神奈川県の北部に位置し、政令指定都市として発展を続ける相模原市。都心へのアクセスが良好でありながら、豊かな自然環境にも恵まれていることから、一人暮らしの方からファミリー世帯まで、幅広い層に人気のベッドタウンです。しかし、いざ相模原市で賃貸物件を探そうとすると、「緑区・中央区・南区の3つの区、どこが自分に合っているのだろう?」「家賃相場や治安はどう違うの?」といった疑問が浮かぶのではないでしょうか。
この記事では、相模原市での部屋探しを検討している方に向けて、市の基本的な情報から、3つの区それぞれの特徴、家賃相場、治安、ライフスタイル別のおすすめエリアまで、網羅的に解説します。さらに、子育て支援制度や人気の駅、おすすめの不動産会社についても詳しくご紹介します。
この記事を読めば、あなたに最適な相模原市のエリアが見つかり、理想の賃貸物件探しをスムーズに進めることができるでしょう。 ぜひ最後までお読みいただき、相模原市での素晴らしい新生活の第一歩を踏み出してください。
目次
相模原市はどんな街?基本情報と主な特徴
はじめに、相模原市がどのような街なのか、その全体像を掴むために基本的な情報と主な特徴を見ていきましょう。市の地理的な位置づけや交通の便、生活環境を知ることで、具体的なエリア選びの解像度が高まります。
3つの区(緑区・中央区・南区)からなる政令指定都市
相模原市は、神奈川県の北部に位置する人口約72万人の都市です(2024年5月1日時点の推計人口。参照:相模原市公式サイト)。2010年4月1日に全国で19番目の政令指定都市となり、行政サービスや都市基盤の整備が一層進められました。市域は「緑区」「中央区」「南区」の3つの行政区に分かれており、それぞれが異なる魅力と個性を持っています。
- 緑区: 市の北西部に広がり、面積は市全体の約77%を占める最も広い区です。相模湖や津久井湖、丹沢山地など雄大な自然に囲まれており、アウトドアレジャーの拠点としても知られています。一方で、区の東側にある橋本駅周辺は再開発が進み、商業施設や高層マンションが立ち並ぶ近代的なエリアです。
- 中央区: 市のほぼ中央に位置し、その名の通り相模原市の中心的な役割を担っています。市役所をはじめとする行政機関や、JAXA相模原キャンパスのような研究施設が集積しています。JR横浜線が区を縦断し、交通の利便性と落ち着いた住環境が両立しているエリアです。
- 南区: 市の南東部に位置し、3区の中で最も人口密度が高い区です。小田急線が通り、特に相模大野駅周辺は大型商業施設が集まる市の商業・交通の中心地として賑わいを見せています。都心へのアクセスを重視する人や、都会的な生活を求める人に人気があります。
このように、相模原市は一つの市の中に「自然豊かな郊外」「バランスの取れた中心市街地」「賑やかな商業都市」という多様な顔を持つことが大きな特徴です。
都心へのアクセスが良好
相模原市がベッドタウンとして人気を集める大きな理由の一つが、都心へのアクセスの良さです。市内には複数の鉄道路線が乗り入れており、通勤・通学や休日の外出に非常に便利です。
主要路線 | 主な駅 | 都心へのアクセス(目安) |
---|---|---|
JR横浜線 | 橋本、相模原、淵野辺、古淵など | 新宿駅まで約40分(橋本駅から京王線利用)、横浜駅まで約40分 |
JR相模線 | 橋本、南橋本、上溝、番田など | 茅ケ崎方面へのアクセス |
京王相模原線 | 橋本 | 新宿駅まで最速約35分(特急利用) |
小田急小田原線 | 相模大野、小田急相模原など | 新宿駅まで約35分(相模大野駅から急行利用) |
特に、橋本駅はJR横浜線・相模線、京王相模原線の3路線が乗り入れるターミナル駅であり、多方面へのアクセスが可能です。また、相模大野駅は小田急線の主要駅で、江の島方面へ向かう江ノ島線との分岐点にもなっています。
さらに、将来的にはリニア中央新幹線の駅が橋本駅の地下に設置される予定となっており、完成すれば品川まで約10分、名古屋まで約20分で結ばれることになります。この国家的なプロジェクトにより、相模原市の交通利便性と都市としての価値は、今後さらに高まっていくことが期待されています。
自然豊かで穏やかな住環境
都心へのアクセスが良い一方で、豊かな自然環境が身近にあることも相模原市の大きな魅力です。特に市の大部分を占める緑区には、四季折々の美しい景観が広がっています。
- 相模湖・津久井湖: ボート遊びや釣り、湖畔の散策などが楽しめる市民の憩いの場です。特に相模湖周辺にはレジャー施設も多く、年間を通じて多くの観光客で賑わいます。
- 丹沢山地: 本格的な登山やハイキングが楽しめる山々が連なり、都心から手軽にアクセスできる自然の宝庫として人気です。
- 相模川: 市の中央を流れる大きな川で、河川敷ではバーベキューやスポーツ、夏には花火大会なども開催されます。
中央区や南区にも、相模原麻溝公園や淵野辺公園、相模原北公園など、大規模で整備された公園が点在しており、子どもたちがのびのびと遊んだり、市民が気軽に散策やスポーツを楽しんだりできる環境が整っています。
都会の利便性を享受しながらも、休日は少し足を延せば雄大な自然の中でリフレッシュできる。このバランスの良さが、穏やかで質の高い暮らしを求める人々を惹きつけています。
商業施設が充実している
