賃貸におすすめのネット回線7選!工事不要・無料で使える光回線とは

賃貸におすすめのネット回線、工事不要・無料で使える光回線とは

現代の生活において、インターネットは電気や水道、ガスと同じくらい重要なライフラインの一つです。特に賃貸物件で新しい生活を始める際、多くの方が「どのネット回線を選べば良いのか」という問題に直面します。動画視聴、オンラインゲーム、リモートワーク、オンライン授業など、利用目的は多岐にわたり、それぞれに適した回線は異なります。

しかし、賃貸物件ならではの制約も存在します。「大家さんの許可がないと工事ができないのでは?」「退去時に面倒なことにならないか?」「そもそもどんな種類の回線があるのか分からない」といった不安や疑問を抱えている方も少なくないでしょう。

この記事では、そのような賃貸物件でのインターネット回線選びに関するあらゆる疑問を解消します。回線の種類ごとの特徴から、あなたのライフスタイルに最適な回線の選び方、契約前に知っておくべき注意点、そして具体的なおすすめサービスまで、網羅的に解説します。

この記事を読めば、あなたは自身の状況に最適なインターネット回線を見つけ、スムーズに快適なネット環境を整えることができるようになります。 工事不要で手軽に始められる選択肢や、一見お得な「インターネット無料」物件の実態にも迫りますので、ぜひ最後までご覧ください。


賃貸で使えるインターネット回線の種類

賃貸物件で利用できるインターネット回線は、主に4つの種類に分けられます。それぞれにメリット・デメリットがあり、通信速度や料金、導入の手軽さが異なります。自分のライフスタイルや何を重視するかによって、最適な選択肢は変わってきます。まずは、それぞれの特徴を正しく理解することから始めましょう。

回線種類 通信速度(理論値) 安定性 工事の有無 月額料金(目安) こんな人におすすめ
光回線 ◎ 速い(1Gbps~10Gbps) ◎ 非常に安定 原則必要(※1) 4,000円~6,000円 オンラインゲーム、高画質動画視聴、在宅ワークなど速度と安定性を最重視する人
ホームルーター ○ 比較的速い(5G対応で数Gbps) △ 環境・時間帯による 不要 4,000円~5,000円 工事を避けたい、すぐにネットを使いたい、引越しが多い人
モバイルルーター △ やや遅い(数百Mbps~数Gbps) △ 場所・環境による 不要 3,000円~5,000円 外出先でもWi-Fiを使いたい、単身で利用データ量が少ない人
CATV回線 ○ 比較的速い(320Mbps~1Gbps) ○ 比較的安定 原則必要(※2) 5,000円~7,000円 ケーブルテレビとネットをまとめて契約したい人
※1:建物に設備が導入済みの場合は工事不要のケースあり
※2:テレビのアンテナ端子を利用するため、大掛かりな工事は不要な場合が多い

光回線

光回線は、現在主流となっているインターネット回線で、通信速度と安定性に最も優れているのが最大の特徴です。 光ファイバーケーブルという専用線を物理的に建物内に引き込んで利用するため、外部の電波干渉を受けにくく、高速で安定した通信が可能です。

メリット:

  • 圧倒的な通信速度: 大容量のデータ通信もスムーズに行えます。高画質な動画のストリーミング再生、オンラインゲーム、大容量ファイルのダウンロードやアップロード、複数人での同時利用でもストレスを感じることはほとんどありません。理論値で下り最大1Gbpsが一般的ですが、近年では5Gbpsや10Gbpsといった超高速プランも登場しています。
  • 通信の安定性: 光ファイバーは電波や磁気の影響を受けないため、天候や周辺環境に左右されにくく、通信が途切れたり遅くなったりすることが極めて少ないです。応答速度(Ping値)も低いため、一瞬のラグが勝敗を分けるオンラインゲームには最適です。
  • データ容量が無制限: 基本的にどのプランでもデータ通信容量の制限がないため、どれだけ使っても速度制限を気にする必要がありません。

デメリット:

  • 開通工事が必要な場合がある: 建物に光回線の設備が導入されていない場合、新たに回線を引き込むための開通工事が必要です。賃貸物件では、工事を行う前に必ず大家さんや管理会社の許可を得なければなりません。
  • 開通までの時間: 申し込みから工事、開通までには数週間から2ヶ月程度かかる場合があります。特に引越しシーズン(3月〜4月)は混み合うため、早めの申し込みが必要です。
  • 月額料金がやや高め: 他の回線と比較すると、月額料金が若干高くなる傾向があります。ただし、スマートフォンのセット割などを適用することでお得に利用できるケースも多いです。

ホームルーター

ホームルーターは、「置くだけWi-Fi」とも呼ばれ、工事不要でコンセントに挿すだけでインターネットが使えるようになる手軽さが魅力のサービスです。 スマートフォンと同じように携帯電話会社の電波(4G/LTEや5G)を受信してWi-Fiを飛ばす仕組みです。

メリット:

  • 工事が一切不要: 賃貸物件で最もハードルとなる開通工事が必要ありません。大家さんや管理会社への許可取りも不要で、届いたその日からインターネットを使い始められます。
  • 導入がスピーディ: 申し込み後、端末が届けばすぐに利用を開始できます。最短で翌日に届くサービスもあり、急いでいる方には非常に便利です。
  • 引越し時の手続きが簡単: 引越し先でもコンセントに挿すだけで利用を再開できます。Web上で住所変更の手続きをするだけで済むため、光回線のような移転工事は不要です。

デメリット:

  • 通信の安定性は光回線に劣る: 無線通信のため、建物の構造(鉄筋コンクリートなど)や周辺の障害物、天候、利用者が集中する時間帯などによって通信が不安定になったり、速度が低下したりすることがあります。
  • 応答速度(Ping値)が遅め: 光回線に比べるとPing値が大きくなる傾向があるため、コンマ数秒の反応速度が求められる格闘ゲームやFPSなどのオンラインゲームには不向きな場合があります。
  • 登録した住所以外での利用制限: 基本的に契約時に登録した住所でのみ利用が許可されており、別の場所に持ち運んで使うことはできません(一部サービスを除く)。

モバイルルーター

モバイルルーターは、「ポケット型Wi-Fi」とも呼ばれ、バッテリーを内蔵したコンパクトな端末で、外出先に持ち運んでWi-Fiを利用できるのが最大の特徴です。 ホームルーターと同様に携帯電話会社の電波を利用します。

メリット:

