もスピーディーな方法です。
  3. LINE: 対応している物件の場合、「LINEで問い合わせ」ボタンが表示されます。これをタップして不動産会社のLINE公式アカウントを友だち追加し、チャットで気軽に質問できます。手軽さと、やり取りが記録として残る利便性を両立した方法で、近年利用者が増えています。

どの方法が良いかは状況によりますが、初めての問い合わせであれば、手軽で記録も残るLINEかメールフォームがおすすめです。内見の予約など、急ぎの用件であれば電話が確実でしょう。

アットホームにアプリはありますか?

はい、at homeには公式のスマートフォンアプリがあります。
iOS版(iPhone/iPad)とAndroid版の両方が提供されており、それぞれのアプリストアから無料でダウンロードできます。

アプリには、Webサイト版の機能に加えて、以下のようなアプリならではの便利な機能が搭載されています。

  • 地図なぞり検索: 指でなぞった範囲の物件を検索できる。
  • 通勤・通学時間検索: 目的地までの所要時間から物件を探せる。
  • 新着物件のプッシュ通知: 保存した条件に合う新着物件を通知でお知らせ。
  • お気に入り・閲覧履歴: 気になる物件を簡単に管理できる。

隙間時間を活用して効率的に部屋探しを進めたい方には、アプリの利用を強くおすすめします。 Webサイトとアプリのお気に入りは連動しているので、家ではパソコンの大きな画面でじっくり探し、外出先ではアプリで手軽にチェックするといった使い分けも可能です。

おとり物件とは何ですか?

おとり物件とは、実際には契約することができないにもかかわらず、顧客を集める目的でインターネット上に掲載されている物件のことです。「おとり広告」や「釣り物件」とも呼ばれます。

具体的には、以下のような物件がおとり物件に該当します。

  • 成約済みの物件: すでに借り手が決まっているのに、「募集中」として掲載され続けている。
  • 架空の物件: そもそも実在しない、好条件の物件情報を捏造して掲載している。
  • 取引する意思のない物件: 物件は実在するが、不動産会社が最初からその物件を客付けするつもりがなく、問い合わせてきた顧客を別の高額な物件に誘導する目的で掲載している。

これらは宅地建物取引業法で禁止されている違法行為です。at homeをはじめとする各ポータルサイトは、パトロールや通報制度によっておとり物件の排除に努めていますが、完全になくすのは難しいのが現状です。

ユーザーとしては、「相場より安すぎる」「条件が良すぎるのに長期間掲載されている」といった物件には注意し、問い合わせた際の不動産会社の対応を冷静に見極めることが重要です。

まとめ

この記事では、賃貸情報サイトat home(アットホーム)について、その特徴や評判、メリット・デメリット、そして賢い活用法までを網羅的に解説してきました。

at homeの最大の強みは、50年以上の歴史に裏打ちされた信頼性と、全国64,000店以上の不動産会社との強固なネットワークにあります。このネットワークにより、他の大手サイトでは見つけにくい地域密着型の物件や、思わぬ「掘り出し物物件」に出会える可能性を秘めています。豊富な検索機能や使いやすいアプリも、理想の部屋探しを力強くサポートしてくれるでしょう。

一方で、どの不動産ポータルサイトにも共通する課題として、「おとり物件」の存在や「情報の鮮度」の問題も抱えています。これらのデメリットを回避し、at homeを最大限に活用するためには、以下の3つのポイントを意識することが重要です。

  1. おとり物件を見分ける知識を身につけること。
  2. SUUMOやLIFULL HOME’Sなど、複数の賃貸サイトを併用し、情報の網羅性を高めること。
  3. 気になる物件を見つけたら、迷わずすぐに不動産会社へ問い合わせるという迅速な行動を心がけること。

at homeは、あなたの理想の住まい探しにおける、非常に頼りになるパートナーです。この記事で得た知識を武器に、ぜひご自身の希望やライフスタイルに合った使い方を見つけて、後悔のない、満足のいく部屋探しを実現してください。