日々の買い物から休日のショッピングまで、生活に必要な商業施設が市内に充実している点も、住みやすさに繋がる重要なポイントです。特に主要駅の周辺には、大型のショッピングモールや活気のある商店街が集まっています。
- 橋本駅周辺(緑区): 「イオン橋本店」や「ミウィ橋本」といった大型商業施設があり、食料品から衣料品、雑貨まで一通り揃います。駅の北口側には昔ながらの商店街も残り、新旧の魅力が共存しています。
- 相模原駅周辺(中央区): 駅ビル「セレオ相模原」をはじめ、周辺にはスーパーや飲食店が多数立地しています。少し足を延せば、国道16号線沿いに大型のロードサイド店舗が連なり、車での買い物にも便利です。
- 相模大野駅周辺(南区): 駅直結の「相模大野ステーションスクエア」や、ペデストリアンデッキで繋がる「ボーノ相模大野」など、市の商業機能が集中するエリアです。ファッション、グルメ、カルチャーなど、あらゆるニーズに応える店舗が集まり、多くの人で賑わいます。
- 小田急相模原駅周辺(南区): 「ラクアル・オダサガ」という商業施設のほか、駅の南北に広がる商店街が非常に活気にあふれており、地域住民の生活を支えています。
このように、各区の主要駅周辺に核となる商業施設があるため、どのエリアに住んでも買い物に困ることは少ないでしょう。 この生活利便性の高さが、相模原市の住みやすさを支える大きな要素となっています。
相模原市の3つの区を徹底比較!それぞれの特徴と住みやすさ
相模原市は、緑区、中央区、南区という個性豊かな3つの区で構成されています。それぞれの区が持つ特徴や住環境は大きく異なるため、自分のライフスタイルや価値観に合った区を選ぶことが、満足のいく部屋探しをする上での鍵となります。ここでは、各区の特色を詳しく比較し、どのような人におすすめなのかを解説します。
区名 | 特徴 | こんな人におすすめ |
---|---|---|
緑区 | 市域の約77%を占め、自然が非常に豊か。橋本駅周辺は再開発で利便性も高い。家賃相場は比較的安め。 | ・自然に囲まれた静かな環境で暮らしたい人 ・アウトドアやレジャーが好きな人 ・家賃を抑えたい人 ・将来性(リニア)に期待する人 |
中央区 | 市の行政・文教の中心地。交通の便と住環境のバランスが良い。落ち着いた住宅街が広がる。 | ・利便性と静かな暮らしを両立させたい人 ・ファミリー世帯 ・車での移動が多い人(国道16号アクセス) |
南区 | 商業施設が最も充実し、賑やか。小田急線で都心へのアクセスが抜群。家賃相場は高め。 | ・都会的な雰囲気や買い物の利便性を重視する人 ・都心への通勤・通学時間を短縮したい人 ・トレンドに敏感な若者・単身者 |
緑区:豊かな自然に囲まれた落ち着いたエリア
緑区は、その名の通り、相模湖、津久井湖、陣馬山、丹沢山地といった豊かな自然に恵まれたエリアです。市の面積の4分の3以上を占めながら、人口は約17万人と、3区の中では最も人口密度が低く、広々とした落ち着いた環境が広がっています。
住環境の魅力
緑区の最大の魅力は、何と言っても身近に雄大な自然があることです。週末にはキャンプ、ハイキング、釣り、サイクリングなど、多彩なアウトドアアクティビティを手軽に楽しめます。都会の喧騒から離れ、静かで穏やかな生活を送りたいと考える人にとっては、まさに理想的な環境と言えるでしょう。特に、旧津久井町や旧相模湖町にあたるエリアは、のどかな里山の風景が広がり、スローライフを求める層からの人気も高まっています。
一方で、緑区はただ自然が豊かなだけではありません。区の東端に位置する橋本駅周辺は、近年再開発が目覚ましく、非常に利便性の高いエリアとなっています。駅前には「イオン」や「ミウィ橋本」などの大型商業施設が集積し、高層マンションの建設も相次いでいます。JR横浜線・相模線、京王相模原線の3路線が利用でき、都心へのアクセスも良好です。さらに、リニア中央新幹線の新駅設置が予定されており、将来的な発展への期待も非常に大きいエリアです。
家賃相場とおすすめの層
家賃相場は、橋本駅周辺を除けば、相模原市内で最も手頃な傾向にあります。そのため、できるだけ家賃を抑えたい学生や新社会人、広い住まいを確保したいファミリー世帯にもおすすめです。「橋本駅」で利便性を追求するか、少し離れたエリアで自然と静けさを享受するか、同じ緑区内でもライフスタイルに合わせて住む場所を選べるのが特徴です。自然の中でのびのびと子育てをしたいファミリーや、リモートワーク中心で落ち着いた環境を求める人にも最適な選択肢となるでしょう。
中央区:市の行政機能が集まる便利な中心エリア
中央区は、相模原市役所や国の合同庁舎、裁判所などが集まる行政の中心地です。区内をJR横浜線が縦断しており、相模原駅、矢部駅、淵野辺駅、上溝駅(JR相模線)などが主要駅となります。人口は約27万人で、市のほぼ中央に位置することから、各方面へのアクセスも良く、バランスの取れた住環境が魅力です。
住環境の魅力
中央区の特徴は、生活利便性と落ち着いた住環境が見事に両立している点です。相模原駅周辺には駅ビル「セレオ相模原」をはじめ、スーパーや飲食店が充実しています。また、区内を横断する国道16号線沿いには、大型の家電量販店やホームセンター、ファミリーレストランなどが立ち並び、車を持つ家庭にとっては非常に便利な環境です.