  • 持ち運びが可能: 自宅だけでなく、通勤・通学中の電車内、カフェ、旅行先など、電波が届く場所ならどこでもインターネットに接続できます。スマートフォンやタブレット、ノートパソコンなど複数のデバイスを同時に接続可能です。
  • 工事不要ですぐに使える: ホームルーターと同様、工事は不要で、端末が届けばすぐに利用できます。
  • 料金プランが多様: 月間のデータ容量が少ないプランから無制限のプランまで、利用状況に合わせて様々な料金プランから選べます。

デメリット:

  • 通信速度と安定性は最も劣る: 3つの選択肢の中では、最も通信が不安定になりやすいです。特に移動中や地下などでは電波が弱くなることがあります。
  • データ容量の制限: プランによっては月間のデータ容量に上限があり、超過すると厳しい速度制限がかかる場合があります。「無制限」を謳うプランでも、短期間に大容量の通信を行うと制限がかかるケースがあるため注意が必要です。
  • バッテリーの充電が必要: バッテリーで駆動するため、定期的な充電が必要です。外出先で長時間利用する場合は、モバイルバッテリーを携帯すると安心です。

ケーブルテレビ(CATV)回線

ケーブルテレビ回線は、テレビ放送用のケーブル(同軸ケーブル)を利用してインターネットに接続するサービスです。 地域のケーブルテレビ事業者が提供しており、テレビサービスとセットで契約することが一般的です。

メリット:

  • テレビとセットでお得になる場合がある: 専門チャンネルなど、ケーブルテレビのサービスも利用したい方にとっては、セットで契約することで料金が割安になることがあります。
  • 比較的安定している: 光回線ほどではありませんが、有線で接続するため、ホームルーターやモバイルルーターよりは安定した通信が期待できます。
  • 導入済みの物件が多い: ケーブルテレビ対応の物件であれば、テレビ端子にモデムを接続するだけで利用できる場合が多く、大掛かりな工事は不要です。

デメリット:

  • 通信速度は光回線に及ばない: 特に上り(アップロード)の速度が光回線に比べて遅い傾向にあります。大容量のファイルをアップロードする機会が多い方には不向きかもしれません。
  • 提供エリアが限定的: 地域のケーブルテレビ局がサービスを提供しているため、全国どこでも利用できるわけではありません。
  • 料金が割高になることも: インターネット単体での契約だと、光回線よりも料金が高くなるケースが少なくありません。

これらの特徴を理解し、次の章で解説する「目的別の選び方」と照らし合わせることで、あなたにとって最適な回線が見えてくるはずです。


【目的別】あなたに合う賃貸のネット回線はどれ?

通信速度と安定性を重視するなら「光回線」、工事不要ですぐに使いたいなら「ホームルーター」、外出先でもWi-Fiを使いたいなら「モバイルルーター」

インターネット回線の種類が分かったところで、次に「自分はどのタイプを選べば良いのか?」を具体的に考えていきましょう。ここでは、主な利用目的別に最適な回線をご紹介します。あなたのインターネットの使い方を思い浮かべながら、最適な選択肢を見つけてください。

通信速度と安定性を重視するなら「光回線」

オンラインゲーム、高画質(4Kなど)の動画視聴、リモートワークでのビデオ会議、大容量ファイルの送受信など、とにかく通信のクオリティを最優先したい方には、光回線が唯一無二の選択肢です。

  • オンラインゲームでの優位性:
    光回線は、通信速度だけでなく、「Ping値(ピンち/ピングち)」と呼ばれる応答速度に優れています。Ping値は、データを送信してから相手サーバーからの応答が返ってくるまでの時間を示す数値で、ms(ミリ秒)という単位で表されます。この数値が小さいほど、タイムラグが少なく快適です。
    特に、FPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)や格闘ゲームなど、コンマ1秒の操作が勝敗を左右するゲームでは、低いPing値が不可欠です。光回線のPing値は一般的に5〜20ms程度であるのに対し、ホームルーターやモバイルルーターでは30〜100ms以上になることも珍しくありません。この差が、ゲーム体験に決定的な違いをもたらします。
  • 快適な動画視聴とライブ配信:
    NetflixやYouTubeなどで4Kなどの高画質動画を視聴する場合、安定して高い通信速度が求められます。光回線であれば、読み込みで待たされたり、途中で画質が落ちたりすることなく、ストレスフリーで楽しめます。また、自身でライブ配信を行う場合、視聴者にクリアな映像を届けるためには高速な「上り(アップロード)速度」が重要になります。光回線は上り速度も速いため、配信活動にも最適です。
  • 信頼性が求められる在宅ワーク:
    リモートワークで頻繁にビデオ会議を行う場合、映像や音声が途切れてしまうと業務に支障をきたします。光回線であれば、安定した接続が確保されるため、重要な会議の途中でも安心して参加できます。また、会社サーバーとの大容量ファイルのやり取りもスムーズに行えるため、生産性の向上にも繋がります。

賃貸物件で光回線を選ぶ際は、まず大家さんや管理会社に工事の許可が取れるかを確認することが最初のステップになります。 許可さえ得られれば、最も快適なインターネット環境を手に入れることができます。

工事不要ですぐに使いたいなら「ホームルーター」

「引越してすぐにネットを使いたい」「工事の許可取りが面倒」「壁に穴を開けたくない」といった、手軽さとスピード感を重視する方には、ホームルーターが最適です。

  • 工事不要の圧倒的な手軽さ:
    ホームルーター最大のメリットは、工事が一切不要である点です。光回線のように、業者と日程を調整して工事に立ち会う必要も、大家さんに気を遣って許可を求める必要もありません。申し込み後、端末が届けば、あとはコンセントに挿すだけでWi-Fi環境が整います。この手軽さは、特に初めて一人暮らしをする方や、煩雑な手続きを避けたい方にとって大きな魅力です。
  • 引越しが多い方に最適:
    転勤やライフステージの変化で引越しが多い方にとっても、ホームルーターは非常に便利です。光回線の場合、引越しのたびに移転手続きや、場合によっては再度工事が必要になり、費用と手間がかかります。一方、ホームルーターはWebで住所変更手続きをするだけで、引越し先でもすぐに利用を再開できます。解約や新規契約を繰り返す必要がないため、違約金などの余計なコストを抑えることにも繋がります。
  • 通信品質の注意点:
    手軽な一方で、通信品質は光回線に一歩譲ります。携帯電話の電波を利用するため、高層階や、コンクリートが厚い建物の中心部など、電波が届きにくい場所では速度が低下することがあります。また、利用者が多い夜間帯なども速度が落ちる可能性があります。
    ただし、近年のホームルーターは5Gに対応しており、エリア内であれば光回線に迫る速度が出ることもあります。 日常的なWebサイトの閲覧や動画視聴、SNSの利用であれば、ほとんどの場合で十分快適に利用できるでしょう。オンラインゲームでも、一部のシビアなものを除けば問題なくプレイできるケースも増えています。

