SUUMO(スーモ)賃貸の評判は?口コミやメリット・デメリットを解説

SUUMO(スーモ)賃貸の評判は?、口コミやメリット・デメリットを解説

引越しや住み替えを考えたとき、多くの人が一度は目にするであろう緑色のキャラクターが印象的な「SUUMO(スーモ)」。日本最大級の不動産・住宅情報サイトとして、賃貸物件を探す際の強力な味方となります。しかし、その一方で「おとり物件があるのでは?」「問い合わせ後の連絡がしつこい」といったネガティブな評判や口コミも耳にすることがあるかもしれません。

この記事では、SUUMO賃貸の利用を検討している方に向けて、インターネット上の評判や口コミを徹底的に分析し、そのメリットとデメリットを多角的に解説します。SUUMOの基本的な情報から、具体的な使い方、他の大手賃貸サイトとの比較、そして理想の物件を見つけるためのコツまで、網羅的にご紹介します。この記事を読めば、SUUMOというプラットフォームの特性を正しく理解し、ご自身の部屋探しに最大限活用するための知識が身につくでしょう。

SUUMO(スーモ)とは

SUUMO(スーモ)とは

まずはじめに、「SUUMO(スーモ)」がどのようなサービスなのか、その基本的な概要から確認していきましょう。SUUMOを正しく理解することは、その評判や口コミの背景を読み解き、サービスを効果的に活用するための第一歩となります。

SUUMOは、株式会社リクルートが運営する、日本最大級の不動産・住宅情報サイトです。テレビCMでおなじみの緑色のキャラクター「スーモくん」とともに、その名前は広く知られています。SUUMOの最大の特徴は、特定の不動産会社が運営しているわけではなく、全国の多数の不動産会社が物件情報を掲載する「ポータルサイト」であるという点です。つまり、SUUMOは物件を探しているユーザーと、物件情報を持つ不動産会社とを繋ぐ「市場」や「広場」のような役割を担っています。

このポータルサイトという仕組みが、SUUMOの持つ多くのメリットの源泉となっています。全国各地のさまざまな規模の不動産会社がSUUMOに参加しているため、ユーザーは一つのサイトを訪れるだけで、非常に多くの物件情報にアクセスできます。大手不動産会社の管理物件から、地域に根差した中小の不動産会社が扱う掘り出し物の物件まで、その掲載範囲は多岐にわたります。

SUUMOが提供するサービスは賃貸物件のマッチングに留まりません。新築マンションや新築一戸建て、中古マンション・中古一戸建ての購入、注文住宅の建築、土地探し、リフォーム会社の選定、不動産の売却査定まで、住まいに関するあらゆるニーズに応える総合的なプラットフォームとして機能しています。この幅広い事業領域も、SUUMOが「住まいの専門サイト」としての高い認知度と信頼性を獲得している理由の一つと言えるでしょう。

ユーザーは、パソコンのウェブサイトはもちろん、スマートフォン向けの専用アプリからもSUUMOを利用できます。特にアプリは、外出先でも手軽に物件情報をチェックでき、新着物件の通知を受け取る機能など、効率的な部屋探しをサポートする便利な機能が多数搭載されており、多くのユーザーに活用されています。

また、オンラインのサービスだけでなく、「SUUMOカウンター」という対面(またはオンライン)での無料相談サービスも展開しています。これは、注文住宅の建築や新築マンションの購入を検討しているユーザー向けに、専門のアドバイザーが中立的な立場で相談に乗ってくれるサービスです。予算の立て方から、建築会社やデベロッパーの選び方まで、専門的な知識を無料で得られるため、高額な買い物で失敗したくないユーザーから高い支持を得ています。

このように、SUUMOは単なる賃貸情報サイトではなく、全国の不動産情報を集約し、ユーザーに多様な選択肢と便利な検索機能、そして専門的なサポートを提供する、住まい探しの総合的なインフラであると理解することが重要です。この基本構造を念頭に置くことで、後述する良い評判や悪い評判がなぜ生まれるのか、その理由がより明確に見えてくるはずです。

SUUMO(スーモ)の良い評判・口コミ

物件数が多くて比較しやすい、サイトやアプリの操作が簡単で使いやすい、検索機能が充実していて便利、地方の物件も探しやすい

SUUMOは多くのユーザーに利用されており、その利便性や情報量に対して数多くの良い評判や口コミが寄せられています。ここでは、特に多く見られるポジティブな意見を4つのポイントに整理して詳しく解説します。

物件数が多くて比較しやすい

SUUMOに関する最も多く聞かれる良い評判は、「掲載されている物件数が圧倒的に多い」という点です。実際に部屋探しをしたことがある多くの人が、他のサイトと比較してもSUUMOの情報量の豊富さを実感しています。

この物件数の多さは、前述した「ポータルサイト」というSUUMOのビジネスモデルに起因します。SUUMOは全国の非常に多くの不動産会社と提携しており、それらの会社が持つ物件情報が一つのプラットフォームに集約されています。大手はもちろん、特定のエリアに強みを持つ地域密着型の不動産会社まで、幅広いプレイヤーが参加しているため、結果として膨大な数の物件が掲載されるのです。

ユーザーにとって、物件数が多いことのメリットは計り知れません。
第一に、選択肢が広がることで、自身の希望条件に合致する物件に出会える確率が格段に高まります。 例えば、「駅から徒歩5分以内で、ペットが飼えて、独立洗面台がある2階以上の角部屋」といった細かい条件を設定しても、母数となる物件数が多いため、候補がゼロになってしまう可能性が低くなります。

第二に、多くの物件を一覧で比較検討できるため、相場観を養いやすいという利点があります。同じような間取りや築年数でも、エリアや設備、建物の構造によって家賃がどう変動するのかを肌で感じることができます。「このエリアでこの条件なら家賃は大体これくらい」という感覚が身につくと、不当に高い物件を避けたり、逆にお得な物件を見極めたりする能力が向上します。

例えば、A駅周辺で家賃8万円のワンルームを探しているとします。SUUMOで検索すれば、数十、数百の物件がヒットするかもしれません。それらを眺めているうちに、「同じ8万円でも、築浅の物件は駅から少し遠い」「駅から近い物件は築年数が経っているものが多い」「オートロック付きだと少し高くなる」といった傾向が見えてきます。この比較検討のプロセスこそが、納得のいく部屋探しには不可欠であり、SUUMOの物件数の多さはその土台を力強く支えているのです。

サイトやアプリの操作が簡単で使いやすい

「物件数は多いけれど、サイトが使いにくくては意味がない」と考える方もいるでしょう。その点、SUUMOはユーザーインターフェース(UI)とユーザーエクスペリエンス(UX)が非常に洗練されており、「直感的で使いやすい」という評判も数多く見られます。

SUUMOのサイトやアプリは、ITに不慣れな人でも迷わず操作できるように、シンプルかつ分かりやすいデザインが採用されています。情報の整理の仕方がうまく、どこに何があるのかが一目でわかるように設計されています。