一方で、駅から少し離れると閑静な住宅街が広がっており、緑豊かな公園も点在しています。特に「淵野辺公園」や米軍基地跡地の一部を整備した「相模原住宅地区公園(相模原公園)」などは、市民の憩いの場として親しまれています。
また、中央区は文教地区としての一面も持っています。淵野辺駅周辺には青山学院大学や麻布大学があり、アカデミックな雰囲気が漂います。さらに、日本の宇宙開発を牽引するJAXA(宇宙航空研究開発機構)相模原キャンパスも中央区にあり、知的好奇心を刺激するユニークな施設が存在するのもこの区ならではの魅力です。
家賃相場とおすすめの層
家賃相場は、緑区と南区の中間程度で、市の平均的な水準です。「都心へのアクセスも欲しいけれど、ゴミゴミした場所は避けたい」「買い物の利便性と静かな暮らし、どちらも諦めたくない」という、バランスを重視する人におすすめです。特に、子育て中のファミリー世帯にとっては、公園が多く、教育機関も充実しており、行政サービスも受けやすい中央区は非常に住みやすいエリアと言えるでしょう。転勤などで初めて相模原市に住む人にとっても、市の中心的な機能が集まっているため、生活の基盤を築きやすい区です。
南区:商業施設が充実したにぎやかなエリア
南区は、相模原市で最も人口が多く、人口密度も高い、活気に満ちたエリアです。小田急小田原線と江ノ島線が乗り入れる相模大野駅が交通と商業の中心地となっており、その周辺は3区の中で最も都会的な雰囲気を醸し出しています。
住環境の魅力
南区の最大の魅力は、圧倒的な商業施設の充実度と交通の利便性です。相模大野駅には、駅直結の巨大な商業施設「相模大野ステーションスクエア」があり、ファッション、雑貨、グルメ、カルチャー施設まで、あらゆるものが揃います。また、駅の北口には「ボーノ相模大野」があり、買い物や食事に困ることはまずありません。隣の「小田急相模原駅」周辺も活気のある商店街が広がり、下町情緒と利便性が共存しています。
交通面では、小田急線の急行停車駅である相模大野駅から新宿駅まで乗り換えなしで約35分というアクセスの良さが際立っています。都心へ通勤・通学する人にとっては、この上ない利点と言えるでしょう。
一方で、賑やかな駅前から少し離れると、閑静な住宅街が広がっています。また、南区にも「相模原麻溝公園」のような広大な公園があり、動物とのふれあいやアスレチックが楽しめるため、ファミリー層にも人気があります。
家賃相場とおすすめの層
家賃相場は、その利便性の高さから相模原市内では最も高い傾向にあります。特に相模大野駅周辺の物件は人気が高く、家賃も高めに設定されています。
都心へのアクセスを最優先に考える人、買い物の利便性を重視し、都会的で賑やかな環境が好きな若者や単身者に特におすすめのエリアです。また、駅周辺の利便性を活かしつつ、少し離れた静かな住宅街を選べば、子育て世帯にとっても魅力的な選択肢となります。トレンドに敏感で、アクティブな毎日を送りたい人には、南区での生活がぴったりでしょう。
【区別】相模原市の家賃相場を間取りごとに解説
賃貸物件を探す上で最も重要な要素の一つが家賃です。相模原市は区によって住環境が大きく異なるため、家賃相場にも差が見られます。ここでは、緑区・中央区・南区それぞれについて、一人暮らし向けのワンルーム・1Kからファミリー向けの2LDK・3LDKまで、間取りごとの家賃相場を解説します。
※下記の家賃相場は、大手不動産情報サイトのデータを基にした2024年6月時点の目安です。実際の家賃は、駅からの距離、築年数、設備などによって変動します。
緑区の家賃相場
緑区は、豊かな自然環境と、橋本駅周辺の都市機能が共存するエリアです。橋本駅周辺は相場が高めですが、それ以外のエリアでは比較的リーズナブルな物件を見つけやすいのが特徴です。
間取り | 家賃相場(目安) | 特徴 |
---|---|---|
1R/1K/1DK | 4.5万円~6.5万円 | 橋本駅周辺はやや高め。JR横浜線・相模線の沿線では手頃な物件が多い。学生や単身者におすすめ。 |
1LDK/2K/2DK | 6.5万円~9.0万円 | カップルや新婚世帯に人気。橋本駅周辺以外なら、比較的安価で広めの物件を探せる可能性がある。 |
2LDK/3K/3DK | 8.0万円~12.0万円 | ファミリー向け。エリアによっては駐車場付きの物件も多く、車を持つ家庭にも適している。 |
3LDK~ | 10.0万円~15.0万円 | 戸建て賃貸や広めのマンションが中心。自然豊かな環境でゆったり暮らしたいファミリー層に需要がある。 |
緑区の家賃は、「橋本駅」という特定エリアの利便性を取るか、それ以外のエリアで家賃の安さと自然環境を取るかで大きく変わります。例えば、同じ緑区内でもJR横浜線の相原駅や、JR相模線の南橋本駅周辺まで視野を広げると、橋本駅周辺よりも1万円以上安い物件が見つかることも珍しくありません。アウトドアが趣味で、車移動が中心のライフスタイルであれば、あえて橋本駅から離れたエリアを選ぶことで、固定費を抑えつつ豊かな暮らしを実現できるでしょう。
中央区の家賃相場
市の行政機能が集まり、交通と住環境のバランスが良い中央区。家賃相場は市の平均的な水準で、相模原駅や淵野辺駅など人気の駅周辺はやや高めになる傾向があります。
間取り | 家賃相場(目安) | 特徴 |
---|---|---|
1R/1K/1DK | 5.0万円~7.0万円 | JR横浜線沿線は安定した人気。淵野辺駅周辺は大学があるため学生向け物件が豊富。 |
1LDK/2K/2DK | 7.0万円~10.0万円 | 暮らしやすさから幅広い層に人気。物件数も多く、選択肢が豊富。 |
2LDK/3K/3DK | 9.0万円~13.0万円 | ファミリー層の需要が最も高い間取り。公園や学校が近く、子育てしやすい環境の物件が多い。 |
3LDK~ | 11.0万円~16.0万円 | 落ち着いた住宅街に多く見られる。国道16号線へのアクセスが良い場所は車を持つ家庭に人気。 |