外出先でもWi-Fiを使いたいなら「モバイルルーター」

自宅だけでなく、大学のキャンパス、カフェ、通勤・通学の移動中など、場所を問わずにインターネットを使いたいアクティブな方には、モバイルルーターが最もフィットします。

  • 究極のポータビリティ:
    モバイルルーターは、スマートフォンほどの大きさで軽量なため、カバンに入れて気軽に持ち運べます。これにより、いつでもどこでも自分のノートパソコンやタブレットをインターネットに接続できます。カフェで課題に取り組む学生や、場所を選ばずに仕事をするノマドワーカーにとっては必須のアイテムと言えるでしょう。
  • 通信費の節約に貢献:
    外出先でモバイルルーターを使えば、スマートフォンのデータ通信量(ギガ)を消費せずに済みます。動画を見たり、アプリをダウンロードしたりする際にモバイルルーターのWi-Fiに接続することで、スマートフォンの料金プランを低いものに変更し、通信費全体を節約することも可能です。
  • 一人暮らしのメイン回線としても:
    インターネットの利用が主にスマートフォンやタブレットでのWeb閲覧やSNSが中心で、大容量の通信をあまり行わない単身者であれば、モバイルルーターを自宅のメイン回線として兼用するのも一つの手です。ホームルーターを別途契約する必要がなく、コストを一本化できます。
  • 利用上の注意点:
    モバイルルーターを選ぶ際は、データ容量とバッテリーの持続時間に注意が必要です。データ容量に上限があるプランでは、使いすぎると月末に速度制限に悩まされることになります。自分の利用スタイルを把握し、余裕のあるプランを選ぶことが重要です。また、外出先で長時間使う場合は、バッテリー切れに備えてモバイルバッテリーを携帯しておくと安心です。通信の安定性は、利用する場所の電波状況に大きく左右される点も理解しておく必要があります。

このように、自分のライフスタイルやインターネットに求めるものを明確にすることで、自然と選ぶべき回線の種類が見えてきます。


賃貸のインターネット回線を選ぶ5つのポイント

通信速度と安定性、月額料金と初期費用、提供エリアの確認、開通工事の有無、契約期間と違約金

自分に合った回線の種類(光回線、ホームルーターなど)が見えてきたら、次は数あるサービスの中から具体的にどれを契約するかを選ぶ段階に進みます。ここでは、契約で失敗しないために必ずチェックすべき5つの重要なポイントを詳しく解説します。

通信速度と安定性

インターネットの快適さを左右する最も重要な要素が「通信速度」と「安定性」です。特に、ただ速いだけでなく、常に安定して速度が出ることが重要になります。

  • 「上り」と「下り」の速度:
    通信速度には「下り(ダウンロード)」と「上り(アップロード)」の2種類があります。

    • 下り速度: Webサイトの閲覧、動画視聴、アプリのダウンロードなど、インターネット上からデータを受信する際の速さです。この数値が大きいほど、ページの表示や動画の読み込みが速くなります。
    • 上り速度: メールの送信、SNSへの写真や動画の投稿、ファイルのクラウドストレージへの保存など、データをインターネット上に送信する際の速さです。この数値が大きいほど、アップロードが早く完了します。
      一般的に「速度」という場合、多くの人は下り速度を指しますが、在宅ワークで大容量のデータを扱ったり、ライブ配信を行ったりする方は、上り速度も同じくらい重要になります。
  • 理論値と実測値の違い:
    公式サイトなどに記載されている「最大1Gbps」といった数値は、あくまで技術規格上の「理論値」です。実際の利用環境でこの速度が出ることはまずありません。本当に重要なのは、実際に利用しているユーザーが計測した「実測値」です。
    実測値は、「みんなのネット回線速度」のようなユーザーの速度投稿サイトで確認できます。契約を検討しているサービス名と地域名で検索し、時間帯別(朝・昼・夜)の平均速度をチェックすることで、より現実的な利用イメージを掴むことができます。
  • 安定性を示す「Ping値」:
    前述の通り、Ping値は応答速度を示し、オンラインゲームやビデオ会議など、リアルタイム性が求められる用途で非常に重要です。Ping値は低ければ低いほど良く、30ms以下であれば快適、15ms以下なら非常に優秀とされています。これも実測値サイトで確認できますので、特にオンラインゲームをプレイする方は必ずチェックしましょう。

月額料金と初期費用

毎月の固定費となる月額料金はもちろん重要ですが、契約時にかかる初期費用や、トータルのコストで判断することが賢い選び方です。

  • 月額料金の内訳:
    表示されている月額料金がすべてではありません。プロバイダ料金が含まれているか、Wi-Fiルーターのレンタル料は別途必要かなどを確認しましょう。特に光回線では、「回線事業者」と「プロバイダ」が一体型のサービスと、別々に契約が必要なサービスがあります。
  • 初期費用:
    契約時には、主に以下の初期費用が発生します。

    • 契約事務手数料: 3,300円(税込)が一般的です。
    • 開通工事費: 光回線で工事が必要な場合に発生します。マンションタイプで約16,500円〜22,000円、戸建てタイプで約19,800円〜44,000円が相場ですが、多くの事業者で「工事費実質無料」キャンペーンを実施しています。これは、工事費の分割払い相当額を毎月の料金から割り引くことで、契約期間を満了すれば実質的に無料になるという仕組みです。
    • 端末代金: ホームルーターやモバイルルーターで発生します。こちらも「実質無料」になるキャンペーンが多いですが、途中解約すると残債が一括請求されるため注意が必要です。
  • キャンペーンとスマホセット割:
    料金を比較する上で見逃せないのが、各種割引です。

    • キャッシュバック: 代理店や公式サイトからの申し込みで、数万円単位のキャッシュバックが受けられる場合があります。適用条件(オプション加入など)をよく確認しましょう。
    • スマホセット割: 特定の光回線やホームルーターと、対応するキャリアのスマートフォンをセットで利用することで、スマホの月額料金が永年割引(最大1,100円/月程度)になります。家族の分も対象になることが多く、トータルの通信費を大幅に節約できる可能性があります。自分が利用しているスマホキャリアに合わせて回線を選ぶのが、最も賢い方法の一つです。