特にスマートフォンアプリの評価は高く、以下のような機能がユーザーの部屋探しを強力にサポートします。

  • サクサク動く軽快な操作感: 膨大な情報を扱いながらも、ページの表示や切り替えがスムーズで、ストレスなく物件を探せます。
  • お気に入り機能: 気になった物件をハートマークで登録しておけば、後から一覧でじっくり比較検討できます。
  • 閲覧履歴: 一度見た物件を再度確認したいときに便利な機能です。
  • 新着物件のプッシュ通知: 設定した検索条件に合う新しい物件が登録されると、スマートフォンに通知が届くため、人気の物件を見逃しにくくなります。
  • 地図からの検索: スマートフォンのGPS機能と連動し、現在地周辺の物件を地図上で探すことも可能です。「この辺りに住みたいな」と思った場所でアプリを開けば、すぐに周辺の空室情報を確認できます。

これらの機能は、単に便利というだけでなく、部屋探しのプロセスそのものを効率化し、楽しくさせてくれます。通勤中の電車内や休憩時間といった隙間時間を活用して、手軽に物件情報をチェックできるのは、忙しい現代人にとって大きなメリットです。豊富な情報量と優れた操作性が両立している点が、SUUMOが多くのユーザーから支持される大きな理由の一つです。

検索機能が充実していて便利

SUUMOの強みは、物件数の多さだけでなく、その膨大な情報の中から自分の理想に合った物件を効率的に絞り込むための「検索機能の充実度」にもあります。ユーザーからは「こだわり条件で探せるから便利」「マニアックな条件でも見つかる」といった声が上がっています。

SUUMOの検索機能は、基本的な「エリア」「沿線・駅」「家賃」といった項目はもちろんのこと、非常に多岐にわたる「こだわり条件」を設定できます。

<SUUMOの「こだわり条件」の例>

  • 建物の条件: マンション、アパート、一戸建て、テラスハウスなど
  • 位置: 2階以上、最上階、角部屋など
  • セキュリティ: オートロック、TVモニタ付インターホン、防犯カメラなど
  • キッチン: システムキッチン、カウンターキッチン、IHクッキングヒーター、2口コンロ以上など
  • バス・トイレ: バス・トイレ別、追焚機能浴室、浴室乾燥機、温水洗浄便座、独立洗面台など
  • 設備・サービス: エアコン、クローゼット、ウォークインクローゼット、床暖房、インターネット無料、宅配ボックス、駐車場あり、駐輪場ありなど
  • その他: ペット相談可、楽器相談可、二人入居可、ルームシェア可、女性限定、DIY可など

これだけ多くの条件を組み合わせることで、「猫と一緒に住める、インターネットが無料で使えるオートロック付きのマンション」といった、個々のライフスタイルに合わせたかなり具体的なリクエストにも応えられます。

さらに、SUUMOにはユニークな検索軸も用意されています。

  • 地図をなぞって探す: 地図上で住みたいエリアをフリーハンドで囲むだけで、その範囲内の物件を検索できます。複数の駅にまたがるエリアや、特定の公園の周辺など、行政区画や駅にとらわれない柔軟な探し方が可能です。
  • 通勤時間から探す: 勤務先や学校の最寄り駅と、そこまでの希望通勤時間を入力すると、条件に合うエリアの物件を自動でリストアップしてくれます。乗り換え回数も考慮されるため、非常に実用的です。
  • テーマから探す: 「家賃5万円以下の物件」「敷金・礼金なしの物件」「リノベーション物件」など、特定のテーマに沿ってまとめられた特集ページから探すこともできます。

これらの多角的な検索アプローチが用意されていることで、ユーザーは自分に合った方法で、膨大な物件情報という大海原をストレスなく航海できるのです。

地方の物件も探しやすい

「都心部の物件は多いけれど、地方の物件は少ないのではないか」と心配する方もいるかもしれませんが、SUUMOは全国47都道府県を網羅しており、地方の物件探しにも強いという評判があります。

前述の通り、SUUMOは全国の不動産会社が加盟するプラットフォームです。そのため、都市部だけでなく、地方都市や郊外、さらには郡部エリアの物件情報も比較的豊富に掲載されています。これは、UターンやIターンで地方への移住を考えている人、地方の大学への進学を控えた学生、あるいは転勤で馴染みのない土地へ赴任する社会人にとって、非常に心強い点です。

知らない土地で一から不動産会社を探すのは大変な労力ですが、SUUMOを使えば、自宅にいながらにして現地の物件情報を広範囲にわたって収集できます。家賃相場を把握したり、地域の特性(例:「この町はスーパーが充実しているな」「このエリアは坂が多そうだ」など、地図情報と合わせて)を推測したりすることも可能です。

特に、複数の地方都市を移住先の候補として比較検討している場合など、SUUMOのような全国規模のサイトは非常に役立ちます。それぞれのエリアの物件を同じフォーマットで横断的に比較できるため、客観的な判断がしやすくなります。全国どこにいても、住みたい場所の情報を手軽に入手できるアクセシビリティの高さは、SUUMOが持つ大きな価値の一つです。

SUUMO(スーモ)の悪い評判・口コミ

おとり物件が掲載されていることがある、問い合わせ後の電話やメールがしつこい、物件情報が古い場合がある

多くのメリットがある一方で、SUUMOにはいくつかのネガティブな評判や口コミも存在します。これらは主に、SUUMOが「ポータルサイト」であるという特性や、不動産業界全体の構造的な課題に起因するものです。ここでは、代表的な悪い評判を3つ取り上げ、その背景と実態について解説します。

おとり物件が掲載されていることがある

SUUMOに関する悪い評判として、最も頻繁に指摘されるのが「おとり物件の存在」です。おとり物件とは、実際には契約できない物件情報を広告として掲載し、顧客を店舗に誘導するための手口です。

具体的には、以下のようなケースがおとり物件に該当します。

  • 成約済み物件: すでに他の人が契約してしまったにもかかわらず、広告を削除せずに掲載し続けている。
  • 架空物件: そもそも実在しない好条件の物件情報を捏造して掲載している。
  • 取引意思のない物件: 物件自体は存在するものの、家主の意向で貸し出す予定がない、または広告を掲載している不動産会社が仲介する権利を持っていない。

ユーザーがおとり物件に問い合わせをすると、「あいにくその物件はたった今決まってしまいまして…」「他にもっと良い物件がありますよ」などと言われ、別の物件を紹介されるのが典型的なパターンです。これは、相場よりも著しく安い家賃や、非常に好条件の物件で顧客の関心を引きつけ、来店さえしてもらえれば他の物件を契約させられるだろう、という一部の悪質な不動産会社の思惑に基づいています。

重要なのは、これはSUUMO自体が悪意を持っておとり物件を生成しているわけではなく、プラットフォームに情報を掲載する一部の不動産会社が行っている問題であるという点です。SUUMOを運営するリクルート側もこの問題を重く見ており、以下のような対策を講じています。