中央区は、突出して高くも安くもなく、安定した相場観が特徴です。JR横浜線の相模原駅、矢部駅、淵野辺駅はそれぞれに特色があり、駅からの距離や物件のスペックによって家賃が変動します。例えば、淵野辺駅は学生街としての側面も持つため、単身者向けのリーズナブルな物件が見つかりやすい一方、相模原駅周辺は整備された街並みでファミリー向けの新しめの物件が多くなります。JR相模線の上溝駅や番田駅周辺まで範囲を広げると、より落ち着いた住環境と手頃な家賃の物件を探すことができます。大きな失敗がなく、誰にとっても住みやすいエリアと言えるでしょう。
南区の家賃相場
小田急線による都心へのアクセスの良さと、商業施設の充実度で高い人気を誇る南区。家賃相場は3区の中で最も高く、特に相模大野駅周辺は市内トップクラスの価格帯です。
間取り | 家賃相場(目安) | 特徴 |
---|---|---|
1R/1K/1DK | 5.5万円~8.0万円 | 都心への通勤・通学者に絶大な人気。相模大野駅徒歩圏内は高騰しがち。小田急相模原駅周辺は比較的狙い目。 |
1LDK/2K/2DK | 8.5万円~12.0万円 | 利便性を求めるカップルやDINKSに人気。駅近の築浅物件は競争率が高い。 |
2LDK/3K/3DK | 11.0万円~16.0万円 | ファミリー向け物件も豊富だが、価格は高め。駅からの距離や築年数で予算を調整する必要がある。 |
3LDK~ | 13.0万円~20.0万円 | 分譲マンションタイプの賃貸物件が多い。質の高い住環境を求める層に需要がある。 |
南区の家賃相場は、小田急線の利便性と直結していると言っても過言ではありません。急行停車駅である相模大野駅は、その利便性から家賃が高騰する傾向にあります。もし南区で家賃を抑えたいのであれば、各駅停車のみが停まる東林間駅や、活気のある商店街が魅力の小田急相模原駅周辺を検討するのがおすすめです。これらの駅でも新宿へのアクセスは十分に良く、相模大野駅周辺に比べて家賃を1万円〜2万円ほど抑えられる可能性があります。利便性をどこまで求めるか、予算とのバランスをどう取るかが、南区で物件を探す際の重要なポイントになります。
相模原市の治安は?区ごとの犯罪率を比較
新しい街に住む上で、家賃や利便性と並んで非常に気になるのが「治安」です。安心して暮らすためには、住む予定のエリアの治安状況を事前に把握しておくことが大切です。ここでは、公的なデータを基に相模原市全体の治安状況と、区ごとの違いについて解説します。
相模原市全体の治安状況
まず、相模原市全体の治安を見てみましょう。神奈川県警察が公表している「刑法犯 罪名別 市区町村別 認知件数」によると、犯罪の発生件数(認知件数)は、人口の多い都市ほど多くなる傾向があります。そのため、単純な件数だけでなく、人口あたりの犯罪発生率で比較することが重要です。
神奈川県内の主要な政令指定都市(横浜市、川崎市、相模原市)で比較すると、相模原市の犯罪率は、横浜市や川崎市に比べて低い水準で推移している傾向があります。これは、相模原市が都心に近い利便性を持ちながらも、比較的穏やかな住環境が保たれていることを示唆しています。
もちろん、市内でもエリアによって状況は異なりますが、全体としては神奈川県内でも比較的治安の良い、安心して住める街であると言えるでしょう。
各区の治安比較
次に、相模原市内の3つの区(緑区・中央区・南区)で治安状況を比較してみましょう。一般的に、人口が多く、商業施設や飲食店が集中する繁華街を持つエリアは、犯罪発生件数が多くなる傾向があります。
相模原市 区別 刑法犯認知件数の比較(2023年データ参考)
※以下の数値は傾向を理解するための架空の例であり、実際の公式データとは異なります。正確な情報は神奈川県警の公式サイトでご確認ください。
区名 | 人口(目安) | 犯罪認知件数(目安) | 人口1万人あたりの件数(目安) | 主な犯罪の種類と傾向 |
---|---|---|---|---|
緑区 | 約17万人 | 約500件 | 約29件 | 面積が広いため件数は少なく見えるが、橋本駅周辺での自転車盗や万引きが多い。山間部では車上ねらいなどに注意。 |
中央区 | 約27万人 | 約900件 | 約33件 | 市の平均的な水準。住宅街が多いため、空き巣や忍込みに注意が必要。駅周辺では自転車盗が多い。 |
南区 | 約28万人 | 約1,200件 | 約43件 | 3区の中で最も件数が多い。相模大野駅や小田急相模原駅周辺の繁華街で、万引きや暴行、傷害などの街頭犯罪が発生しやすい傾向。 |
このデータからも分かるように、犯罪の認知件数は人口や繁華街の規模に比例して、南区 > 中央区 > 緑区の順に多くなる傾向があります。
- 南区は、相模大野駅周辺に大規模な商業施設や飲食店街が集中しているため、万引きや自転車盗、夜間の酔っ払い同士のトラブルなどが他の区に比べて多く発生する傾向にあります。ただし、これはあくまで繁華街エリアでの話であり、駅から離れた住宅街は非常に静かで落ち着いています。夜間に一人で繁華街を歩くのを避ける、自転車には二重ロックをかけるといった基本的な防犯対策を心がけることが大切です。
- 中央区は、市の行政中心地であり、落ち着いた住宅街が広がっているため、比較的治安は安定しています。しかし、住宅が多い分、空き巣などの侵入窃盗には注意が必要です。オートロック付きのマンションを選ぶ、窓の施錠を徹底するといった対策が有効です。
- 緑区は、最も犯罪件数が少ない区です。自然が豊かで人口密度が低いため、全体的にのどかな雰囲気が漂っています。ただし、再開発が進む橋本駅周辺では、南区や中央区の駅前と同様に自転車盗などが多く発生しています。また、山間部や人里離れた場所では、車上ねらいなどの犯罪に注意が必要です。
重要なのは、市や区全体の数字だけでなく、自分が住みたい駅や地域のピンポイントな情報を確認することです。神奈川県警のウェブサイトでは、犯罪発生マップなども公開されているため、物件の内見に行く際には、周辺の街灯の多さや夜道の人通りなども自分の目で確かめておくと、より安心して新生活をスタートできるでしょう。
ライフスタイル別におすすめのエリアを紹介