提供エリアの確認

どれだけ魅力的なサービスでも、自分の住む賃貸物件が提供エリア外では契約できません。申し込みの前には、必ず公式サイトのエリア検索で確認が必要です。

  • 光回線の場合:
    光回線は、どの事業者の回線網を利用しているかで提供エリアが大きく異なります。

    • フレッツ光(NTT東日本/西日本): 日本全国のほとんどのエリアをカバーしており、ドコモ光やソフトバンク光などの多くの「光コラボレーション」事業者がこの回線を利用しています。
    • auひかり: KDDI独自の回線網(一部エリアではフレッツ光を利用)です。全国展開していますが、一部の関西・東海エリアや沖縄では提供されていません。
    • NURO光: So-net(ソニーネットワークコミュニケーションズ)が提供する独自の回線網です。高速通信が魅力ですが、提供エリアが主要都市部とその周辺に限定されているため、利用できる人が限られます。
  • ホームルーターの場合:
    携帯電話の電波を利用するため、基本的にはスマートフォンの対応エリアと同じです。ただし、高速通信が可能な「5G」のエリアはまだ限定的なため、自分の住所が5Gエリアに含まれているかを確認することが重要です。5Gエリア外でも4G/LTEで通信は可能ですが、速度は大きく異なります。

開通工事の有無

賃貸物件における最大の関門が「開通工事」です。工事が必要かどうかは、物件の設備状況によって決まります。

  • 工事が必要なケース:
    建物に光回線の設備が一切導入されていない場合。電柱から光ファイバーケーブルを建物内に引き込み、部屋まで配線する工事が必要です。この場合は必ず大家さんや管理会社の許可が必要になります。
  • 工事が不要または簡易な工事で済むケース:
    • 建物の共用部まで設備が導入済みの場合: マンションやアパートのMDF室(集合配電盤)まで光回線が来ている状態です。この場合、共用部から自分の部屋まで回線を引き込むだけの簡単な工事で済みます。
    • 部屋の中に「光コンセント」が設置済みの場合: 前の入居者が光回線を利用しており、設備がそのまま残っている状態です。この場合、業者が訪問しない「無派遣工事」となり、申し込み後に送られてくる機器を自分で接続するだけで利用を開始できます。

申し込み時に、住所を伝えることで事業者が設備状況を調べてくれるので、どのパターンの工事になるかを確認しましょう。

契約期間と違約金

インターネット回線の契約には、多くの場合「契約期間の縛り」が存在します。安易に契約すると、後々高額な違約金に悩まされる可能性があります。

  • 契約期間:
    「2年自動更新」や「3年自動更新」といったプランが一般的です。 これは、契約期間が満了すると、解約の申し出がなければ自動的に同じ期間の契約が更新される仕組みです。
  • 違約金(契約解除料):
    契約期間の途中で解約した場合や、「更新月」と呼ばれる特定の期間(契約満了月の翌月など、2〜3ヶ月間)以外で解約した場合に、違約金が発生します。違約金の金額は事業者やプランによって異なりますが、月額料金の1ヶ月分程度が目安です。
  • その他の解約費用:
    違約金以外にも、解約時には以下の費用が発生する可能性があるため、注意が必要です。

    • 工事費の残債: 「工事費実質無料」キャンペーンを利用していた場合、契約期間の途中で解約すると、まだ支払いが終わっていない工事費の残額が一括で請求されます。
    • 端末代金の残債: ホームルーターなどで同様に、端末代金の残債が請求されます。
    • 撤去工事費: 光回線の場合、事業者によっては退去時に回線設備の撤去が義務付けられており、その工事費用(1万円〜3万円程度)がかかることがあります。

最近では、GMOとくとくBB光のように「契約期間の縛りなし」を特徴とするサービスも増えています。 引越しの予定がある方や、とりあえず試してみたいという方は、こうした縛りのないプランを選ぶと安心です。


賃貸で光回線を契約する流れと注意点

大家さん・管理会社への工事許可を取る、退去時の原状回復・撤去工事について確認する、引越し(移転)手続きの方法を確認しておく

通信品質を最優先して光回線を選んだ場合、契約から開通までにはいくつかのステップを踏む必要があり、特に賃貸物件ならではの注意点が存在します。トラブルを未然に防ぎ、スムーズに手続きを進めるためのポイントを解説します。

大家さん・管理会社への工事許可を取る

光回線の設備が建物に導入されておらず、新規に引き込み工事が必要な場合、契約を申し込む前に必ず物件の所有者である大家さん、または管理会社から工事の許可を得る必要があります。 これを怠ると、後々大きなトラブルに発展する可能性があります。

  • なぜ許可が必要なのか?
    光回線の工事では、建物の外壁に穴を開けたり、ビス留めをしたり、配管を利用したりすることがあります。これらは建物の資産価値に影響を与える行為と見なされるため、所有者の許可なく行うことはできません。無断で工事を行った場合、契約違反として退去を求められたり、原状回復費用を請求されたりするリスクがあります。
  • 許可を取るタイミングと伝え方:
    許可を取るベストなタイミングは、光回線事業者に申し込む前です。申し込み後に許可が下りなかった場合、キャンセル手続きが面倒になるためです。
    大家さんや管理会社に連絡する際は、ただ「インターネットの工事をしたい」と伝えるだけでは不十分です。不安を抱かせないよう、できるだけ具体的に工事内容を説明することが重要です。

    【伝えるべきポイントの例】
    * 契約したい光回線サービス名:(例:「ドコモ光を契約したいのですが」)
    * 想定される工事内容:(例:「電柱から光ケーブルを引き込み、エアコンのダクト(配管穴)を利用して室内に入れるため、基本的に新たな穴開けは発生しない見込みです」)
    * 建物を傷つけない配慮:(例:「外壁への固定が必要な場合も、建物を傷つけにくい方法(接着など)で対応可能か工事業者に確認します」)

    事前に契約したい事業者に問い合わせて、一般的な工事内容を確認しておくと、よりスムーズに説明できます。「建物の資産価値を損なうような工事は行いません」という一言を添えるだけでも、相手の心証は大きく変わります。

退去時の原状回復・撤去工事について確認する

工事の許可と合わせて、退去時の取り扱いについても必ず確認しておきましょう。 これを確認しておかないと、引越しの際に思わぬ費用や手間が発生することがあります。

  • 「原状回復」の義務:
    賃貸契約では、退去時に部屋を「原状回復(入居時の状態に戻す)」する義務があります。光回線設備を後付けした場合、これが原状回復の対象になるかどうかは、大家さんや管理会社の判断によります。
  • 確認すべき2つのパターン:
    1. 設備を残置しても良いか?: 次の入居者も利用できるため、「設備はそのまま残しておいて良い」と言われるケースが最も多いです。この場合、借主側での撤去工事や費用負担は発生しません。むしろ、物件の付加価値が上がると歓迎されることもあります。
    2. 撤去が必要か?: 「完全に元の状態に戻してほしい」と言われた場合、退去時に光回線の撤去工事が必要になります。
  • 撤去工事の費用と注意点:
    撤去工事が必要になった場合、その費用を誰が負担するのかが問題になります。事業者によっては無料で撤去してくれる場合もありますが、1万円〜3万円程度の有料となるケースも少なくありません。
    また、auひかりやNURO光など一部の独自回線では、規約で撤去工事が義務付けられている場合があります。契約前に、事業者の公式サイトや重要事項説明書で、撤去工事の要否と費用についてもしっかりと確認しておくことが重要です。