  • 物件情報に関する通報フォームの設置: ユーザーがおとり物件だと思われる情報を見つけた際に、SUUMO側に通報できる窓口を設けています。
  • 掲載ルールの厳格化とパトロール: 掲載情報の定期的なチェックや、悪質な行為が確認された不動産会社へのペナルティ(掲載停止など)を実施しています。
  • 注意喚起: サイト上で、おとり物件に関する注意を促すコンテンツを公開しています。(参照:株式会社リクルート SUUMO「不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)による『おとり広告』撲滅への取組み」)

とはいえ、膨大な掲載物件の中からおとり物件を100%排除するのは極めて難しいのが現状です。そのため、ユーザー側もある程度の自衛策を講じることが求められます。具体的な見分け方については、後の章で詳しく解説します。

問い合わせ後の電話やメールがしつこい

次に多く聞かれる悪い評判が、「物件に問い合わせをしたら、不動産会社からの電話やメールがしつこく、対応に困った」というものです。これも、SUUMOの仕組みと不動産会社の営業スタイルに起因する問題です。

SUUMOのサイトやアプリから物件の問い合わせを行うと、その情報は物件を掲載している不動産会社に直接送信されます。不動産会社としては、問い合わせをくれた顧客は成約の可能性が高い「見込み客」と判断するため、できるだけ早く連絡を取って来店につなげようとします。これが、問い合わせ直後に電話がかかってきたり、複数のメールが送られてきたりする理由です。

特に問題が複雑になるのは、一つの人気物件を複数の不動産会社がSUUMOに掲載しているケースです。ユーザーはSUUMO上では一つの物件として認識していますが、その裏ではA社、B社、C社がそれぞれ同じ物件の広告を出していることがあります。ユーザーがその物件に問い合わせたつもりでも、実際にはA社、B社、C社の全てに問い合わせ情報が送られてしまい、結果として複数の会社から一斉にアプローチを受ける、という事態が発生し得ます。

これはユーザーにとって大きなストレスになりますが、不動産会社側からすれば、自社で契約を決めてもらうために他社よりも早く、そして熱心にアプローチするのは当然の営業活動とも言えます。

この問題に対処するためには、ユーザー側で工夫が必要です。例えば、問い合わせフォームの備考欄に「連絡はメールでお願いします」「電話連絡は平日の18時以降を希望します」といったように、希望する連絡手段や時間帯を明記しておくことが有効です。また、同じ物件が複数表示されている場合は、どの不動産会社に問い合わせるかを一件に絞る、といった自衛策も考えられます。

物件情報が古い場合がある

「問い合わせてみたら、すでにその物件はなかった」「サイトに掲載されている家賃と、実際に提示された金額が違った」など、掲載情報の鮮度が低い、あるいは不正確であるという指摘も悪い評判として挙げられます。

これも主におとり物件の問題と関連しますが、必ずしも悪意があるケースばかりではありません。不動産物件の情報は日々刻々と変化します。ある物件が成約した場合、不動産会社はSUUMO上の掲載情報を更新(削除または「成約済み」に変更)する作業を行う必要があります。しかし、多忙な業務の中でこの更新作業が遅れてしまうと、ユーザーが古い情報を見てしまう、という事態が発生します。

また、家賃や初期費用といった条件についても、キャンペーンの終了や家主の意向変更などにより、サイト掲載時から変更されている可能性もゼロではありません。

この問題は、リアルタイムでの完全な情報同期が難しい不動産業界の構造的な課題とも言えます。SUUMOはあくまで情報を掲載する「場」であり、情報の正確性と最新性を担保する一次的な責任は、情報を提供する各不動産会社にあるということを理解しておく必要があります。

したがって、ユーザーとしては「SUUMOの情報はあくまで参考情報」と捉え、最終的な空室状況や契約条件は、必ず不動産会社に直接問い合わせて確認するという姿勢が重要になります。気になる物件を見つけたら、まずは「この物件は現在も紹介可能でしょうか?」と確認の一報を入れることが、無駄な期待や手続きを避けるための賢明なステップです。

口コミからわかるSUUMOのメリット4つ

掲載物件数が業界トップクラス、豊富な検索機能でこだわり条件が探せる、地方の物件も見つけやすい、SUUMOカウンターで専門家に無料相談できる

これまでの良い評判・口コミをさらに深掘りし、SUUMOを利用することで得られる具体的なメリットを4つのポイントにまとめて解説します。これらのメリットを最大限に活かすことが、理想の部屋探しへの近道となります。

① 掲載物件数が業界トップクラス

SUUMOが持つ最大のメリットは、繰り返しになりますが、業界トップクラスの圧倒的な掲載物件数です。これは、部屋探しにおける選択肢の幅広さに直結します。

不動産ポータルサイトの物件数は常に変動しますが、SUUMOは主要な競合サイトと比較しても、常にトップクラスの掲載数を維持しているとされています。この膨大なデータベースの中から物件を探せるということは、ユーザーにとって以下のような大きな利点をもたらします。

  • ニッチな条件でも見つかる可能性: 例えば、「DIY可能」「屋上ルーフバルコニー付き」「防音室完備」といった、比較的珍しい条件の物件は、そもそも市場に出回る数が少ないです。掲載物件数が少ないサイトではヒットしない可能性が高いですが、SUUMOのような巨大なプラットフォームであれば、そうした希少な物件に出会える確率が高まります。
  • 掘り出し物物件との遭遇: 大手不動産会社が扱う物件だけでなく、地元に根ざした小規模な不動産会社しか扱っていないような、いわゆる「掘り出し物」の物件が掲載されていることもあります。こうした物件は、他のポータルサイトには載っていないケースもあり、SUUMOをチェックする大きな動機となります。
  • 客観的な相場観の醸成: 多くの物件を比較することで、「このエリアの1LDKの家賃相場は9万円前後だが、この物件は築年数が新しい分、9.5万円になっている」といった具体的な分析が可能になります。この相場観は、不動産会社との交渉や、物件の価値を判断する上で非常に強力な武器となります。

つまり、SUUMOの物件数の多さは、単に「たくさん見られる」というだけでなく、ユーザーがより能動的に、そして戦略的に部屋探しを進めるための土台を提供するという意味で、極めて価値の高いメリットなのです。

② 豊富な検索機能でこだわり条件が探せる

膨大な物件数というメリットを最大限に活かすために、SUUMOにはユーザーの多様なニーズに応えるための極めて豊富な検索機能が備わっています。この機能性の高さが、SUUMOの第二の大きなメリットです。

「良い評判」のセクションでも触れましたが、SUUMOの「こだわり条件」は非常に細分化されており、ユーザーは自分のライフスタイルや価値観にぴったり合った物件をピンポイントで探し出すことができます。

例えば、近年需要が高まっている「在宅ワーク」を快適に行うための部屋探しを考えてみましょう。
SUUMOの検索機能を活用すれば、単に「広い部屋」を探すのではなく、より具体的な条件で絞り込むことが可能です。