これまで見てきた区ごとの特徴、家賃相場、治安を踏まえ、ここでは「一人暮らし」と「ファミリー・子育て世帯」という2つのライフスタイル別に、相模原市内のおすすめエリアを具体的に提案します。ご自身の暮らしのイメージと照らし合わせながら、最適なエリアを見つける参考にしてください。
一人暮らしにおすすめのエリア
一人暮らしの場合、重視するポイントは「通勤・通学の利便性」「家賃の手頃さ」「休日の楽しみ方」など、人によって様々です。それぞれのニーズに合ったエリアをご紹介します。
【利便性・都会志向派】におすすめのエリア
- 南区・相模大野駅周辺: 都心へのアクセスと買い物の利便性を最優先するなら、ここが第一候補です。小田急線で新宿まで乗り換えなし約35分という圧倒的なアクセス性に加え、駅周辺には商業施設が集中しており、日常の買い物からファッション、グルメまで全てが完結します。家賃は高めですが、時間を有効活用したいアクティブな社会人や学生には最高の環境です。
- 緑区・橋本駅周辺: 京王線を使えば新宿まで最速約35分。JR横浜線で横浜方面へも出やすく、複数方面へのアクセスを確保したい人におすすめです。駅前は再開発で非常にきれいになっており、商業施設も充実。リニア新幹線の駅ができる将来性も魅力です。相模大野ほどの賑やかさはありませんが、都市機能と落ち着きのバランスが取れています。
【家賃・コストパフォーマンス重視派】におすすめのエリア
- 南区・小田急相模原駅周辺: 相模大野駅の隣にありながら、家賃相場がぐっと手頃になります。駅周辺には活気のある商店街が広がり、日常の買い物には困りません。下町のような温かい雰囲気があり、コストを抑えつつ小田急線沿線の利便性を享受したい人にぴったりです。
- 中央区・淵野辺駅、矢部駅周辺: JR横浜線沿線で、相模原駅よりも家賃が抑えめなエリアです。淵野辺駅周辺は大学があるため、学生向けの安くて美味しい飲食店が多く、一人暮らしには嬉しい環境。矢部駅は閑静な住宅街で、落ち着いた暮らしを求める人に向いています。
- 緑区(橋本駅以外): JR横浜線の相原駅や、JR相模線の南橋本駅、上溝駅(中央区)周辺は、さらに家賃を抑えることができます。都心へのアクセスには少し時間がかかりますが、その分静かで落ち着いた環境が手に入ります。車やバイクを持つ人であれば、行動範囲も広がり、コストパフォーマンスの高い生活が実現できます。
【静かな環境・自然志向派】におすすめのエリア
- 緑区全般: 都会の喧騒から離れて暮らしたいなら緑区が最適です。特に旧津久井エリアなどは、豊かな自然に囲まれており、リモートワーク中心のフリーランスや、アウトドアが趣味の人には最高のロケーションです。家賃も非常に安く、広々とした部屋を借りることができます。
- 中央区(駅から少し離れたエリア): 中央区でも、駅からバス便になるようなエリアや、JR相模線沿線の番田駅、原当麻駅周辺は、のどかな住宅地が広がっています。利便性をある程度確保しつつ、静かな環境で暮らしたいというバランス派におすすめです。
ファミリー・子育て世帯におすすめのエリア
ファミリー世帯にとっては、「子育てのしやすさ」「公園などの環境」「教育環境」「買い物の利便性」などがエリア選びの重要なポイントになります。
【利便性と子育て環境の両立派】におすすめのエリア
- 中央区・相模原駅周辺: 市役所などの行政機関にアクセスしやすく、各種手続きに便利です。駅周辺には商業施設が揃い、少し離れれば閑静な住宅街が広がります。大きな公園も点在しており、生活のあらゆる面でバランスが取れているため、ファミリーにとって非常に住みやすいエリアです。
- 緑区・橋本駅周辺: 再開発された駅前は道が広く、ベビーカーでも移動しやすいのが特徴です。商業施設が充実しているので、子ども用品の買い物にも困りません。少し足を延せば豊かな自然環境が広がっており、都会的な利便性と自然の中でのびのびとした子育てを両立させたいというニーズに応えてくれます。
【自然の中でのびのび子育て派】におすすめのエリア
- 緑区(橋本駅周辺以外): 相模湖や津久井湖、丹沢山地といった雄大な自然が、子どもたちの格好の遊び場になります。広い公園も多く、都会では得難い経験をさせてあげられるでしょう。家賃が安いため、同じ予算でより広い住まいを確保できるのも大きなメリット。車は必須となりますが、自然豊かな環境を最優先するファミリーには最高の選択です。
- 南区・相模原麻溝公園周辺: 南区の中でも、原当麻駅に近いこのエリアは、広大な「相模原麻溝公園」があり、子育て環境が非常に良好です。動物とふれあえる広場やアスレチックなど、子どもが一日中楽しめる施設が揃っています。駅前の喧騒からは離れており、落ち着いて子育てができる環境です。
【教育環境・文教地区志向派】におすすめのエリア
- 中央区・淵野辺駅周辺: 青山学院大学や麻布大学などが立地する文教地区です。学習塾や習い事の教室も多く、教育熱心な家庭から人気があります。学生が多い街ならではの活気と、落ち着いた住宅街の雰囲気が共存しています。
- 南区・相模大野駅周辺: 相模大野は、進学校として知られる高校があるなど、古くから文教地区としての一面も持っています。駅周辺には大手予備校や塾が多数集まっており、子どもの教育に力を入れたい家庭にとって選択肢が豊富です。交通の便が良く、都心の学校への通学も視野に入れやすいというメリットもあります。
相模原市の子育て環境と支援制度
相模原市は「子育てするなら、相模原」をキャッチフレーズに掲げ、子育て支援に力を入れている自治体です。ここでは、市の待機児童数の状況や、新婚・子育て世帯にとって心強い支援制度について具体的にご紹介します。
相模原市の待機児童数の状況
共働き世帯にとって、保育園に入れるかどうかは死活問題です。相模原市の待機児童数の状況を見てみましょう。
相模原市では、保育所の整備や定員拡大などの取り組みを積極的に進めてきた結果、待機児童数は年々減少傾向にあります。市の発表によると、令和6年4月1日時点での保育所等利用待機児童数は7人となり、前年の21人からさらに減少しました。(参照:相模原市公式サイト 令和6年4月1日現在の保育所等利用待機児童数について)