    これらの許可や確認事項は、口約束ではなく、メールや書面など記録に残る形でやり取りしておくと、後の「言った・言わない」のトラブルを防ぐことができます。

引越し(移転)手続きの方法を確認しておく

契約期間中に引越しをする可能性が少しでもあるなら、あらかじめ「移転手続き」の方法についても確認しておくと安心です。

  • 移転手続きとは?
    同じ光回線サービスを、引越し先でも継続して利用するための手続きです。解約して新規契約するよりも、手数料が安く済んだり、契約年数を引き継げたりするメリットがあります。
  • 手続きの流れと費用:
    1. 引越し先でのエリア確認: まず、引越し先が現在契約中のサービスの提供エリア内かを確認します。エリア外の場合は、残念ながら解約するしかありません。
    2. 移転手続きの申し込み: 1ヶ月前〜2ヶ月前を目安に、事業者のWebサイトや電話で移転手続きを申し込みます。
    3. 引越し先での工事: 引越し先の物件の設備状況に応じて、新たに開通工事が必要になります。工事費も新規契約時と同様に発生しますが、移転の場合は割引や特典が適用されることもあります。移転事務手数料として、別途3,300円程度がかかるのが一般的です。
  • 移転か、解約新規か?
    場合によっては、移転手続きをするよりも、一度解約して引越し先で新たに別のサービスを契約した方がお得になるケースもあります。特に、新規契約者向けの豪華なキャッシュバックキャンペーンなどを利用できる場合は、違約金や工事費残債を支払ってでも乗り換えた方がトータルで安くなることがあります。
    移転手続きの費用と、解約して新規契約した場合の費用(違約金+新規契約の特典)を比較検討してみることをおすすめします。

これらの注意点を事前に把握し、計画的に行動することで、賃貸物件でも安心して光回線を導入し、快適なインターネットライフを送ることができます。


賃貸でも工事不要で光回線が使えるケースとは

賃貸でも工事不要で光回線が使えるケースとは

「光回線を使いたいけれど、工事の許可が下りそうにない」「大家さんとの交渉が面倒」と感じている方も多いでしょう。しかし、諦めるのはまだ早いです。実は、賃貸物件でも一切の工事が不要で、申し込むだけで光回線が使えるケースがあります。それは、すでにお部屋に光回線の設備が整っている場合です。

建物に光回線の設備が導入済みの場合

これは「光回線導入済み物件」や「インターネット対応物件」などと呼ばれます。物件の募集情報に「光ファイバー対応」「光回線完備」といった記載があれば、このケースに該当する可能性が高いです。

  • どういう状態か?
    この状態は、電柱から来た光ファイバーケーブルが、アパートやマンションの共用部にあるMDF室(集合配電盤)まで引き込まれている状態を指します。建物全体としては、すでに光回線が利用できる準備が整っているのです。
  • メリットは?
    最大のメリットは、大家さんや管理会社への工事許可が原則不要になることです。すでに建物への引き込み工事は完了しているため、新たな外壁の穴あけなど、建物を傷つける工事が発生しないからです。
    申し込み後に行われるのは、この共用部から自分の部屋までケーブルを配線する作業だけです。電話用の配管などを利用することが多いため、室内工事もごく簡単なもので済み、時間も30分〜1時間程度で完了します。場合によっては、この室内への配線すら完了していることもあります。
  • 注意点:利用できる回線が限られる場合がある
    建物に導入されている光回線の種類は、基本的に1種類か2種類です。例えば、NTTのフレッツ光の設備しか導入されていない物件では、フレッツ光回線を利用する「光コラボ(ドコモ光、ソフトバンク光など)」しか選べません。auひかりやNURO光といった独自回線を利用したい場合は、別途引き込み工事が必要になり、結局は大家さんの許可が必要になります。
    内見時や不動産会社への問い合わせの際に、「どの事業者の光回線設備が導入されていますか?」と確認しておくと、その後の手続きが非常にスムーズになります。

部屋の中に光コンセントが設置済みの場合

これは、光回線を利用する上で最もラッキーなケースです。内見した部屋の壁に、見慣れないコンセントがあったら、それは「光コンセント」かもしれません。

  • 光コンセントとは?
    光コンセントは、室内に引き込まれた光ファイバーケーブルと、終端装置(ONU)を接続するための専用の差し込み口です。前の入居者が光回線を利用していて、退去時に設備をそのまま残していった場合にこの状態になります。

    光コンセントには、以下のような種類があります。
    * 一体型: 電源コンセントやテレビアンテナ端子と一体になっているタイプ。
    * 分離型: 壁に直接、小さなボックスが取り付けられているタイプ。「光」や「光SC」といった文字が書かれていることが多いです。
    * ケーブル直出し型: 壁の穴から直接光ファイバーケーブルが伸びているタイプ。

  • 最大のメリット:「無派遣工事」で即日開通も可能
    部屋の中に光コンセントが設置されていれば、物理的な工事は一切不要です。光回線事業者に申し込むと、「無派遣工事(または遠隔開通)」という扱いになります。
    これは、業者が自宅を訪問することなく、通信局内の操作だけで回線を開通させる方法です。申し込み後、数日から1週間程度でONU(終端装置)やWi-Fiルーターが送られてくるので、それを自分で光コンセントに接続するだけで、インターネットが使えるようになります。面倒な工事の立ち会いが不要で、費用も2,200円〜3,300円程度と格安で済みます。
  • 申し込み時の注意点
    光コンセントがある場合でも、申し込み時にその旨を正確に伝えることが重要です。事業者側で設備情報が正しく把握できていないと、誤って派遣工事が手配されてしまう可能性があるからです。申し込みの際には「部屋に〇〇(事業者名)の光コンセントが設置済みです」と伝えましょう。スマートフォンのカメラで光コンセントの写真を撮っておくと、問い合わせの際にスムーズです。

このように、賃貸物件でも物件の設備状況によっては、工事のハードルを越えることなく、手軽に高速な光回線を導入することが可能です。 物件探しの段階から、こうした「インターネット設備」に着目してみることを強くおすすめします。


「インターネット無料」賃貸物件の注意点と対処法

なぜインターネット無料なの?、通信速度が遅いことがある、無料インターネットが遅い場合の対処法

物件情報を見ていると、「インターネット無料」「ネット使用料不要」といった魅力的なフレーズをよく目にします。家賃だけでインターネットが使い放題になるなら、これほどお得な話はありません。しかし、この「インターネット無料」物件には、知っておくべき注意点が存在します。メリットだけでなく、デメリットも理解した上で入居を決めましょう。

なぜインターネット無料なの?