  1. 「間取り」で「1LDK以上」または「書斎・DEN付き」を選択。
  2. 「こだわり条件」で「インターネット無料」をチェック。仕事で大量のデータ通信を行う人には必須の条件です。
  3. 同じく「こだわり条件」で「宅配ボックス」をチェック。オンライン会議中に荷物を受け取る手間を省けます。
  4. さらに「キーワードで探す」機能で、「オンライン会議」「静か」といった自由な単語を入力し、物件の紹介文にこれらのキーワードが含まれるものを探すこともできます。

このように、複数の検索機能を組み合わせることで、漠然とした希望を具体的な物件の条件に落とし込み、効率的に候補を絞り込むことができます。

また、「通勤時間から探す」機能は、特に土地勘のないエリアで部屋を探す際に絶大な効果を発揮します。例えば、「東京駅まで乗り換え1回、30分以内」という条件で検索すれば、JR中央線沿いの三鷹や武蔵境、JR京浜東北線沿いの川口や赤羽、JR常磐線沿いの松戸など、通常なら思いつかないような複数の路線の駅が候補として挙がってきます。これにより、思わぬ穴場のエリアを発見できる可能性が広がるのです。

これらの高度な検索機能は、ユーザーが「自分は住まいに対して何を求めているのか」を再確認し、理想の暮らしを具体化する手助けをしてくれる、単なるツール以上の価値を持っています。

③ 地方の物件も見つけやすい

SUUMOのメリットは、大都市圏に限った話ではありません。日本全国をカバーする広範なネットワークにより、地方での物件探しにおいても非常に頼りになる存在です。

Uターン・Iターン移住の促進や、リモートワークの普及により、地方での暮らしに関心を持つ人が増えています。しかし、馴染みのない土地での部屋探しは、情報収集の面で困難が伴います。地元の不動産会社のウェブサイトを一つ一つ調べて回るのは非効率的ですし、どの会社が信頼できるのかを判断するのも簡単ではありません。

その点、SUUMOは全国の物件情報を統一されたフォーマットで提供しているため、複数の地方都市の物件を横断的に比較検討するのが非常に容易です。
例えば、「福岡市博多区」と「札幌市中央区」と「仙台市青葉区」の3つのエリアで、家賃8万円の1LDKがどのような物件になるのかを、同じプラットフォーム上で簡単に比較できます。これにより、各都市の家賃相場や物件のスペックの違いが一目瞭然となり、移住先の決定に役立つ客観的な情報を得られます。

また、地方の不動産会社の中には、自社のウェブサイトを持っていない、あるいは持っていても情報が古いといったケースも少なくありません。そうした会社であっても、集客のためにSUUMOのような大手ポータルサイトには最新の物件情報を掲載していることが多々あります。つまり、SUUMOを見ることで、その地域の賃貸市場の「今」を最も効率的に把握できる可能性が高いのです。

地方での部屋探しを成功させる鍵は、いかに質の高い情報を効率的に集めるかにかかっています。その点で、SUUMOの全国を網羅する情報網は、かけがえのないメリットと言えるでしょう。

④ SUUMOカウンターで専門家に無料相談できる

SUUMOのサービスは、ウェブサイトやアプリだけで完結しません。「SUUMOカウンター」という専門家による無料の相談窓口を提供していることも、特筆すべきメリットです。

ただし、注意点として、SUUMOカウンターの主な対象は、賃貸ではなく、注文住宅の建築や新築・中古マンションの購入を検討している人向けのサービスです。(参照:株式会社リクルート SUUMOカウンター公式サイト)賃貸物件探しに特化した対面相談カウンターは、現在のところ常設されていません。

しかし、このサービスの存在自体が、SUUMOというブランドの信頼性や「住まいに関する総合アドバイザー」としての立ち位置を強化しています。将来的に家を購入することも視野に入れている賃貸ユーザーにとっては、SUUMOが提供する世界観の広がりを感じられるポイントです。

注文住宅やマンション購入を検討する際には、何から始めれば良いのか、予算はいくらが妥当なのか、どの会社を選べば良いのかなど、無数の疑問や不安が生じます。SUUMOカウンターでは、専門のトレーニングを受けたアドバイザーが、特定の会社に偏ることなく、中立的な立場でこれらの相談に乗ってくれます。

  • 希望や予算の整理: 漠然とした要望をヒアリングし、具体的な条件として整理する手助けをしてくれます。
  • 講座の開催: 「はじめての家づくり講座」「マンション購入講座」など、基礎知識を学べる無料の講座を定期的に開催しています。
  • 建築会社・不動産会社の紹介: 整理された要望に基づき、条件に合う複数の会社をピックアップして紹介してくれます。紹介された会社との打ち合わせの日程調整なども代行してくれます。

これらのサービスがすべて無料で受けられるのは、SUUMOが建築会社や不動産会社から広告料や紹介料を得ることで運営されているビジネスモデルだからです。ユーザーは費用負担なく、プロの知見を活用して、高額な買い物での失敗リスクを大幅に減らすことができます。オンラインの情報提供だけでなく、オフラインでの手厚い個別サポート体制を整えている点は、SUUMOならではの大きな強みです。

口コミからわかるSUUMOのデメリット2つ

多くのメリットがある一方で、SUUMOには注意すべきデメリットも存在します。これらは主に、SUUMOが不特定多数の不動産会社が参加する「プラットフォーム」であることに起因します。デメリットを正しく理解し、対策を講じることで、より快適にSUUMOを活用できます。

① おとり物件が紛れている可能性がある

SUUMOを利用する上で、ユーザーが最も警戒すべきデメリットが「おとり物件」の存在です。これは、すでに契約済みであったり、そもそも存在しなかったりする好条件の物件を広告として掲載し、集客に利用する悪質な手口です。

おとり物件に問い合わせてしまうと、「その物件はタッチの差で決まってしまいました」などと言われ、来店を促された上で別の物件を勧められることになります。これは時間と労力の無駄になるだけでなく、不誠実な不動産会社と関わってしまうきっかけにもなりかねません。

この問題の根源は、SUUMOが直接物件を管理しているわけではなく、あくまで多数の不動産会社が情報を登録する「場」を提供しているに過ぎないという点にあります。SUUMO運営側もパトロールや通報制度によって対策を強化していますが、毎日数万件単位で更新される情報を完全にフィルタリングすることは現実的に不可能です。

したがって、ユーザーは「おとり物件は存在するかもしれない」という前提に立ち、自衛策を講じる必要があります。おとり物件にはいくつかの共通した特徴が見られることが多いため、それらを念頭に置いて物件情報をチェックすることが重要です。