これは政令指定都市の中でも非常に少ない水準であり、市の対策が着実に実を結んでいることを示しています。もちろん、特定の人気園や0〜2歳児クラスでは入所が難しいケースもありますが、市全体としては「保育園に入りやすい街」と言える状況になりつつあります。希望する園の空き状況など、詳細な情報は市のウェブサイトや各区役所のこども家庭課で確認することをおすすめします。
新婚・子育て世帯向けの主な支援制度
相模原市では、経済的な支援から相談窓口の設置、子どもの居場所づくりまで、多岐にわたる子育て支援策を展開しています。ここでは代表的なものをいくつかご紹介します。
子育て世帯住み替え支援事業
これは、子育て世帯が市外から転入する場合や、市内で住み替える場合に、住宅取得や賃貸にかかる費用の一部を補助する制度です。
- 対象: 市外から転入、または市内間で転居する、中学生以下の子どもがいる世帯、または夫婦共に40歳未満の世帯など、いくつかの要件があります。
- 補助内容: 住宅の取得や賃貸借契約にかかる初期費用(仲介手数料、礼金、引越費用など)に対して、最大で20万円が補助されます。
- 特徴: 賃貸物件への住み替えも対象となる点が大きな特徴です。これから相模原市で賃貸生活を始めようと考えている子育て世帯にとっては、初期費用を大幅に抑えられる非常に魅力的な制度と言えるでしょう。
(参照:相模原市公式サイト 子育て世帯住み替え支援事業)
相模原市子育て支援センター
市内各所に設置されている、主に就学前の子どもとその保護者が気軽に利用できる施設です。
- 主な機能:
- 親子の交流の場: 室内で自由に遊べるプレイルームがあり、子ども同士、親同士が交流できます。
- 子育て相談: 保育士などの専門スタッフが常駐しており、育児に関する悩みや不安を気軽に相談できます。
- 育児講座・イベント: 親子で楽しめるイベントや、育児に関する知識を学べる講座が定期的に開催されます。
- 場所: 緑区、中央区、南区の各区に複数設置されており、身近な場所で支援を受けられる体制が整っています。予約不要で無料で利用できるため、雨の日の遊び場や、育児に少し疲れたときのリフレッシュの場としても活用できます。
こどもセンター・放課後児童クラブ
小学生以上の子どもたちのための居場所づくりも充実しています。
- こどもセンター: 0歳から18歳までの子どもが誰でも自由に利用できる施設です。遊戯室や図書室、工作室などがあり、異年齢の子どもたちが交流しながら安全に過ごせる場所です。
- 放課後児童クラブ(学童クラブ): 保護者が就労などにより昼間家庭にいない小学生を対象に、放課後や学校休業日に適切な遊びや生活の場を提供します。利用には申し込みと利用料が必要です。
これらの施設があることで、共働き家庭でも安心して仕事と子育てを両立しやすい環境が整っています。
このほかにも、中学校卒業までの子どもの医療費(保険診療自己負担分)を助成する「小児医療費助成制度」など、経済的な負担を軽減する制度も充実しています。これらの手厚い支援制度は、相模原市が子育て世帯にとって非常に住みやすい街であることの証左と言えるでしょう。
相模原市で人気の駅ランキングTOP5
相模原市には多くの駅がありますが、特にどの駅が人気を集めているのでしょうか。ここでは、交通の利便性、生活環境、将来性などを総合的に判断し、賃貸で住む街として人気の高い駅をランキング形式でご紹介します。
① 橋本駅
堂々の1位は、緑区に位置する橋本駅です。
- 複数路線利用可能: JR横浜線、JR相模線、京王相模原線の3路線が乗り入れ、新宿・横浜・八王子・茅ヶ崎方面へダイレクトにアクセスできる交通のハブです。特に京王相模原線を使えば、始発駅なので座って新宿まで行ける可能性が高く、通勤・通学の快適さは抜群です。
- 将来性: リニア中央新幹線の神奈川県駅(仮称)が設置されることが決定しており、日本の新たな大動脈の拠点となる未来が待っています。この期待感から、駅周辺の再開発は今後も続き、街の価値はさらに高まることが予想されます。
- 生活利便性: 駅前には「イオン」や「ミウィ橋本」などの大型商業施設が集積し、買い物や食事に非常に便利です。駅の北口には商店街もあり、新旧の魅力が共存しています。
- 住環境: 駅前は都会的ですが、少し離れると落ち着いた住宅街や豊かな自然が広がっており、利便性と穏やかな環境を両立できる点が多くの人に支持されています。
② 相模大野駅
2位は、南区の中心地である相模大野駅です。
- 都心への圧倒的アクセス: 小田急小田原線の快速急行・急行停車駅であり、新宿まで乗り換えなしで約35分というスピードは最大の魅力です。江の島方面へ向かう江ノ島線との乗換駅でもあり、レジャーへのアクセスも良好です。
- 商業施設の充実度: 駅直結の「相模大野ステーションスクエア」や「ボーノ相模大野」など、市内随一の商業集積を誇ります。ファッション、グルメ、カルチャーなど、あらゆるニーズに応えてくれるため、駅周辺だけで生活が完結します。
- 洗練された街並み: 駅周辺はペデストリアンデッキで結ばれ、計画的に整備された美しい街並みが広がっています。都会的で洗練された雰囲気を好む人に人気があります。家賃は高めですが、その価値に見合う利便性と生活の質を提供してくれます。
③ 相模原駅
3位は、中央区の玄関口である相模原駅です。
- バランスの取れた住環境: 市役所など行政機関へのアクセスが良く、駅ビル「セレオ相模原」をはじめとする商業施設も揃っています。駅周辺は整備されていますが、相模大野駅ほどは混雑しておらず、利便性と落ち着きのバランスが非常に良いのが特徴です。
- 安定した人気: 突出した魅力というよりは、生活する上での欠点が少ない「優等生」的な街です。初めて相模原市に住む人や、ファミリー世帯など、幅広い層から安定した支持を得ています。
- 今後の再開発への期待: 駅北口に広がる米軍相模総合補給廠の一部返還地の開発計画が進んでおり、公園や新たな施設が整備されることで、街の魅力がさらに向上することが期待されています。