大家さんが無料でインターネットを提供しているわけではありません。その仕組みは、大家さんが建物全体でインターネット回線を一括契約し、その料金を家賃や管理費に含めて徴収しているというものです。

  • 大家さん側のメリット:
    「インターネット無料」は、物件の空室対策として非常に有効な付加価値となります。特に単身者向けの物件では、インターネット環境が整っていることが入居を決める大きな要因になるため、周辺の競合物件と差別化を図る目的で導入する大家さんが増えています。入居者にとっては「無料」に見えますが、実際には通信料金が家賃に上乗せされていると考えるのが自然です。
  • 導入されている回線の種類:
    導入されている回線の種類は物件によって様々です。比較的新しい物件では、高速な光回線(マンションタイプ)が導入されていることが多いですが、古い物件ではADSL回線やCATV回線の場合もあります。また、業務用の安価な回線サービスが使われていることも少なくありません。

通信速度が遅いことがある

「インターネット無料」物件で最もよく聞かれる不満が、「通信速度が遅い」という問題です。特に、多くの人がインターネットを利用する時間帯に速度が極端に低下することがあります。

  • 速度が遅くなる原因:
    速度低下の主な原因は、1本のインターネット回線を、その建物に入居している全戸で共有(シェア)しているためです。
    例えば、1Gbpsの光回線が1本導入されているマンションに20戸の部屋があったとします。昼間など、利用者が少ない時間帯は快適に利用できるかもしれません。しかし、平日の夜(20時〜24時頃)や休日など、多くの入居者が一斉に動画視聴やオンラインゲームを始めると、回線が混雑して交通渋滞のような状態になります。
    その結果、1戸あたりの実質的な通信速度が大幅に低下し、「Webページの表示が遅い」「動画がカクカクする」といった現象が発生するのです。
  • 「ベストエフォート型」の限界:
    日本のインターネットサービスの多くは「ベストエフォート型」です。これは「最大限の努力はしますが、表示されている最大速度を常に保証するものではありません」という意味です。無料インターネット設備もこの例に漏れず、回線の混雑状況によってパフォーマンスが大きく変動します。
    日常的なWeb閲覧やLINE程度であれば問題ないかもしれませんが、オンラインゲームや高画質動画の視聴、リモートワークなど、安定した高速通信を求めるユーザーにとっては、満足できない可能性が高いことを覚悟しておく必要があります。

無料インターネットが遅い場合の対処法

入居してから「思ったより速度が遅くて使い物にならない…」と後悔しないために、また、もしそうなってしまった場合の対処法を知っておきましょう。

  • 内見時に速度をチェックする(可能であれば):
    内見時に、不動産会社の担当者に許可を得て、スマートフォンのWi-Fi設定画面で接続できるネットワークがあるか確認し、スピードテストアプリなどで速度を計測させてもらうのが最も確実です。ただし、これは許可されない場合も多いです。
  • 対処法①:管理会社や大家さんに相談する
    速度が遅いと感じたら、まずは管理会社や大家さんに相談してみましょう。他の入居者からも同様の声が上がっていれば、より高性能な回線設備への変更や、プロバイダの変更などを検討してくれる可能性があります。ただし、すぐに対応してもらえるとは限らないため、過度な期待は禁物です。
  • 対処法②:個人で別途インターネット回線を契約する
    無料のインターネットでは満足できない場合、最終手段として個人で新たにインターネット回線を契約するという選択肢があります。
    この場合、通常の賃貸物件で契約するのと同じ手順を踏むことになります。

    1. 大家さん・管理会社への確認: まず、「備え付けのインターネットが遅いため、個人で別途光回線を契約したいのですが、工事の許可をいただけますか?」と確認を取ります。物件の規約によっては、個別の回線契約が禁止されている場合もあるため、この確認は必須です。
    2. 光回線の契約: 許可が下りれば、自分で好きな光回線事業者を選んで契約し、工事を行います。これにより、他の入居者の影響を受けない、自分専用の高速回線を手に入れることができます。
    3. 工事ができない場合の代替案: もし光回線の工事許可が下りなかった場合は、工事不要のホームルーターを契約するのが現実的な解決策となります。ホームルーターであれば、大家さんの許可なく導入でき、備え付けの遅い回線とは別に、快適なインターネット環境を構築できます。

「インターネット無料」は確かに魅力的ですが、その利便性と引き換えに通信品質が犠牲になる可能性があることを理解しておくことが重要です。自分のインターネット利用スタイルを考え、もし品質に不満があった場合に個人で契約する選択肢も視野に入れて物件を選ぶようにしましょう。


賃貸におすすめの光回線7選

ここでは、賃貸物件で契約可能なおすすめの光回線を7つ厳選してご紹介します。各サービスの特徴、料金、そして重要なスマホセット割の情報を比較し、あなたに最適な光回線を見つける手助けをします。料金やキャンペーンは変動するため、契約前には必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

光回線サービス 月額料金(マンション) 月額料金(戸建て) スマホセット割 特徴
ドコモ光 4,400円 5,720円 ドコモ 豊富なプロバイダから選択可能。ドコモユーザーならまず検討したい。
ソフトバンク光 4,180円 5,720円 ソフトバンク/Y!mobile ソフトバンク・ワイモバイルユーザーに絶大なメリット。乗り換えサポートが手厚い。
auひかり 4,180円~ 5,610円 au/UQ mobile 独自回線で高速通信が期待できる。auユーザーに最適。エリア確認が必須。
NURO光 2,090円~2,750円(3年契約) 5,200円(3年契約) ソフトバンク 下り最大2Gbpsの超高速通信が魅力。提供エリアが限定的な点に注意。
GMOとくとくBB光 4,818円 5,940円 なし 契約期間の縛りなし。シンプルで分かりやすい料金体系。
ビッグローブ光 4,378円 5,478円 au/UQ mobile/BIGLOBEモバイル au・UQユーザーもお得。高額キャッシュバックキャンペーンが豊富。
@nifty光 4,378円 5,720円 au/UQ mobile/@niftyモバイル au・UQユーザーに加え、ノジマでの割引も特徴的。
※上記料金は税込、各種割引適用前の基本的なプランの料金です。2024年5月時点の情報を基にしていますが、変動する可能性があります。