<おとり物件を疑うべきチェックポイント>

  • 相場より著しく家賃が安い: 周辺の類似物件と比較して、不自然なほど家賃が安い場合は注意が必要です。好条件には必ず理由があります。
  • 写真が少ない、または画質が悪い: 内装の写真が1枚もなかったり、外観写真しかなかったり、明らかに他の物件の写真を使いまわしているような場合は疑わしいです。
  • 物件情報の詳細が曖昧: 「所在地が『〇〇市〇〇町』までしか記載されていない」「部屋番号が不明」など、物件を特定するための情報が欠けているケースも注意が必要です。
  • 同じ物件が複数の不動産会社から、異なる条件で掲載されている: 特に、家賃や初期費用に大きな差がある場合は、いずれかの情報が誤っているか、おとりである可能性が考えられます。
  • 広告の更新日が古い: SUUMOでは各物件情報に「情報更新日」が表示されています。この日付が何週間も前の場合、すでに成約済みとなっている可能性があります。

これらの特徴に複数当てはまる物件は、問い合わせる前に一度立ち止まって慎重に判断することが賢明です。 もし問い合わせてみて、電話口での担当者の対応が曖昧であったり、すぐに来店を促してきたりする場合も、警戒レベルを上げるべきサインと言えるでしょう。

② 問い合わせ後の連絡が多くなることがある

SUUMOのもう一つのデメリットは、物件への問い合わせ後に、不動産会社からの電話やメールが過剰になりがちな点です。これは特に、初めて部屋探しをする人にとっては大きなストレスとなり得ます。

この現象が起こる理由は2つあります。
第一に、不動産会社にとって、問い合わせ客は貴重な見込み客であるため、他社に先を越されまいと、迅速かつ積極的にアプローチをかけてくるためです。彼らの立場からすれば、これは熱心な営業活動の一環です。

第二に、SUUMOのシステム上、ユーザーが意図せず複数の会社に問い合わせてしまうことがあるためです。人気の物件は、複数の不動産会社が「広告掲載権利」を持っており、それぞれが自社の広告としてSUUMOに掲載します。ユーザーの画面には、同じ物件の写真や間取り図が、異なる不動産会社名で複数並んで表示されることがあります。これに気づかずに、あるいは「まとめて問い合わせる」といった機能を使って問い合わせてしまうと、その全ての不動産会社から一斉に連絡が来てしまうのです。

例えば、ある物件にA社、B社、C社の3社が広告を出しているとします。ユーザーがこの物件に問い合わせると、A社、B社、C社それぞれから「〇〇様、物件のお問い合わせありがとうございます!」という電話やメールが届き、パニックに陥ってしまう、というケースは少なくありません。

この「連絡の洪水」を避けるためには、ユーザー側での工夫が不可欠です。

<過剰な連絡を避けるための対策>

  • 問い合わせる会社を一件に絞る: 同じ物件が複数表示されている場合は、会社情報(会社の所在地、設立年、口コミ評価など)を確認し、信頼できそうな一社を選んで問い合わせましょう。
  • 問い合わせフォームの備考欄を活用する: 問い合わせフォームには、自由な要望を書き込める「備考欄」や「その他」といった項目が必ずあります。ここに、「連絡はメールでお願いします」「電話は平日の18時以降のみ可能です」といったように、希望する連絡方法や時間帯を明確に記載しておくことが非常に有効です。これにより、不動産会社側も配慮した対応をしやすくなります。
  • 問い合わせ専用のメールアドレスを用意する: プライベートのメールアドレスが不動産情報で埋め尽くされるのを避けるため、部屋探し専用のフリーメールアドレス(Gmailなど)を一つ作っておくと、管理が楽になります。

これらのデメリットは、SUUMOというプラットフォームの特性を理解し、ユーザー側が少しの知識と工夫を持つことで、大部分は回避したり、影響を軽減したりすることが可能です。

SUUMOはこんな人におすすめ

ここまでのメリット・デメリットを踏まえると、SUUMOは特に以下のようなタイプの人に強くおすすめできるサービスと言えます。ご自身の状況や部屋探しに求めるものと照らし合わせてみてください。

たくさんの物件を比較したい人

「とにかくたくさんの選択肢の中から、ベストな一つをじっくり選びたい」 と考えている人にとって、SUUMOは最適なプラットフォームです。業界トップクラスの掲載物件数は、SUUMOが他の追随を許さない最大の強みです。

選択肢が多ければ多いほど、自分の理想とする条件に限りなく近い物件に出会える可能性は高まります。また、多くの物件を比較検討する過程で、自然と家賃相場やエリアの特性についての知識が身につき、より客観的で納得感のある意思決定ができます。

逆に、特定のマンションブランドや不動産会社にこだわりがあり、選択肢を最初から絞っている人よりも、先入観なく幅広い選択肢を検討したい人にこそ、SUUMOの価値は最大限に発揮されるでしょう。新しい街での生活を始めるにあたり、どんな物件があるのかを網羅的に把握したい、というニーズに完璧に応えてくれます。

細かい条件で物件を探したい人

「絶対に譲れない条件がある」「自分のライフスタイルに合わせた特殊な部屋を探している」 という、こだわりが強い人にもSUUMOは非常におすすめです。その理由は、多機能で詳細な検索システムにあります。

「ペット(大型犬)相談可」「楽器(ピアノ)相談可」「SOHO(スモールオフィス・ホームオフィス)利用可」「DIY可能」といったニッチな条件から、「ウォークインクローゼット」「カウンターキッチン」「浴室乾燥機」といった人気の設備まで、非常に細かく条件を設定して絞り込むことができます。

これにより、膨大な物件情報の中から、自分の「こだわり」に合致するものだけを効率的に探し出すことが可能です。他のサイトでは見つからなかったような、マニアックな要望に応える物件が、SUUMOには掲載されているかもしれません。自分の理想の暮らしを具体的にイメージできている人ほど、SUUMOの検索機能は強力な武器となります。

地方で物件を探している人

UターンやIターン、転勤、進学などで、馴染みのない地方での部屋探しを控えている人にとって、SUUMOは欠かせないツールです。全国47都道府県を網羅する情報ネットワークは、地方での情報収集における地理的なハンディキャップを解消してくれます。

現地に何度も足を運ぶことなく、自宅のパソコンやスマートフォンから、希望するエリアの物件情報を広範囲にわたってリサーチできます。家賃相場を把握し、複数の候補エリアの物件を同じ基準で比較検討できるため、効率的かつ合理的に部屋探しを進められます。

特に、複数の地方都市を移住先の候補として考えている人にとっては、SUUMOのように全国の情報を一つのプラットフォームで確認できる利便性は計り知れません。「この県ではこのくらいの家賃でこの広さの部屋に住めるのか」といった比較が簡単にできるため、生活全体のプランニングにも役立ちます。

専門家に相談しながら部屋探しをしたい人

この項目は、厳密には賃貸ではなく「将来的に家を買いたいと考えている人」に向けたものになりますが、SUUMOはそうした長期的な視点を持つ人にもおすすめです。

現在は賃貸に住んでいても、「いずれは自分の家を持ちたい」と考えている人は少なくないでしょう。SUUMOが提供する無料相談サービス「SUUMOカウンター」は、そうした人たちが夢への第一歩を踏み出すのを力強くサポートしてくれます。