④ 小田急相模原駅
4位は、南区に位置する小田急相模原駅、通称「オダサガ」です。
- 活気のある商店街: 駅の南北に広がる「サウザンロード相模台商店街」や「ラクアル・オダサガ」周辺は、常に多くの人で賑わっています。個人商店からチェーン店まで様々なお店が軒を連ね、歩くだけで楽しい下町情緒あふれる雰囲気が魅力です。
- コストパフォーマンス: 相模大野駅の隣駅でありながら、家賃相場は比較的リーズナブル。小田急線の利便性を享受しつつ、生活コストを抑えたいという賢い選択をする人に人気です。
- 地域密着の暮らし: 大型商業施設に頼るのではなく、地域に根差したお店での買い物を楽しみたい人に向いています。住民同士のつながりも感じられる温かい街です。
⑤ 上溝駅
5位には、中央区にあるJR相模線の上溝駅がランクイン。
- 歴史と文化が薫る街: 上溝は、かつて大山街道の宿場町として栄えた歴史を持ち、今もその面影を残す街並みが見られます。毎年7月に行われる「上溝夏祭り」は多くの人で賑わい、地域の伝統が大切にされています。
- のどかで落ち着いた住環境: JR横浜線の喧騒からは一線を画し、非常にのどかで落ち着いた雰囲気が漂っています。駅周辺にはスーパーや商店があり、日常の買い物には困りません。
- 穴場的な魅力: 都心へのアクセスは橋本駅や相模大野駅に劣りますが、その分、家賃は手頃で、静かな環境を求める人にとっては魅力的な選択肢です。「派手さはないけれど、じっくりと地域に根付いた暮らしがしたい」という人に支持されています。
相模原市のおすすめお出かけスポット
相模原市は、休日に家族や友人と楽しめる魅力的なお出かけスポットが満載です。自然、レジャー、文化、科学と、多彩なジャンルのスポットが揃っているのもこの街の魅力。ここでは、特におすすめの3つのスポットをご紹介します。
相模湖
緑区に位置する相模湖は、相模原市を代表する景勝地であり、一大レジャーゾーンです。
- 湖でのアクティビティ: 穏やかな湖面では、スワンボートや手漕ぎボートに乗ってのんびりと水上散策が楽しめます。また、ワカサギ釣りの名所としても知られ、秋から冬にかけては多くの釣り人で賑わいます。
- さがみ湖リゾート プレジャーフォレスト: 湖畔の広大な敷地に広がる複合リゾート施設です。絶叫マシンから子ども向けのアトラクション、アスレチック「マッスルモンスター」まで、多彩なアトラクションが揃っています。特に冬の期間に開催されるイルミネーションイベント「さがみ湖イルミリオン」は、関東最大級の規模を誇り、圧倒的な光の絶景が広がります。
- 四季折々の自然: 春は桜の名所として知られ、湖畔に咲き誇る約1,000本の桜は見事です。夏は涼を求めて多くの人が訪れ、秋は紅葉が湖面を彩ります。季節ごとに異なる表情を見せてくれるため、一年を通して楽しめるスポットです。
都心からアクセスしやすい場所にありながら、これほど豊かな自然と充実したレジャー施設が揃っている場所は貴重です。相模原市民にとっては、自慢の裏庭のような存在と言えるでしょう。
相模原麻溝公園
南区に位置する相模原麻溝公園は、子どもから大人まで一日中楽しめる広大な公園です。
- ふれあい動物広場: ポニーの乗馬体験や、ヤギ、ヒツジ、モルモットなどへの餌やり体験ができ、子どもたちに大人気です。動物との距離が近く、命の温かさに触れる貴重な体験ができます。
- フィールドアスレチック: 全長165mにも及ぶ大規模な木製のアスレチックコースがあり、子どもたちの冒険心をくすぐります。ターザンロープや丸太渡りなど、様々な遊具に挑戦しながら体を思い切り動かせます。
- 展望塔「グリーンタワー相模原」: 公園のシンボルとなっている高さ55mの展望塔。エレベーターで展望室まで上がると、公園全体はもちろん、天気の良い日には丹沢山地や横浜、東京方面まで一望できる360度のパノラマが広がります。
- 季節の花々: 園内には四季折々の花が咲き誇る花壇や、クレマチスが美しい「クレマチスフェア」が開催されるなど、花の名所としても知られています。
これだけの施設が入園無料で楽しめるというのも大きな魅力です。お弁当を持ってピクニックに訪れる家族連れでいつも賑わっており、市民にとって欠かせない憩いの場となっています。
JAXA相模原キャンパス
中央区の淵野辺にあるJAXA(宇宙航空研究開発機構)相模原キャンパスは、日本の宇宙科学研究の最前線です。
- 感動を再び!「はやぶさ」の故郷: 小惑星探査機「はやぶさ」や「はやぶさ2」のプロジェクトがここで行われました。キャンパス内の交流棟では、実物大のロケットや探査機の模型、小惑星イトカワから持ち帰った微粒子のレプリカなどが展示されており、日本の宇宙開発の歴史と成果を間近に感じることができます。
- 知的好奇心を刺激する展示: 宇宙やロケットの仕組みを分かりやすく解説したパネル展示が充実しており、子どもだけでなく大人も夢中になれる内容です。宇宙食の販売コーナーもあり、お土産としても人気です。
- 特別公開イベント: 毎年夏頃にはキャンパス全体を一般に開放する特別公開が開催されます。普段は見られない研究施設を見学できたり、研究者による講演会が開かれたりと、宇宙をより身近に感じられる貴重な機会です。
これほど世界レベルの科学研究施設に気軽に立ち寄れるというのは、相模原市、特に中央区に住む特権とも言えます。子どもたちの科学への興味を育むのにも最適なスポットです。
相模原市の物件探しにおすすめの不動産会社・サイト
理想のエリアが決まったら、次はいよいよ具体的な物件探しです。ここでは、相模原市の賃貸物件を探す際に役立つ大手ポータルサイトと、地域に精通した不動産会社をご紹介します。それぞれの特徴を理解し、上手に使い分けることが効率的な物件探しのコツです。
大手の不動産ポータルサイト
まずは、圧倒的な物件数を誇る大手のポータルサイトからチェックするのが基本です。希望のエリアや家賃、間取りなどの条件を入力するだけで、膨大な選択肢の中から候補を絞り込めます。
SUUMO(スーモ)
株式会社リクルートが運営する、日本最大級の不動産情報サイトです。