① ドコモ光

NTTドコモが提供する、フレッツ光回線を利用した光コラボレーションサービスです。
なんといっても最大のメリットは、ドコモのスマホとのセット割「ドコモ光セット割」です。家族のドコモスマホ料金が1台あたり最大1,100円割引(永年)になるため、家族にドコモユーザーが多いほどお得になります。
また、提携プロバイダが20社以上と非常に豊富で、それぞれにキャッシュバックやWi-Fiルーター無料レンタルなどの特典があるため、自分に合ったプロバイダを選べる自由度の高さも魅力です。通信品質やサポート体制を重視する方におすすめです。
参照:ドコモ光 公式サイト

② ソフトバンク光

ソフトバンクが提供する、フレッツ光回線を利用した光コラボレーションサービスです。
ソフトバンクまたはY!mobileのスマートフォンを利用している方であれば、「おうち割 光セット」が適用され、スマホ料金が毎月最大1,100円(ソフトバンク)または最大1,650円(Y!mobile)割引になります。
他社からの乗り換え時に発生する違約金や撤去工事費を最大10万円まで負担してくれる「SoftBank あんしん乗り換えキャンペーン」が非常に強力で、現在他の回線を契約中の方でも乗り換えやすいのが大きな特徴です。
参照:ソフトバンク光 公式サイト

③ auひかり

KDDIが提供する、独自の光回線網(一部フレッツ光網も利用)を利用したサービスです。
フレッツ光を利用する光コラボとは異なり、独自の回線網を利用しているため、時間帯による混雑が比較的少なく、安定した高速通信が期待できるのが強みです。auまたはUQ mobileユーザーは「auスマートバリュー」「自宅セット割」の適用で、スマホ料金が永年割引になります。
ただし、提供エリアが全国ではない点(特に関西・東海エリアでは提供されていない)と、賃貸マンションに設備が導入されていない場合、個人での引き込み工事のハードルが光コラボより若干高い点には注意が必要です。
参照:auひかり 公式サイト

④ NURO光

So-netが提供する、独自の光回線網を利用したサービスです。
下り最大2Gbpsという圧倒的な通信速度が最大の魅力で、オンラインゲーマーやクリエイターなど、通信速度に徹底的にこだわりたいユーザーから絶大な支持を得ています。月額料金にプロバイダ料金と高速無線LANルーターのレンタル料が含まれているのも分かりやすいポイントです。ソフトバンクユーザーは「おうち割 光セット」の対象になります。
最大の注意点は提供エリアが非常に限定的であることです。契約できるかどうかは、公式サイトでのピンポイントなエリア検索が必須となります。
参照:NURO光 公式サイト

⑤ GMOとくとくBB光

大手プロバイダであるGMOインターネットグループが提供する、フレッツ光回線を利用した光コラボレーションサービスです。
このサービスの最大の特徴は「契約期間の縛りがない」ことです。いつ解約しても違約金が発生しないため、「いつまで住むか分からない」「とりあえず光回線を試してみたい」という賃貸住まいの方に非常にマッチしています。
料金体系もシンプルで、他社の複雑な割引に惑わされることなく、安価な月額料金で利用できます。スマホセット割はありませんが、それを補って余りある手軽さと分かりやすさが魅力です。
参照:GMOとくとくBB光 公式サイト

⑥ ビッグローブ光

老舗プロバイダのビッグローブが提供する、フレッツ光回線を利用した光コラボレーションサービスです。
auユーザー向けの「auスマートバリュー」、UQ mobileユーザー向けの「自宅セット割」に対応しており、KDDI系のスマホユーザーにおすすめです。また、BIGLOBEモバイルとのセット割もあります。
高額なキャッシュバックキャンペーンを頻繁に実施していることでも知られており、申し込み窓口をしっかり選ぶことで、初期費用を大幅に抑えることが可能です。IPv6(IPoE)接続にも標準対応しており、安定した通信が期待できます。
参照:ビッグローブ光 公式サイト

⑦ @nifty光

富士通系のプロバイダであるニフティが提供する、フレッツ光回線を利用した光コラボレーションサービスです。
ビッグローブ光と同様に、「auスマートバリュー」「自宅セット割」に対応しているため、au・UQ mobileユーザーの選択肢の一つとなります。
独自の強みとして、家電量販店「ノジマ」でのお買い物が毎月8%割引になる「@nifty 優待サービス」があります。引越しを機に家電の購入を検討している方には、思わぬメリットになるかもしれません。こちらもIPv6(IPoE)接続に標準対応しています。
参照:@nifty光 公式サイト


工事不要!賃貸におすすめのホームルーター3選

「光回線の工事ができない」「すぐにインターネットを使いたい」という方のために、工事不要でコンセントに挿すだけで使えるホームルーターのおすすめサービスを3つご紹介します。いずれも5Gに対応しており、エリア内であれば高速通信が可能です。

ホームルーター 端末代金(実質) 月額料金 データ容量 スマホセット割
home 5G (ドコモ) 0円(月々サポート) 4,950円 無制限 ドコモ
WiMAX +5G プロバイダによる 4,000円台~ 実質無制限(※1) au/UQ mobile
SoftBank Air 0円(月月割) 5,368円(※2) 無制限 ソフトバンク/Y!mobile
※上記料金は税込。2024年5月時点の情報を基にしていますが、変動する可能性があります。
※1:一定期間内に大量のデータ通信を行った場合、混雑する時間帯の通信速度が制限される場合があります。
※2:割引適用時の料金。通常料金は異なります。

① home 5G(NTTドコモ)

NTTドコモが提供するホームルーターサービスです。
ドコモの高品質な5G/4G LTEネットワークを利用し、データ容量は完全無制限。通信速度の評判も非常に高く、ホームルーターの中ではトップクラスの性能を誇ります。
ドコモユーザーであれば「home 5G セット割」が適用され、スマホ料金が永年最大1,100円割引になります。端末代金は71,280円と高額ですが、「月々サポート」により36ヶ月間利用すれば実質無料になる仕組みです。通信品質と安定性を重視するなら、最もおすすめのホームルーターです。
注意点として、契約時に登録した設置場所住所でのみ利用可能で、他の場所に持ち運んで使うことは規約で禁止されています。
参照:NTTドコモ 公式サイト

② WiMAX +5G(UQ WiMAXなど)

UQコミュニケーションズが提供する回線を、多くのプロバイダが販売しているサービスです。
WiMAX 2+回線に加え、auの5G/4G LTE回線も利用できる「プラスエリアモード」(有料オプション)が利用でき、広いエリアで安定した通信が可能です。データ容量は標準モードであれば実質無制限で利用できます。
最大のメリットは、販売しているプロバイダ(代理店)が非常に多く、それぞれが独自の料金プランやキャッシュバックキャンペーンを展開している点です。GMOとくとくBBやBIGLOBEなど、複数のプロバイダを比較検討することで、最もお得な条件で契約できます。au・UQ mobileユーザーはセット割の対象になります。
参照:UQ WiMAX 公式サイト