家づくりやマンション購入は、多くの人にとって一生に一度の大きな買い物です。何から手をつけて良いかわからない状態でも、SUUMOカウンターに行けば、中立的な立場の専門アドバイザーが、予算の立て方から自分に合った会社の選び方まで、基本の「き」から丁寧に教えてくれます。

賃貸探しの段階からSUUMOに親しんでおくことで、将来の住宅購入フェーズに移行した際にも、スムーズにSUUMOカウンターなどのサービスを活用できるでしょう。住まいに関するあらゆるライフステージをサポートしてくれる、長期的なパートナーとしてSUUMOを捉えることができる人におすすめです。

SUUMOと他の大手賃貸サイトを比較

SUUMOは非常に優れたサイトですが、賃貸物件を探せるポータルサイトは他にも存在します。ここでは、SUUMOとしばしば比較される主要な大手サイト「LIFULL HOME’S」「at home」「CHINTAI」の特徴を解説し、どのような違いがあるのかを明らかにします。

サービス名 運営会社 特徴 強み
SUUMO(スーモ) 株式会社リクルート 業界トップクラスの物件数。使いやすいUI/UXと豊富な検索機能。住まいに関する総合情報サイト。 物件の網羅性、検索機能の多様性、ブランドの知名度。
LIFULL HOME’S(ライフルホームズ) 株式会社LIFULL SUUMOに次ぐ物件数。情報の見せ方や独自コンテンツ(住まいの窓口など)に強み。 おとり物件対策への積極的な取り組み、多様な検索軸、第三者相談窓口。
at home(アットホーム) アットホーム株式会社 不動産会社間の情報ネットワークが基盤。BtoBに強く、加盟店数が多い。地域密着型の物件に強い傾向。 加盟店ネットワークの広さ、掘り出し物物件の発見可能性。
CHINTAI(チンタイ) 株式会社CHINTAI 雑誌「CHINTAI」とのメディアミックスが特徴。若者向けのコンテンツやキャンペーンが豊富。 若年層への訴求力、一人暮らし向け物件、ポップなデザイン。

LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)

LIFULL HOME’S(以下、ホームズ)は、SUUMOと並び称されることが多い、業界最大級の不動産ポータルサイトです。運営は株式会社LIFULLで、「したい暮らしに、出会おう。」というキャッチコピーを掲げています。

ホームズの最大の特徴の一つは、情報の信頼性向上、特に「おとり物件」対策への強いコミットメントです。物件情報の掲載ガイドラインを厳格に定め、情報提供元の不動産会社に定期的な研修を実施したり、ユーザーからの情報提供を積極的に活用したりしています。また、「情報鮮度」という指標を導入し、不動産会社が情報を頻繁に更新することを促す仕組みを取り入れています。(参照:株式会社LIFULL LIFULL HOME’S「情報精度No.1への取り組み」)

検索機能も非常にユニークで、「見える!賃貸経営」では家賃収入や利回りから収益物件を探せたり、「まちむすび」では診断を通じて自分に合った街を提案してくれたりするなど、データやコンテンツを駆使した新しい物件との出会い方を提案しています。

SUUMOと同様に、住宅購入やリフォームに関する無料の相談窓口「LIFULL HOME’S 住まいの窓口」も全国に展開しており、総合的なサポート体制を整えています。

SUUMOと比較すると、物件数は同等かやや少ない傾向にありますが、情報の質や信頼性を特に重視するユーザーにとっては、ホームズは非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

at home(アットホーム)

at home(アットホーム)は、不動産ポータルサイトの中でも老舗の一つで、アットホーム株式会社が運営しています。元々は不動産会社間で物件情報を共有するためのBtoB(企業間取引)ネットワークからスタートしており、その出自がサイトの大きな特徴となっています。

at homeの強みは、その広範な不動産会社の加盟店ネットワークにあります。全国の非常に多くの不動産会社がat homeのシステムを利用しているため、特に地方や郊外の地域密着型不動産会社が扱う物件情報が豊富に見つかることがあります。SUUMOやホームズには掲載されていないような、いわゆる「掘り出し物」の物件に出会える可能性があるのが魅力です。

サイトのデザインはSUUMOやホームズに比べると比較的シンプルですが、堅実で分かりやすい構成になっています。また、物件の問い合わせに対して、不動産会社からの返信率や平均返信時間を公開しているなど、ユーザーが安心して問い合わせできるような工夫も見られます。

SUUMOがユーザー向けの華やかな機能やコンテンツが豊富な「デパート」だとすれば、at homeはプロ(不動産会社)も利用する信頼性の高い「卸売市場」のような側面を持っています。より深く、マニアックに物件を探したい、地域に根ざした情報を重視したいというユーザーに適しているサイトと言えるでしょう。

CHINTAI(チンタイ)

CHINTAIは、同名の賃貸情報誌でもおなじみの、株式会社CHINTAIが運営するポータルサイトです。その歴史は古く、特に若者や一人暮らし向けの物件探しに強みを持っています。

CHINTAIの最大の特徴は、ポップで親しみやすいデザインと、若者向けのコンテンツやキャンペーンが豊富な点です。例えば、「Woman.CHINTAI」では女性の一人暮らしに特化した物件探しをサポートしたり、「ぺやさがし」ではカップル向けの物件探し機能を提供したりと、ターゲットを明確にしたサービス展開が目立ちます。

サイトの使い勝手も、スマートフォンでの利用を強く意識した設計になっており、直感的でシンプルな操作が可能です。物件検索においては、敷金・礼金ゼロやインターネット無料といった、初期費用やランニングコストを抑えたい若者のニーズに応える特集が充実しています。

SUUMOがファミリー層から単身者まで幅広くカバーする総合サイトであるのに対し、CHINTAIはより若年層、特に初めての一人暮らしや同棲を考えるユーザーにフォーカスしたサイトと言えます。親しみやすさや、ライフスタイルに合わせた特集から物件を探したい場合には、CHINTAIが有力な選択肢となるでしょう。

結論として、どのサイトが一番優れているというわけではありません。 物件の網羅性と検索機能の高さを求めるならSUUMO、情報の信頼性を重視するならホームズ、掘り出し物を探したいならat home、若者向けの物件を探すならCHINTAI、といったように、自分の目的や重視するポイントに応じて、これらのサイトを使い分ける、あるいは併用するのが最も賢い利用方法です。

SUUMOで理想の物件を見つけるためのコツ

新着情報をこまめにチェックする、気になる物件は複数の不動産会社に問い合わせる、不動産会社の評判もあわせて確認する

SUUMOの豊富な情報と便利な機能を最大限に活用し、理想の物件にたどり着くためには、いくつかのコツがあります。ここでは、より戦略的に部屋探しを進めるための3つのポイントをご紹介します。

新着情報をこまめにチェックする

賃貸物件の世界では、「良い物件ほど、早くなくなる」のが鉄則です。特に、相場より家賃が安かったり、人気のエリアにあったり、設備が充実していたりする好条件の物件は、公開されると同時に多くの問い合わせが殺到し、数日、場合によっては数時間で申し込みが入ってしまうことも珍しくありません。