- 特徴: 掲載物件数が非常に多く、網羅性が高いのが最大の強みです。大手から地域密着まで多くの不動産会社が物件を掲載しているため、選択肢の幅が広がります。「なぞって検索」や「通勤時間で探す」など、ユニークで使いやすい検索機能も充実しています。
- おすすめの活用法: まずはSUUMOで相場観を掴んだり、どのような物件があるのかを広く浅くチェックするのに最適です。気になる物件が見つかったら、取り扱っている不動産会社に問い合わせてみましょう。
(参照:SUUMO公式サイト)
LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)
株式会社LIFULLが運営する大手不動産情報サイトです。
- 特徴: 物件情報の見せ方に工夫が凝らされており、「見える!不動産価値」として物件の価格や賃料の推移をグラフで確認できたり、洪水ハザードマップを重ねて表示できたりと、多角的な視点から物件を検討できるのが魅力です。物件を問い合わせた不動産会社の評判を確認できる機能もあります。
- おすすめの活用法: 安全性や資産価値といった、家賃や間取り以外の付加価値情報も重視したい人におすすめです。詳細なデータに基づいて、じっくり物件を比較検討できます。
(参照:LIFULL HOME’S公式サイト)
アットホーム
アットホーム株式会社が運営する、不動産情報サイトの老舗です。
- 特徴: 全国の地域密着型不動産会社の加盟店が多いのが特徴です。そのため、大手ポータルサイトには掲載されていないような、地元の不動産会社だけが持つ「掘り出し物物件」が見つかる可能性があります。
- おすすめの活用法: SUUMOやHOME’Sと並行してチェックすることで、物件探しの網羅性をさらに高めることができます。特に、特定の駅やエリアに絞って探している場合、その地域に強い不動産会社の未公開情報に出会えるかもしれません。
(参照:アットホーム公式サイト)
相模原市に強い地域密着型の不動産会社
ポータルサイトで大まかな情報を掴んだら、次は地域に精通した不動産会社に相談するのがおすすめです。地元の情報に詳しく、ネットにはない物件情報を持っていることも少なくありません。
株式会社エスト
- 特徴: 相模大野駅を中心に、小田急線沿線に強みを持つ不動産会社です。相模原市内に複数の店舗を構え、地域に密着した営業活動を行っています。学生向け、単身者向け、ファミリー向けと、幅広いニーズに対応した物件を豊富に取り扱っています。
- 強み: 長年の実績から、地域の大家さんとの信頼関係が厚く、他社では扱っていない専任物件や未公開物件を持っている可能性があります。小田急線沿線で物件を探すなら、ぜひ相談したい会社の一つです。
(参照:株式会社エスト公式サイト)
株式会社リビングクラス
- 特徴: JR横浜線の相模原駅や淵野辺駅、古淵駅周辺など、中央区・南区エリアを中心に物件を多数取り扱っている不動産会社です。賃貸仲介だけでなく、管理や売買も手掛けており、不動産に関する総合的な相談が可能です。
- 強み: スタッフが地域の情報を熟知しており、周辺環境や治安、おすすめのお店など、インターネットだけでは得られないリアルな情報を提供してくれます。 初めて相模原市に住む人でも、安心して相談できるでしょう。
(参照:株式会社リビングクラス公式サイト)
株式会社アーバン企画開発
- 特徴: 橋本駅や相模原駅など、JR横浜線沿線を中心に店舗を展開しています。特に橋本エリアに強く、リニア新幹線の開業を見据えた将来性の高い物件情報にも期待ができます。自社で物件の企画・開発も行っているのが特徴です。
- 強み: 管理物件数が多く、入居後のサポート体制も整っています。 仲介して終わりではなく、長く安心して住み続けられるようなフォローを期待できるのが魅力です。法人契約にも対応しており、転勤者向けの社宅探しなどにも豊富なノウハウを持っています。
(参照:株式会社アーバン企画開発公式サイト)
【賢い探し方のポイント】
まずは大手ポータルサイトで希望エリアの物件を幅広く探し、家賃相場や物件の傾向を把握します。その上で、特に気に入ったエリアや駅が見つかったら、その地域に強い不動産会社に直接訪問または問い合わせてみましょう。「ネットで見た〇〇という物件が気になっているのですが、これに似たような、もっと良い条件の物件はありませんか?」といった形で相談すると、プロならではの提案を受けられる可能性が高まります。
まとめ:自分に合ったエリアを見つけて相模原市での新生活を始めよう
この記事では、相模原市の賃貸物件を探している方に向けて、市の基本的な情報から3つの区(緑区・中央区・南区)の比較、家賃相場、治安、ライフスタイル別のおすすめエリアまで、詳細に解説してきました。
最後に、記事の要点を振り返りましょう。
- 相模原市は「都心への良好なアクセス」「豊かな自然」「充実した商業施設」を兼ね備えた、非常にバランスの取れた街である。
- 緑区は、アウトドア好きや静かな環境を求める人に最適。家賃を抑えたい人にもおすすめ。橋本駅周辺は利便性と将来性が高い。
- 中央区は、行政機能が集まる市の中心。交通と住環境のバランスが良く、誰にとっても住みやすい。特にファミリー世帯に人気。
- 南区は、商業施設が最も充実し、都心へのアクセスが抜群。都会的でアクティブな暮らしを求める人におすすめ。
相模原市での賃貸物件探しで最も重要なことは、「自分が新しい生活に何を求めるか」を明確にし、それに合ったエリアを選ぶことです。通勤時間、家賃、周辺環境、子育てのしやすさなど、優先順位を整理してみましょう。
この記事で紹介した情報は、あくまであなたのエリア選びをサポートするための材料です。最終的には、ぜひ一度、気になる街に足を運んでみてください。 電車を降りて駅前を歩き、商店街を抜け、物件までの道を実際に歩いてみる。そうすることで、データの数字だけでは分からない街の雰囲気や空気感を肌で感じることができるはずです。
この記事が、あなたの相模原市での素晴らしい新生活のスタートに繋がることを心から願っています。