③ SoftBank Air(ソフトバンク)

ソフトバンクが提供する、工事不要Wi-Fiの先駆け的な存在のホームルーターです。
データ容量は無制限で、ソフトバンク・Y!mobileユーザーは「おうち割 光セット(A)」の適用でスマホ料金が割引になります。最新端末の「Airターミナル5」は5Gに対応しています。
特徴的なのは、他社のインターネット回線から乗り換える際に、違約金や撤去費用を負担してくれる「SoftBank あんしん乗り換えキャンペーン」が適用される点です。現在利用中のモバイルルーターや光回線の違約金がネックになっている方には大きなメリットとなります。
ただし、通信速度に関しては、時間帯によって遅くなるという声が他の2サービスに比べて多く聞かれる傾向があるため、その点は考慮が必要です。
参照:ソフトバンク 公式サイト


賃貸のインターネットに関するよくある質問

光回線の工事にかかる時間と費用は?、光回線の工事に立ち会いは必要?、大家さんから工事の許可が下りないのはどんな時?、退去するときのネット回線手続きはどうすればいい?

最後に、賃貸物件でのインターネット契約に関して、多くの方が抱く疑問についてQ&A形式でお答えします。

光回線の工事にかかる時間と費用は?

  • 工事時間: 工事内容によって異なりますが、おおむね1時間〜2時間程度で完了します。建物の共用部から部屋まで配線するだけの簡単な工事なら30分程度で終わることもあります。
  • 工事費用: 費用も物件の設備状況や契約する事業者によって変動します。一般的な目安は以下の通りです。
    • 派遣工事(業者が訪問): マンションタイプで約16,500円~22,000円、戸建てタイプで約19,800円~44,000円
    • 無派遣工事(業者の訪問なし): 約2,200円~3,300円
      ただし、先述の通り、多くの光回線事業者では「工事費実質無料キャンペーン」を実施しており、2〜3年の契約期間を満了すれば、利用者の負担は実質的になくなるケースがほとんどです。

光回線の工事に立ち会いは必要?

はい、業者が訪問する「派遣工事」の場合は、契約者本人または代理人(家族など)の立ち会いが必須です。
作業員が室内に入って配線作業や機器の設置・設定を行うため、必ず誰かが在宅している必要があります。工事日は、自分のスケジュールが空いている日を予約しましょう。
一方、部屋に光コンセントが設置済みで「無派遣工事」となる場合は、業者の訪問がないため、立ち会いは一切不要です。

大家さんから工事の許可が下りないのはどんな時?

大家さんや管理会社が工事を許可してくれないケースには、いくつかの理由が考えられます。

  • 建物の構造上の問題: 壁の中にケーブルを通すための配管がなかったり、構造が複雑で物理的に引き込みが困難だったりする場合。
  • 外観・景観への配慮: 新たに穴を開けたり、外壁にケーブルを這わせたりすることで、建物の外観が損なわれることを懸念される場合。特に、デザイン性の高い物件や新しい物件では、許可が下りにくいことがあります。
  • 資産価値の低下への懸念: 大家さんが建物を「傷つけられる」ことに抵抗を感じている場合。
  • 過去のトラブル: 以前の入居者が無断で工事を行い、トラブルになった経験がある場合など。

もし許可が下りなかった場合は、無理に交渉するのではなく、工事が不要なホームルーターやモバイルルーターを代替案として検討するのが現実的です。

退去するときのネット回線手続きはどうすればいい?

退去が決まったら、遅くとも1ヶ月前にはインターネット回線の手続きを始めましょう。手続きは、引越し先でも同じ回線を使い続ける「移転」か、契約を終わりにする「解約」の2パターンです。

  • 移転の場合:
    1. 引越し先がサービスの提供エリアか確認。
    2. 事業者に連絡し、移転手続きを申し込む。
    3. 引越し先での開通工事日を調整する。
    4. 現在利用中のレンタル機器(ONUやルーター)は、基本的には引越し先へ持っていき、そのまま利用します。
  • 解約の場合:
    1. 事業者に連絡し、解約を申し込む。
    2. レンタル機器(ONU、ルーター、ケーブル類)を返却する。 事業者から返却キットが送られてくるので、それに従って梱包し、郵送します。これを忘れると機器損害金を請求されるので注意が必要です。
    3. 撤去工事の要否を確認する。 契約時に確認した通り、撤去工事が必要な場合は、日程を調整して実施します。
    4. 違約金や工事費の残債がないか最終確認をする。

いずれの場合も、早めに手続きを開始することが重要です。特に引越しシーズンは窓口が混み合うため、余裕を持って行動しましょう。


まとめ

この記事では、賃貸物件で快適なインターネット環境を整えるために、回線の種類から選び方のポイント、おすすめのサービス、契約時の注意点まで、幅広く解説してきました。

最後に、この記事の要点をまとめます。

  • 賃貸で使える回線は主に4種類: 高速安定の「光回線」、工事不要の「ホームルーター」、持ち運べる「モバイルルーター」、テレビとセットの「CATV回線」。
  • 目的別で選ぶのが近道:
    • 速度・安定性重視(ゲーム・在宅ワーク)なら「光回線」
    • 手軽さ・即日利用なら「ホームルーター」
    • 外出先での利用がメインなら「モバイルルーター」
  • 契約前の5つのチェックポイント: 「通信速度(特に実測値)」「トータルコスト(初期費用+月額)」「提供エリア」「工事の有無」「契約期間と違約金」は必ず確認しましょう。
  • 賃貸での光回線契約は許可が必須: 工事が必要な場合は、必ず大家さん・管理会社の許可を取り、退去時の原状回復についても確認することがトラブル回避の鍵です。
  • 工事不要で光回線が使えるケースもある: 物件に「光回線設備」が導入済みか、部屋に「光コンセント」があれば、工事不要または簡単な工事で済みます。
  • 「インターネット無料」は速度に注意: 全戸で回線を共有するため、時間帯によって遅くなる可能性があります。不満な場合は、個人で別途回線を契約することも検討しましょう。

最適なインターネット回線は、あなたの住む物件の状況と、あなたのライフスタイルによって決まります。

まずは、ご自身の住まい(または引越し予定先)が光回線の工事が可能か、あるいはすでに設備が導入されている物件なのかを確認することから始めてみてください。 その上で、ご自身のスマートフォンのキャリアや、インターネットに求めることを照らし合わせれば、自ずと最適な選択肢が見えてくるはずです。

この記事が、あなたの快適なデジタルライフの第一歩となることを心から願っています。