のんびり構えていると、せっかくの優良物件を他の人に取られてしまいます。そこで重要になるのが、新着情報をいかに早くキャッチアップするかです。

SUUMOには、このための便利な機能が備わっています。

  • 新着お知らせメール: 希望の検索条件を保存しておくと、その条件に合致する新しい物件が登録された際に、メールで通知してくれます。
  • アプリのプッシュ通知: スマートフォンアプリを使えば、新着物件情報をリアルタイムでプッシュ通知として受け取ることができます。これが最もスピーディーな方法です。

これらの機能を設定しておけば、自分で毎日サイトにアクセスして検索し直す手間が省け、効率的に最新情報を追いかけることができます。通勤時間や休憩時間など、隙間時間を使って通知をチェックする習慣をつけるだけで、他の人よりも一歩早くアクションを起こせるようになります。理想の物件探しは、情報戦の一面も持っていることを意識し、鮮度の高い情報を逃さない体制を整えましょう。

気になる物件は複数の不動産会社に問い合わせる

前述の通り、SUUMOでは同じ一つの物件を、複数の不動産会社が広告として掲載しているケースがよくあります。これは一見すると紛らわしいですが、見方を変えればユーザーにとってのチャンスにもなります。

気になる物件が複数の会社から掲載されていた場合、あえて一社に絞らず、2〜3社に問い合わせてみるというのも一つの戦略です。これには、以下のようなメリットがあります。

  • 担当者の対応を比較できる: 部屋探しは、最終的には不動産会社の担当者とのやり取りになります。レスポンスの速さ、言葉遣いの丁寧さ、物件知識の豊富さなど、担当者の「質」は会社によって様々です。複数の担当者と接することで、最も信頼でき、気持ちよく取引ができそうな相手を見極めることができます。
  • 初期費用が異なる場合がある: 物件の家賃や管理費はどの会社で契約しても同じですが、仲介手数料や、会社独自に設定している「鍵交換費用」「室内消毒料」といった諸費用が異なる場合があります。複数の会社から見積もりを取ることで、最も初期費用を抑えられる会社を選べる可能性があります。
  • 最新情報の正確性を確認できる: A社に問い合わせたら「まだ紹介可能です」と言われたが、B社に聞いたら「昨日申し込みが入りました」と言われるなど、情報の正確性にも差が出ることがあります。複数の情報源を持つことで、より確実な情報を得られます。

ただし、この方法にはデメリットもあります。それは、複数の会社とやり取りをすることで、連絡の管理が煩雑になることです。どの会社とどんな話をしたかをきちんと整理しておかないと、混乱の原因になります。この戦略を取る場合は、メリットとデメリットを天秤にかけ、自分に合ったやり方かどうかを判断しましょう。

不動産会社の評判もあわせて確認する

SUUMOで理想の物件を見つける上で、絶対に忘れてはならないのが、「SUUMOはあくまで物件情報を探すためのツールであり、最終的に契約を結び、入居後のサポートを受けるのは、物件を仲介・管理する不動産会社である」という事実です。

いくら素晴らしい物件を見つけても、それを扱う不動産会社の対応が悪ければ、契約プロセスで不快な思いをしたり、後々トラブルに発展したりする可能性があります。そのため、物件情報そのものと同時に、その物件を扱っている不動産会社が信頼できるかどうかをチェックする習慣をつけることが非常に重要です。

不動産会社の評判を確認する方法はいくつかあります。

  • Googleマップの口コミ: 会社名で検索し、Googleマップに投稿されているユーザーのレビューや評価を確認します。星の数だけでなく、具体的なコメント内容を読み込むことで、その会社の良い点・悪い点が見えてきます。
  • SNSでの検索: X(旧Twitter)などで会社名を検索すると、利用者のリアルな声が見つかることがあります。
  • 会社のウェブサイトを確認: 会社の公式サイトを訪れ、企業理念やスタッフ紹介、実績などを確認します。しっかりとしたウェブサイトを持っているかどうかも、一つの判断材料になります。
  • 宅地建物取引業の免許番号を確認する: 不動産会社の免許番号は「〇〇県知事(△)第×××××号」という形式で表示されます。この(△)の数字は免許の更新回数を示しており、数字が大きいほど営業年数が長いことを意味します(5年ごとに更新)。一概には言えませんが、営業年数の長さは一つの信用の目安になります。

これらの情報を総合的に判断し、「この会社なら安心して任せられそうだ」と思える不動産会社を選ぶことが、後悔のない部屋探しに繋がります。物件選びと会社選びは、車の両輪のようなものだと心得ましょう。

SUUMOの基本的な使い方5ステップ

物件を探す、気になる物件に問い合わせる、物件を内見する、入居の申し込みと審査、契約と入居

ここでは、実際にSUUMOを使って部屋探しを始める方のために、物件を見つけてから入居するまでの基本的な流れを5つのステップに分けて解説します。

① 物件を探す

最初のステップは、SUUMOのウェブサイトやアプリで自分の希望に合う物件を探すことです。

  1. エリア・沿線の指定: まずは住みたい街や利用したい路線の駅を指定します。複数選択も可能です。
  2. 家賃の指定: 支払える家賃の上限と下限を設定します。管理費や共益費を含めた「総額」で考えるのがポイントです。
  3. 間取りの指定: 一人暮らしならワンルームや1K、カップルなら1LDKや2DKなど、希望する間取りを選びます。
  4. こだわり条件の追加: 「バス・トイレ別」「2階以上」「オートロック」など、譲れない条件を追加して絞り込んでいきます。この条件を厳しくしすぎると候補がなくなるので、最初は緩めに設定し、徐々に絞っていくのがおすすめです。
  5. 検索結果の確認: ヒットした物件を一覧で確認します。写真や間取り図、詳細情報を見ながら、気になる物件を「お気に入り」に登録していきましょう。

② 気になる物件に問い合わせる

お気に入りに登録した物件の中から、特に興味のあるものがいくつか見つかったら、次のステップは不動産会社への問い合わせです。

  1. 問い合わせフォームを開く: 物件詳細ページにある「空室状況を問い合わせる」「この物件の情報を問い合わせる」といったボタンをクリックします。
  2. 個人情報の入力: 氏名、電話番号、メールアドレスなどを入力します。
  3. 内見希望日の入力: もし内見(物件を実際に見に行くこと)に行きたい日が決まっていれば、候補日をいくつか入力します。
  4. 備考欄の活用: ここで「連絡はメール希望」「〇〇の設備について詳しく知りたい」など、要望や質問を具体的に記載しておくと、その後のやり取りがスムーズになります。
  5. 送信: 入力内容を確認して送信します。後日、不動産会社の担当者から電話またはメールで連絡が来ます。

③ 物件を内見する

不動産会社と連絡を取り、内見の日時を調整します。内見は、物件の状態を自分の目で確認する非常に重要なステップです。

  1. 当日の持ち物: メジャー(家具の配置を考えるため)、スマートフォン(写真を撮るため)、方位磁石(日当たり確認のため)、筆記用具などがあると便利です。
  2. 室内のチェック: 間取り図だけではわからない、部屋の広さの感覚、日当たり、風通し、収納の大きさ、コンセントの位置や数、水回りの状態(水圧や臭い)などを細かくチェックします。
  3. 共用部のチェック: エントランス、廊下、ゴミ置き場、駐輪場などがきれいに管理されているかを確認します。管理状態は、住人のマナーや管理会社の質を測るバロメーターになります。
  4. 周辺環境のチェック: 最寄り駅からの実際の道のり(坂道や街灯の有無)、スーパーやコンビニ、病院などの生活利便施設が近くにあるかなどを、自分の足で歩いて確認しましょう。

④ 入居の申し込みと審査

内見して「この部屋に住みたい!」と決めたら、入居の申し込み手続きに進みます。

  1. 申込書の提出: 不動産会社が用意する入居申込書に、個人情報や勤務先、年収、連帯保証人の情報などを記入して提出します。
  2. 必要書類の準備: 本人確認書類(運転免許証など)、収入証明書類(源泉徴収票など)、住民票などが必要になります。事前に何が必要かを確認しておきましょう。
  3. 入居審査: 提出された書類をもとに、家賃の支払い能力があるか、トラブルを起こす可能性がないかなどを、大家さんや管理会社、保証会社が審査します。審査期間は通常2日〜1週間程度です。
  4. 審査結果の連絡: 審査に通過すれば、不動産会社から連絡があります。

⑤ 契約と入居

審査に通ったら、いよいよ最終ステップの契約です。

  1. 契約日の調整: 不動産会社に行き、契約手続きを行う日を決めます。
  2. 重要事項説明: 宅地建物取引士から、物件や契約に関する重要な事柄について説明を受けます。専門用語が多く難しい部分ですが、わからない点は必ず質問して、納得できるまで確認しましょう。
  3. 契約書への署名・捺印: 説明内容に同意できたら、賃貸借契約書に署名・捺印します。
  4. 初期費用の支払い: 敷金、礼金、仲介手数料、前家賃、火災保険料などの初期費用を指定された期日までに支払います。
  5. 鍵の受け取りと入居: 契約開始日に不動産会社で鍵を受け取り、新生活のスタートです。

SUUMOの評判に関するよくある質問

最後に、SUUMOの評判や利用に関して、ユーザーからよく寄せられる質問とその回答をまとめました。

おとり物件を見分ける方法はありますか?

おとり物件を100%見分ける確実な方法はありませんが、疑わしい物件の傾向を知ることでリスクを減らせます。以下の点に注意してください。

  • 相場との比較: 周辺の類似物件と比べて、家賃が不自然に安すぎないか。
  • 情報の具体性: 物件の所在地が「〇〇町」までしか書かれていない、部屋番号がないなど、情報が曖昧ではないか。
  • 写真の質と量: 内装の写真が極端に少ない、画質が悪い、他の物件と似ているなどの場合は注意が必要です。
  • 問い合わせへの対応: 問い合わせた際に、すぐに「来店しないと詳しい話はできない」と強く迫られたり、物件に関する質問に曖ার্ভ昧に答えたりする場合は、おとり物件の可能性があります。

最も確実なのは、気になる物件があったらすぐに「この物件は現在も内見可能ですか?」と電話で単刀直入に確認することです。

問い合わせ後の連絡を停止するにはどうすればいいですか?

不動産会社からの連絡が不要になった場合は、その旨をはっきりと伝えることが重要です。電話がかかってきた際に「今回は他で決まりましたので、今後のご連絡は不要です」と口頭で伝えるか、メールで同様の内容を返信しましょう。ほとんどのまっとうな不動産会社は、この申し出を尊重し、連絡を停止してくれます。それでも連絡が続くような悪質な場合は、着信拒否やメールの受信拒否設定をすることも検討しましょう。

SUUMOとLIFULL HOME’S(ホームズ)はどちらがおすすめですか?

SUUMOとLIFULL HOME’Sは、どちらも業界トップクラスの物件数を誇る優れたサイトであり、一概にどちらが優れているとは言えません。選び方のポイントは以下の通りです。

  • SUUMOがおすすめな人: とにかく最大の物件数の中から探したい人。直感的で使いやすいインターフェースを好む人。
  • LIFULL HOME’Sがおすすめな人: 物件情報の信頼性やおとり物件対策をより重視する人。独自のコンテンツやデータに基づいた物件探しに興味がある人。

結論としては、両方のサイトを併用するのが最も効率的でおすすめです。 同じエリアで検索してみて、情報の見せ方や使い勝手が自分に合う方メインで使う、あるいは両方でしか見つからない物件がないかチェックするといった使い方が良いでしょう。

SUUMOカウンターは無料で利用できますか?

はい、SUUMOカウンターのサービスはすべて無料で利用できます。 これは、SUUMOカウンターがユーザーを紹介した建築会社や不動産会社から紹介料や広告料を受け取ることで運営されているビジネスモデルだからです。ユーザーは費用を一切負担することなく、家づくりやマンション購入に関する専門的なアドバイスを受けることができます。ただし、前述の通り、このサービスは主に住宅購入を検討している方向けのものであり、賃貸探し専門のカウンターではない点にご注意ください。(参照:株式会社リクルート SUUMOカウンター公式サイト)

まとめ

本記事では、日本最大級の不動産・住宅情報サイト「SUUMO(スーモ)」について、その評判や口コミを基にメリット・デメリット、そして効果的な活用法を詳しく解説してきました。

SUUMOの最大の魅力は、業界トップクラスの圧倒的な物件数と、それを効率的に絞り込むための高機能な検索システムにあります。 全国を網羅しているため地方の物件探しにも強く、サイトやアプリの使いやすさも高く評価されています。たくさんの選択肢の中からじっくり比較検討したい人や、細かいこだわり条件で部屋を探したい人にとって、SUUMOは非常に強力なツールとなるでしょう。

一方で、プラットフォームという特性上、「おとり物件」が紛れ込んでいる可能性や、「問い合わせ後の連絡が多くなりがち」といったデメリットも存在します。 しかし、これらの問題はSUUMOの仕組みを理解し、相場を調べたり、問い合わせ時に工夫したりといったユーザー側の自衛策によって、そのリスクを大幅に軽減することが可能です。

SUUMOは、LIFULL HOME’Sやat homeといった他の優れたポータルサイトと並び、現代の部屋探しに不可欠なインフラの一つです。どのサイトが絶対的に優れているというわけではなく、それぞれに特徴や強みがあります。

最も重要なのは、これらのツールの特性を理解し、賢く使いこなすことです。 SUUMOのメリットを最大限に活かし、デメリットには賢く対処することで、あなたの理想の住まい探しは、より快適で、より満足度の高いものになるはずです。この記事が、その一助となれば幸いです。